2013.4.14 西南尾根から霊仙山/定例山行

40人の西南尾根は花盛り!?

<黄金色のパラボラアンテナがあちこちに>

                     <山頂も花盛り。みんなで>

 

                 <お虎ガ池を回って、さあ、これから下山>

 

洞 井 孝 雄

 

4月14日、会の4月度定例山行がおこなわれた。山域は鈴鹿最北端の霊仙山。コースは米原ICを降り、醒ヶ井養鱒場の奥、槫ヶ畑〜汗拭峠、いったん落合の集落に下って、今畑〜笹峠、南西尾根を辿って霊仙山山頂〜お虎ガ池を経由して汗拭峠に下る、いつもながらのフクジュソウ探索コースである。天候は晴れ。5時半に知多半島を出発したというのに、林道終点の付近にはすでに車がいっぱい。前日に西南尾根のフクジュソウが見ごろだという報道がされたらしい。私たちの定例山行は数か月前から計画されていたのだったが、この季節のこの山域の人気は高い。参加者は6パーティー、40名の大所帯になった。

槫ヶ畑の廃村跡のかつて残っていた民家や土蔵など生々しい生活の痕跡は、この30年ほどの間にきれいに朽ちて、石積みが名残をとどめるだけ。相変わらず湿った薄暗い道だ。最奥には、飲み物などを購う一軒の家があり、家の前から急なジグザグの登りが汗拭峠まで続く。10分ほどで、二合目の汗拭峠に着く。落合に下りはじめてすぐ、山腹につけられた道が落ち、手前に新しい道が急角度でつけられている。土のジグザグの道は沢の右岸に下り、更に左岸に移る。昔ながらの沢沿いの道が突然なくなる。設置されたハシゴで一旦川原へ下り、右岸、そして左岸へ渡り返す。豪雨によったのか、左右の川岸の土砂が削られ、大きな木があちこちで根返りしている。

 落合の集落をから舗装された林道を下って今畑道の登山口で一休み。その間にも、タクシーが登山者を乗せて、どんどん入ってくる。今畑の集落への急なつづら折れの道を登り、まだいくつかの建物が残る集落の中を通って、樹下に入り、笹峠への尾根道を登っていく。かつてササ峠は、丈の高い笹に覆われていたが、今は丸坊主の尾根筋の一部にすぎず、その左脇につけられた道を歩いて、樹下の少々開けた部分から、いよいよ西南尾根の急登の取り付きである。とがった石灰岩が露出した、急傾斜の苦しい登りだ。一気に登り切ると、近江展望台である。晴れているが、琵琶湖も手前の下界の景色も霞んで遠望がきかない。正面に霊仙の山頂を見ながら、岩の上の踏み跡を拾っていく。やがて、フクジュソウの黄金色のかたまりが、あちらにひとつ、こちらにひとつと目につくようになり、前の方では歓声があがるのが聞こえる。

「あ、あるある! ほら・・・」などとやっていると、すれ違った登山者が、「あっちで、いっぱいとってますよ」「えっ?」「写真を…」大笑い。安心した。盗掘だったら大変だ、と思ったのだが、まさか、ね。どうやら花には間に合ったらしい。

いつかのときのように、斜面にびっしり、というわけではないが、今年は花が遅かったので、ここ数日が最盛期。灌木の下の日だまり、カレンフェルトの間から顔を出している、大きく開いたパラボラアンテナのような花と緑のコントラストが美しい。あちこちで立ち止まってシャッターを切る登山者の数も多い。

 尾根を登り切ると「最高点」、さらに「山頂」。見通しが効くので、山頂に登山者がいっぱいかたまって休んでいるのが見える。山頂の手前で、ふわく山の会のこれまた大人数のパーティーと挨拶をしながらすれ違う。山頂から少し戻った分岐から経塚山へ向かい、山頂からお虎ガ池方面へ折れて下山開始。下りは早い。ほとんど休みなしに下って、汗拭峠を過ぎ、全員元気に槫ヶ畑へ戻ってきたのは、まだ午後1時前であった。

醒ヶ井周辺の桜は散りかけとはいえ、まだまだ十分に美しかった。

 

アキレス腱強化!             孝T

鈴鹿の北端の霊仙岳は今回初めて登りました。途中は私の苦手な土の斜面が続くので、ガチガチのアキレス腱がだんだん痛くなるという有様でした。樹林帯を抜けたあたりで景色が見渡せるようになり、爽やかな春の風が尾根を吹き抜けるようになってからは「山にきたぞ」という気が高まり、足元の石灰岩の間から覗く福寿草に応援されるように楽しく登ることが出来ました。福寿草が雪から顔を覗かせる時期にまた登ってみたいです。

霊仙の名前の由来は何かな?と気になり調べてみました。由来は日本人僧の中で唯一「三蔵法師」の称号を与えられた、近江出身の興福寺僧の霊仙さんの名からきているそうです。霊仙さんは804年、最澄や空海と同じ遣唐使の一行として唐に渡ったとのことですごいお坊さんです。由来を調べるのも面白いものです。

下山は休みなしでズンズン進みましたが、ストック無しでも膝が痛くなることもなかったので「自分の足であるいたぞ」という気持ちから自信が少しですが湧きました。

 

啄木とフクジュソウ           誠M

桜が満開で、美しく整備された醒ヶ井の養鱒場は、また、ゆっくりと訪れたくなるところだ。風も無く日差しも穏やかで最高の日だ。今畑からの登りは杉林からやがてブナの大木になる。途中時々キツツキの大きなトラミングが聞こえる。野鳥図鑑で調べるとどうもキツツキ科のコゲラのようである。洞井さんが「石川啄木」の啄木は、キツツキからとったものであるという。図鑑によるとキツツキ科の和名は啄木鳥であった。笹峠からの登りは石灰岩の岩場でかなりの急登だ。笹峠とは名ばかりで一面無残なササ枯れでその変化に以前登った人が驚いていた。期待のフクジュソウはなかなか現れない。登り切ってなだらかな稜線に出る。しばらく歩くと左手に灌木に囲まれた池が現れる。なんと、その周辺に黄色に輝くフクジュソウが群生している。素晴らしい眺めだ。今回の山行は、このフクジュソウに尽きる。感謝感激。霊仙山は素晴らしい山だ。

 

春合宿雪組最終トレーニング    征W

霊仙山は、初めて登る山。半田ファミリー山の会へ入会して、定例山行で初めて知った山の名前です。山の名前というか漢字から受けるイメージでは、すごく神秘的な感じを受けました。登りながら仲間とお話しをしたり、景色を眺めたりしながら上へ上へと脚を進めていくと優しい感じのする山だと感じました。

何となく夢の中にでも出てきそうな景色の様な気もしました。そして、春合宿雪組の最終トレーニングも兼ねていました。私は、今までに背負ったことのない18sに挑戦しました。70Lのザックも準備し個人装備も準備してザックの中へ入れて、歩きました。まさか、自分がこんなに大きなザックで山を歩くようになるなんて、思ってもみなかったことで驚いています。無事に歩き通せることができ、良かったと思います。

また、自宅の2Fのべランダでシュラフだけで寝てみることもしました。一緒に行く仲間へ迷惑をかけることの無いようにいろんなことを学んで来ます。