順k

山に登っていい気分に浸り、下山してからの温泉は「ほんに天国」です。

全国に名をとどろかせる有名な温泉、それほど知られていないけどいい温泉、沢山あります。どこの温泉もそれぞれ特徴があり、疲れたからだを癒し、山の仲間たちと裸の付き合いで、より一層の親近感をわかせてくれます。

 温泉とはちょっと違いますが、2年ほど前、梅雨時の八ヶ岳へ雨の中を赤岳真教寺尾根を苦労して登りました。展望荘にようやくの思いで到着、冷え切った体と神経をお風呂が待っていてくれました。石鹸もかけ湯も無、大きな五右衛門風呂に10人くらいで体がくっつきあう距離で入りました。稜線の山小屋にお風呂が要るのか?疑問も多いところですが、この時ばかりはとてもありがたく、体も心も温かくなり、思い出の多い登山となりました。

 私のふるさと、長野県天竜村神原に「おきよめの湯」というのがあります。その場所は、私が村にいたころは田んぼでした(45年も前のこと)。なんのきっかけで温泉をみつけたのか、細かくは知りませんが、村の人に配られる一ヶ月に一人7枚づつの入浴券は、村人に社交場と、働く場所、農産物を販売する場所を与えました。温泉のせいか長寿の村でもあります。

温泉と景色というのも切っても切れないものがあります。自然の中での開放的な露天風呂が、長いこと思い出の温泉として残ってきました。

そんな温泉を以下にあげてみます。

@    秋田県黄金岬の不老不死温泉。海辺にあり、夕日が美しいことで知られています。大海原を船が行き来し、海鳥がねぐらに帰るのか群れをなしています。夕日があまりに美しく、湯あたりするまでながめていいました。白神岳に登った時のことです。

A    妙高燕温泉。河原にコンクリートの貯水槽のような風呂がありました。脱衣場もなく、目隠しもありません。表側からは見えませんが、お湯のプールです。しのつく雨の中、誰も来ない温泉、でゆっくり出来ました。

B    信越国境の小谷温泉。大須賀、山口、加藤の3人、雨飾山から下山して簡単な囲いのみの露天風呂に、猿が来そうだと思いながら入りました。余談ですが、この後宿泊した山田温泉の草餅は絶品でした。

C    黒部祖母谷の河原に噴出す温泉。熱いので、川の水と混ざっているところをえらんではいりました。小屋の温泉もあるのですが、源泉となっている河原は小屋の人が許可を出したは入ることが出来ます。

この4つの温泉は特に印象に残っています。山の会の仲間たちと入った温泉です。