「祖母谷」温泉、ふた昔前のこと・・・・・

                              みきY

「山と温泉」の原稿依頼が来ましたので、頭を巻き戻してみました。思い起こせば会員になってもう19年になろうとしています。本当にたくさん、たくさんの山へ行きました。たくさんの温泉にも入りました。下山してお風呂があれば汗を流し、さっぱりとして家路に着けるのは幸せなことです。ましてやそれが温泉ならば最高の贅沢です。ただ、私は温泉が苦手でして、長湯はもってのほか、露天風呂もゆっくり入りたいとは思わない、いつまでも湯舟に浸ったり、何度も入る気持ちにはならないので、もったいないといつも思っています。半田FMのお風呂は短い(30分位)ので助かります。そんな中での一番の思い出は「祖母谷」温泉です。「ごんぎつね」から調べていたら「2003年7月25日〜27日 第23期HFMC夏山合宿」とありました。10年二昔、若かっただろうなー、元気だっただろうなー。メンバーは20人で4パーティー。ルートは猿倉から雪渓を登り、白馬岳をピストンして清水岳、不帰岳を通り、祖母谷へ下り、欅平からトロッコに乗って宇奈月へ帰るというロングコースでした。前半はたくさんのお花に勇気をもらい余裕がありましたが、後半は所どころ崩れているところや雪渓では、トラロープをにぎり締め、まだかまだか思いながら歩きました。やっと辿り着いたところ「祖母谷」は河原から湯気が立上り、テント場にはみんなで入れるぐらいの大きな温泉施設がありました。これはうれしかったです。露天ではなかった印象なので内湯の入ったのでしょうか、皆でワイワイ、ガヤガヤと楽しく入りました。また、河原へ行って源泉を確かめてもみました。その後、トロッコに乗って「欅平」へ行くたびにここを思い出し、もう一度行ってみたいと思うのですが、叶っていません。でも、あの良さは山を縦走してきたから味わえるものかもしれません。チャンスを作ってもう一度このコースを歩くのも一案ですが、今度は3泊しないとダメかも。

 

 祖母谷温泉

  アクセス ・黒部渓谷鉄道「欅平」駅より徒歩50分

  泉 質  ・単純硫黄泉(硫化水素型)・源泉温度 98度

 名前の由来は「おばあさんが浮気性のお爺さんを探しに山へ入ったものの見出すことなく亡くなり、嫉妬からこの地に湯を湧き出すようになったと伝えられ、この話の通り祖母谷の隣には祖父谷があります」ということ、考えさせられるのは私だけ?