木曽 御嶽山
<森林限界付近、これから頂上を目指す>
<日程> 2013年4月22日(月)
<山域> 木曽
<山行目的> 雪山の状況判断をしながら、雪上技術を習得する。
<ルート> 濁河温泉〜飛騨頂上往復
<メンバー> L 佐枝M 他4名
雪の御嶽2 佐枝M
厳冬期に1泊かけて笑えるほどしか登れなかった濁河へ再びやって来た。季節はすっかり春なので日帰りだが、戻り寒波で駐車場付近は前日の雪で冬のようだ。と思ったが
やっぱり春だ。欄干より高く積もった雪で怖々渡った橋もすっかり解けて楽々っと歩いて行ける。胸までのラッセルに苦労し、寒さに震えながらやっと作ったテント場へ1本で着いてしまった。ナンテコッタ!
アイゼンが気持ち良く効くので、ドンドン歩いて行ける。前回の到達地点のジョーズ岩を横目に見ながら湯の花峠へ。そしてついに森林限界へ。夏道はコルへ向かってトラバースするが、、これから滑落すれば谷まで一気に何百メートルも落ちてしまうので稜線まで直登する。取り付きに赤布が何本か用意してあった。天気は良いが雲の流れが速い。念の為アンザイレンし一歩づつ確実に登って行く。稜線に出ると風が強く日除けがバリバリに凍り付き、頂上も凍りついていた。蒼い空に摩利支天の白い山が素晴らしくきれいだ。四ノ池の姿が見たかったが雪庇が大きく張り出して見られなかった。登りよりより慎重に下山する。森林限界でザイルを解き後はひたすら降りて行く。駐車場に着いても樹々に着いた雪は解けず寒い一日だったが充実した山だった。
ワカン、買っちゃいました! 優S
4月の後半の山行で、個人装備にアイゼン、ワカンが必要な山に、お誘い頂きました。今年の新年山行ではじめてアイゼンを使い、雪山の魅力を心底感じていました。もう今シーズンは必要ないと思っていたのですが、にんまりしながらアイゼンをひっぱりだし、ワカンは誰かにお借りしようかなぁ、なんて思っていました。しかし、来季も雪山にはどんどん行ってみたい、と思っていたので季節はずれではありましたが、駅前アルプスで最後の一品を購入して参加しました。登山口からしっかりと雪があり、ワクワクしました。結局ワカンは使用しなかったのですが、初めて、カラビナ、シュリンゲを準備してほどなく、アイザイレンも経験しました。前を歩く人がザイルをふんでしまわないよう、常に注意を払いながら歩くことは大変でしたが、「つながっている」ということで精神的にはとても楽でした。頂上付近はとても寒く、「凍傷は自分では気づかない」と聞いていたので、大丈夫かな?と思うほどでしたが、無事に下山することができました。雪山といっても時期によって雪の質は様々で、全く違う山になるのだな、ということも学びました。
山行の度に、自分が知らなかったことをどんどん教えていただき、大変ありがたいです。
今回の御嶽山の山行は、自分の人生の予定にはなかったものです。この先が楽しみです。
アンザイレン・ザイルのシェアー 哲S
濁河から飛騨側頂上を目指す事になった、2月「もみのき」で3人の苦闘の記録に出会ったばかり、おまけに私は5月連休頃の経験しかない。季節の違いがどんなに現れるのだろうか、とても興味深く、楽しみだったが、1月以降まともに山に行っていない、トレーニングも自転車だけ、不安を抱えての出発になった。
前々日から季節外れの寒気、高山では雪が降ったらしい、アプローチは付知〜飛騨小坂経由に変更した、おかげで無事神社前の市営駐車場まで行けた。
晴天、風も無い絶好のコンディション、神社前の赤い橋にはうっすらと名残の雪が残っている、神社〜テン場跡(まだそれらしく平になっている)〜ジョーズ岩〜標識13番まで「もみのき」2月号、3人の苦労の跡を追うように歩いた、まだアイゼンはなくても歩ける、テン場から標識13番まで1月の3人は4時間かけて歩いている、今日は10分位で通過した、積雪期の登山の恐ろしさをあらためて認識した、2155m付近、足元雪の下は凍って登りにくくなってきたのでアイゼン装着、先頭がルートを確認しながら進んだ、まだ風はなく、踏み抜きも無い気持ちよく歩ける。
森林限界に到着して1本、継子、飛騨側頂上、摩利支天山が青い空にくっきりと見える真っ白の世界、5月連休前後に経験した御獄とは全く様子が違う、直接飛騨側頂上鞍部へのトラバースは危険なので大きな岩つたいに継子、飛騨側頂上を結ぶ尾根を目指すルートをとることになった。上部は時折強い風に雲が流れている、シュリンゲ・カラビナを準備、防寒対策をして出発することになった。
歩き出して暫く、登りがきつく耐えられそうにない、思わず「森林限界で待ってます・・」と言ってしまった、サブリーダーから「それはダメだ、ザイルを出して、軽くしてアンザイレンで登る」との指示、風に吹きつけられた雪面は、気持ちよくアイゼンが効いたり、足首まで踏み込んだり、急斜面で緊張の連続、特にアンザイレンで右手にザイルを持ち斜面を右側にトラバースするのに苦労した、きつい登りだったが、ザイルの重さをみんなに分けあってもらいやっとの思いで頂上につけた。風が強く寒い、時折雲が流れるが摩利支天、中央アルプスがくっきり青空の中見える、寒さでパノラマを楽しむ時間もなく、そうそうに退散となった。
頂上からの下り、先頭がルートを選びながら下るがここも緊張の連続、太ももが悲鳴をあげそう、やっとの思いでついていくが時折ロープが伸びる。下りもやっぱりガチガチだったり、踏み抜いたりの繰り返し、やっとの思いで森林限界にたどり着いた、ここでアンザイレンを解除、森林限界迄来れば風は全く無い別世界、カッパも毛糸の帽子も不要になった。後はチャッチャカ・チャッチャカ下るのみ、でも私はみんなのペースに付いていけない、情けない状態が暫く続いたがなんとか無事駐車場にたどり着いた、神社前、向かって左側にある石造りの七福神、1月の時にはスッポリ埋まって見えなかったのだそうだ、今日は全身が見える。
たかだか2.4kgのザイルの重さに耐えられずシェアーして頂いた、情けない状態、このまま萎んでしまうのか?と、これから先に不安の残る山行だったけれど、とにかくメンバーの皆さんに助けられて登りきれた、頂いた配慮に心から感謝したい。
復路は、濁河から木曽福島ルートにした、この道は展望が良い、御岳が全身を現し反対側に乗鞍が全貌出来る、できれば来年も同じ頃にここに来て登りたい、頑張ってみよう。
<記録>
04:00 阿久比町役場発
07:30 濁河温泉駐車場着
08:35 テン場(5分休憩)
08:47 ジョーズ岩
09:07 湯の花峠
09:17 アイゼンを装着(2155m)
09:50 のぞき岩(休憩10分)
10:53 森林限界(休憩、カラビナとシュリンゲの準備20分)
11:15 アンザイレン準備
12:40 頂上(休憩5分)
13:30 森林限界(休憩10分、アンザイレン解除)
14:15 のぞき岩
14:37 湯の花峠(休憩5分)
14:52 ジョーズ岩
15:25 濁河駐車場着
15:40 濁河駐車場発
伊勢湾岸道で工事渋滞にはまる…
20:00 阿久比町役場着