葛城 金剛山 (1125m)
<階段の道>
<日程> 2013年4月17日(水)
<山域> 葛城
<山行目的> 観心寺の秘仏拝観と金剛山に登る
<ルート> 金剛山登山口バス停〜千早城〜葛城岳〜湧出岳往復
<メンバー> L 哲S 他 4名
心が癒された山!! 信B
私事で申し訳ありませんが、私の妻の妹家族は大阪富田林市に住んでいます。妻の実家で会うたびに近くにある金剛山に家族でよく登っているという話を聞かされていました。まさかその山に今回登りに行くとは、初めて登るのですが、何か昔からこの山をよく知っているような感覚でした。
阿久比役場を4:30出発。日本海側を前線が通過中のため少し天気が気になります。前日からの天気図の動きを私なりに分析した結果雨はなく日中曇り、夕方から晴れの予測を立てました。登山口到着、にぎわう山らしくお店、整備されたトイレがありました。登山開始、いきなり急こう配の階段。そしてその先は木の階段・階段・・・・。つい御嶽を思い出しました。階段は信仰の山の共通点ではないかとも思いました。途中には楠木正成ゆかりの千早城跡、また信仰の山らしく一定間隔で石仏がありました。十三仏あると後でわかりました。その都度合掌。
我々は荷物を担いでおりいつものペースで登って行きましたが、ランニングスタイルの年配の方々が、活き良い良く我々を追い越していく、また上からは走って下りていく・・・まるでトレイルランをやっているように見えました。その後山頂へ到着。そこには転法輪寺、葛城神社が隣同士にありました。神仏習合は大変珍ししいようです。700年ころからの信仰の山。深い歴史を感じました。下りもまた階段・・・。途中にはいろんな花が咲いていてMさんに教えていただきました。そしてようやく登山口へ到着。少々疲れましたが、でも天気も崩れることなく持ち、また深い歴史の跡を歩いたことに何か安らぎに近い気持ちで満ち溢れ、本当に素晴らしい山行だったと思いました。
如意輪観音様 哲S
金剛山は奈良県御所市と大阪府南河内郡千早赤坂村との境目にあり、ダイアモンドトレールの中間点にある、2010年3月、2泊3日で水越峠からこの山を通り、紀見峠を越えて神福山・根古峰・岩湧山・槙尾山へと向かったのを思い出した。
今回は、1年に2日間しか開扉されない観心寺の秘仏「如意輪観音」を観るのも目的の一つ、千早赤坂から金剛山千早本道をピストンすることになった。千早と言えば千早城、南北朝時代の武将、楠木正成が勇名を馳せた歴史上の場所、「青葉しげれる桜井の・・・・・」で始まる唱歌が懐かしい。
千早赤坂のバス停で出発準備、歩き出すとすぐにセメントと石で固められた階段の急登が千早城址まで続く、城址に付きホットする間もなく次は多分間伐材だろう、丸太で作られた階段道が延々と続く道になった。この階段道、高さはないが幅が広く歩幅と合わない、登りにくいが赤い前掛けをした十三佛が随所に現れ、ニリンソウやミヤマカタバミが目を和ませ時として一息入れてくれる、階段は金剛山頂上1125mまで続いた、きつい階段のせいでもないだろうが5合目以降、道標は五勺刻みとなった。
頂上から転法輪寺、葛城神社、一の鳥居を廻り一等三角点のある湧出山(1112.2m)まで足を伸ばして葛城神社に戻った、途中、岩屋文殊付近で出会った老夫婦に「何回ですか?」と聞くと「千回以上、練成会のおかげで頑張っています」との答え、中には一万回以上の登山回数を誇る猛者もいる、三十数年毎日登られたのだそうだ、冬は積雪もあり樹氷も見える山、並大抵ではない。
駆け足のように下った、高さはないが幅が広く歩幅と合わない、登りにくいと思った道が実に下りやすい、登りはユックリ、下りは楽に、長い登山の歴史が作り上げた道だと解かった。登り1時間37分、下り43分楽しい時間だったが結構きつかった。
次はもう一つの目的、観心寺の如意輪観音、昔は33年に一度、今は一年に一度、二日間しか開扉されない秘仏。薄暗い重厚な金堂(国宝)の中央で薄暗い照明の中、右膝を立てた坐像が存在感を示している。この仏さま正面から見ると丸っこいドッシリした顔だが斜めから見るとほっそりと優しい不思議な顔になり右・中央・左、180度違った姿・印象をもたせてくれる、特に斜め右からの思惟する姿は素晴らしい、ゆったりと観心寺境内を歩き帰路についた。
登山と参拝 優S
大阪府と奈良県の境界を成している金剛山地の主峰、金剛山。はりきって登山靴(しかも冬用)を用意したのですが…道はよく整備されていて、近所?の人が日課として登る、憩いの場所のような活気のある山でした。大きなザックを背負っている私たちは気恥ずかしくなるほどで、高齢の方に何度も駆け足で追い越されました。
今回の山行のもうひとつの目的は、秘宝拝観でした。私は、仏像めぐりをしたいと思っていた時期があり、絶好のチャンスがめぐってきたのです。毎年4月17・18日しか拝観することができない秘宝である、木造の如行意輪観音像(国宝)と対面し、ゆっくりと呼吸をすると、想像以上に自分の心が落ち着きました。観音菩薩は男性でも女性でもない中性であるはずなのに、どう見ても女性的で美しく優しい。平安初期の一木彫で、千年以上を経た彫刻とは思えないほどの麗しく、さすが秘蔵されていただけのことはあるな、と思いました。
一年に一度しか見られない神秘的な秘仏を間近で拝むことができ、大変貴重な体験をさせていただきました。「いつかまた会いたい」と心から思いました。観心寺は「役行者」「空海」「楠木正成」などいろいろな歴史が関わっていて、それぞれの話を堪能しながらゆっくり見てまわることができ、とってもお得な山行で、大満足して帰ってきました。
<記録>
04:25 阿久比町役場発
07:30 金剛山登山口バス停駐車場着
07:40 出発、すぐに石段が見え、そこを登る。結構きつい。
07:55 石段を登りきり千早城址
08:00 また階段を登り千早神社
08:25 のろし台跡(休憩10分)ウルトラマンとバルタン星人の石造物を発見!
08:55 県境をまたぐ
09:15 国見城跡、関西国際空港が見えるはずの見晴らしの良い広場だが、曇りで視界がきかない
09:35 転法輪寺
09:50 葛城神社
10:00 ダイヤモンドトレール合流地点
10:05 湧出岳(1112m一等三角点)
10:30 葛城神社社務所前(休憩20分)
11:40 金剛山登山口バス停駐車場
12:30 観心寺着、秘宝である如意輪観音を拝観
14:00 観心寺発
16:50 阿久比町役場着 <記録:優S>