登山学校実技(MC)
2013.8.18 中ア・烏帽子岳
<烏帽子岳山頂で>
<地図を開いて山座同定(小八郎ケ岳で)>
洞井 孝雄
2013年8月18日、県連登山学校マウンテニアリングコースの実技で、中央アルプスの烏帽子岳(2195m)に登った。
メンバーは受講生3名(春日井峠、ふわく、スルジェ)と、今回の実技の取りまとめをする研修生として孝K、講師として私の5名。
テント生活の基本、地図読みと山座同定の検証を行うことが、今回の大きな目的である。
前夜発、鳩打峠で設営、早朝出発、小八郎岳を経由して山頂を踏み、往路を下山する、という計画である。最初に出された計画では、鳩打峠に張るテントは、ただ一夜、睡眠をとるだけの装置で、それ以外に火器を使ったり、調理をするという生活の基本は入っておらず、
「晩飯は?」
「峠につくと、遅くなるので、どこかSAで食べて峠にはいろうと思います」
「うーん、それじゃ、テントを張る意味はないなあ」
「何か作るようにしましょうか?出発を早めて…」
「そうすると、前夜発の実技の意味が出てくるよな。朝もお茶ぐらい沸かして…」
というやり取りの後で、時間を繰り上げて、17日の夜金山集合・出発という計画は夕方集合・出発に変更された。
中央道松川ICを降りて、鳩打峠への林道を走る。何もない真っ暗な細い林道は、かつて未舗装のガタガタの道だったが、今では峠までずっと舗装されている。この時期、たくさん登山者が来ているだろうな、と思っていたのだったが、終点の駐車スペースには私たちだけ。おかげで、設営後、周囲に気兼ねすることなくテントの外で食事を囲むことができた。用心していた蚊や虫などのたぐいにも悩まされることなく、快適な一夜を過ごすことができた。
翌18日は、4時起床5時出発。朝食を済ませ、テントをたたんで、ザックを背に歩き出したのはぴったり5時であった。天候は晴れ。登山口から始まる急登を登っている間に、日が登り、さわやかに開け放たれた空の下で小八郎岳(1470m)のピークに立った。地図を出し、整置をして現在地と周囲の方角、視野に入る山々を確認してから出発。小八郎岳からの下山路と巻き道の合流点に出、烏帽子岳の山頂を目指す。標高をゆっくりゆっくりあげていく。7合目を越えて、セキナギと呼ばれる大きな崩壊地点の手前あたりから少し受講生の足が重くなり始めた。速度を緩めて休憩をとりながら進んだ。
歩き始めて4時間近く、山頂の手前の烏帽子岩に立ち、さらに10分ほどで烏帽子岳の山頂に立った。地図を広げ、ついでに行動食などもとりだして、山座同定をしつつ、休憩をとり、9時30分に下山を開始した。
下りは早い。小八郎岳の分岐(三合目に当たる)からは巻き道を下り、登山口には11時35分に着いた。出発するときには、私たちの車ともう一台、夜中に上がってきた車が一台止まっていただけだったが、駐車スペースの広場だけでなく、付近の路肩にも車が置かれていた。
駐車場で、簡単にミーティングをおこない、
帰途についた。
途中、松川の農協に寄った。梨のシーズンである。二つの種類の梨がビニール袋に入れられて積まれている。近所の農家のおカミさんだろうか、「これって、どちらが甘いの?」と尋ねると、「どっちもすごく甘いですよ。こちらが幸水、すっきりした甘さで、こちらは愛甘水、水気が多くて、甘みが残ると言ったらいいのかな…。あとは好みですね」「コウスイは知ってるけど。アイカンスイっていうんだ、これは。食べてみないとわからないなあ。試食できる?」「いいですよ、どうぞ」と、奥から一個丸のまま出してくれた。甘い甘い梨であった。
梨の入った袋を下げて再び車上の人となったが、何か、得したような気分で帰ってきた実技山行であった。
実技 孝K
8月24、25日の登山学校マウンテニアリングコース研修山行の実技は烏帽子岳とした。本番の研修山行に備えてテント泊、長時間の歩行で研修生の体力を確認する。山行はみんなコースタイムで烏帽子岳の山頂まで到達。テント泊もヘッドランプやシュリンゲがすぐ出ないなど、一部課題が出たが当日までには直りそう。
山はみんなの半年間の頑張りが通じたのか晴れ。子八郎岳からは飯田の町並みと雲海。烏帽子からは中央アルプスの山並みが一望できました。
私自身も2年前に登ったことを思い出しながらの山行でした。
記録
8月17日
17:00 洞井宅発
18:00 金山駅集合
20:30 鳩打峠
22:00 就寝
8月18日
4:00 起床
5:00 鳩打峠発
5:27 小八郎岳分岐
5:49 小八郎岳頂上
5:55 小八郎岳発
6:49〜55 休憩
7:14 休憩
8:03 休憩
9:05 烏帽子岳山頂
9:30 烏帽子岳発
10:13 小八郎岳分岐
11:32 鳩打峠