まずは基本をしっかりと!
純夫O
原稿の依頼があった時の新聞に登山の遭難記事が2日続けてあった。その内の1件は一人で滋賀県高島市の赤石山(740m)に登り、濃霧のため道に迷い、足を滑らせて尾根から5m滑落、この時に携帯電話を紛失して連絡が出来ず、テントが張れる場所まで移動して持っていた2、3日分の食料と沢の水で飢えをしのぎ、6日後に京都府山岳連盟の捜査隊に発見された内容でした。想定外のことが重なって起こる(濃霧、道迷い、滑落、携帯紛失)と重大事故になりますが、一人で山に入ることが如何に危険であるかも教えてくれたケースと思いました。
天気予報や地図読みの知識、事前の準備、基本の装備を生かして、事故が回避できる行動が今、出来るだろうかと考えさせられた記事でした。名古屋の町を歩いたり、車で出かけた時に良く違った方向に進んで大回りすることがあり、自分は方向音痴で道迷いの可能性が高いと自覚していますが、克服するために今は地図読み(登山時報の地図読み迷人を参考にして)と、山行時に地図と現在地を自分で確認することにしている。
知識や技術・経験も必要ですが、定例山行に参加して最近特に感じるのは加齢と共に落ちる脚力や持久力です。踏ん張りが利かずバランスを崩したり、足を滑らしたりすることがありケガに繋がる恐れを感じる様になったからです。高齢者の登山で事故が多いのも、この様な状況が一因ではないかと思っています。走ったりスクワットで昨年、痛めた膝は回復し、今年は順調に来ていますが、体幹トレでは体力アップより現状維持程度です。
この状態を打開するために参考にしたのが、80歳でエベレスト登頂した三浦雄一郎の重いザックを背負って歩くトレーニング方法です。最初は15sで1時間程度の散歩から始めて少し軽く感じる様になったら20kgにし、又少し慣れたら25kgにして歩いていると、自然と脚に筋肉が付いて太くなり、肩に負担が掛からない担ぎ方や、静かに片足に体重移動する歩き方が出来てきたように感じています。山登りの体力は山登りで作ると言われますが頻繁に行けない状況では、この散歩を続けて、15〜20kgの装備を担いで何日も山が歩ける体力作りをしてから、山を楽しむ様にしたいと思います。まずは山登りの体力作りを着実に、しっかりすることが今の私の安全登山の目標です。
勿論、ボケ防止のためにインターネットで調べて、ロープの結び方や装備の使い方も自分で時々やって忘れない様にしています。高くは望まず、長くやっていける様に日々のトレーニングを地道に続けようと思っています。