南アルプス   荒川岳(3083m)

              

 


<荒川岳>

 

 

 


<小河内避難小屋と富士>

 

 

山行目的;南アルプス主稜線を歩く 

日程;2013.8.24〜26(土〜月)

ルート;鳥倉林道P〜三伏峠〜烏帽子岳〜小河内岳(非難小屋泊)〜高山裏〜荒川中岳〜高山裏(非難小屋泊)〜烏帽子岳〜三伏峠〜鳥倉林道P

メンバー: L 一O 他 3名

【記録;一O】

8月24日(曇り・1日中ガスの中)

04:00 阿久比町役場P発

07:18 鳥倉林道P着

07:40   〃  トイレ、身支度後発 

08:24〜08:30 鳥倉道登山口休憩

09:27〜09:35 三伏峠まで3/10地点休憩

09:55 三伏峠まで5/10地点通過

10:14〜10:22 水場休憩、共同の水1人1ℓを給水

11:13〜11:43 三伏峠着。トイレ等休憩

12:35〜12:45 烏帽子岳(2726m)山頂

休憩。ガスで何も見えず、残念。

14:05 小河内非難小屋着、比較的新しい小屋だが、通過点になるためか利用者は少ないとのこと。夫婦?の小屋番。我々の来訪にビックリした気配。今晩は我々4人の貸切。寝袋、毛布2枚、枕付で素泊り5千円。ビール等アルコール類は既に売切れていたため、私が持参した安いウイスキー(トリス)でカンパイ。山で飲む酒は、下界に比べると2ランクくらいアップする。トリスがリザーブに格上げか??ツマミはアナゴの干物、牛ロースの焼肉。夕食は、チラシ寿司。豪華!

小屋番との会話は山小屋でのたのしみのひとつというが、ここの主は、ほとんど会話に入ってこず、別室に入ってることが多くちょっとばかりがっかり。我々が自分たちの世界に入っていて会話に入りにくかったのか、他に何か理由でもあったのか・・。

18:00 消灯。太陽光発電をしているので、  

天気の悪い日は、早目の消灯である。ただ、まだ外は明るい。

8月25日(朝からずっと雨)

04:00 起床。ランチパックとスープでの朝食、身支度後、しばらく天候の様子をみることに。

05:13 止む気配はないので、カッパを着て出発。

05:18 小河内岳山頂通過

07:20〜07:28 板屋岳休憩

08:15〜08:40 高山裏非難小屋着。元気な小屋番のおじさんのお出迎え。小河内小屋に比べるとかなり年季が入っている。石浜さんは足の調子が芳しくなく小屋にて待機。3人で荒川岳へ出発。

09:10 水場通過。これでもか、これでもかと結構な登りが続く。

10:30〜10:36 ガラ場の登りの始まり。小渋川から登ってきたという6人ほどのパーティーと会う。渡渉でかなり手間取ったらしく、相当疲れた表情。三伏小屋までの予定を小河内小屋までに変更するらしい。それが精一杯だとのこと。

雨のためか気温はかなり低い。休んでいると体が冷えるのが速い。雨の中、3羽のライチョウを発見。親子?雨で滅入っているが、ホッとする出会い。

11:17 荒川前岳通過。

11:30〜12:00 荒川中岳(3083m)、中岳非難小屋にて休憩。温かいカップヌードルを買ってランチタイム。冷えた体に温かい食べ物、飲み物が身体にうれしい。約30分の休憩後出発。一向に雨が止む気配なし。

14:25 高山裏非難小屋着。1日中雨に降られ、靴の中はびしょ濡れ。小屋のおじさんが、ストーブを焚いて待っていてくれる。今日の行動は終了。濡れたものを乾かすため、ハンガーにつるす。この小屋も我々4人と1人の単独行の若者だけ。小屋番のおじさんが淹れてくれた熱いお茶で、単独行の若者も交え、夕食前のしばしのティータイム。その後夕食の支度。食前酒に中岳非難小屋にて買ってきたビールでカンパイ。夕食はマーボ春雨他。

19:00ごろ 就寝。

8月26日(晴れ)

04:00 起床。

05:10 ラーメンで朝食。身支度後出発。昨日は雨でまわりが全く見えなかったが、東には荒川三山がくっきり見える。

05:55〜06:05 休憩。昨日歩いてきた稜線の展望がすばらしい。塩見、荒川岳、赤石、聖そして富士山。南アの山は深い。その景色にしばし圧倒される。

08:51〜09:05 小河内岳休憩。またまた絶景をたのしむ。

09:22〜09:28 烏帽子岳休憩。

11:19〜11:34 三伏峠トイレ休憩。気温11℃。ここでこの気温ということは、下界は予想外に涼しいのかも??

12:21〜12:27 水場休憩。160人くらいの中学生の団体が登ってくるのとすれ違い、通過に時間を食う。

13:50 鳥倉登山口通過。

14:30 鳥倉林道P着。最後の林道歩きはこたえる。トイレなど身支度後帰半。

 

ずずっと南アルプス             佐枝M 

16年前はお花畑の中を通り塩見に向かったが、今は本谷山を通るルートのみになってしまったようで、ほとんどの人が塩見へ向かうなか三伏峠手前で水を汲み烏帽子へと向かう。マツムシソウで紫に染まるお花畑は、哀れ鹿避けの柵の中で咲き誇っている。南は鹿の被害が深刻で、稜線の西側の崩壊した鹿も近づけない岩場に高山植物がしがみつくように咲いている。今日はネットで見ると小河内岳直下の可愛い避難小屋泊まりだ。ガスが出てきて遠望がきかない。大きく登って下がって、また登って、真白い景色のなか幻か?と思ったら小屋だった。定員10名の小さな小屋は7月末から8月一杯のみ小屋番が入るが、一日2名ほどしか泊まらないそうだ。土曜日というのに私たちのみだった。1年に40日間、こんな浮世離れした小屋で風の音を聞きながら過ごせたら最高だろうなあ。人生の楽園か?(ちなみに小屋は静岡県、山は東海パルプの持ち物で採用は東海フォレストです。)

翌日は予報通り雨になった。雨でも夏だし予定どおり高山裏へ向かう。思いの外、気温が低い。前々日38度だったのに10分休憩していたら体が冷え切ってしまう。樹林帯に入ると斜面一面トウゲブキ、キオンが黄色に染めほっとさせられる。鹿は嫌いなのかこれだけは何度も見かけた。随分下がったコルに小屋はあった。夕食の荷物を置き荒川をピストンする。「雨が小止みになったような」とか、「風が出てきたから止むかも」と言いながら歩いたが、止むことは無く、中岳避難小屋でカップラーメンをかじかむ手で食べ生き返った。親子の区別がつかないほど大きくなったライチョウ3羽を見られた事がちょっと嬉しかった。崩壊が激しい西側の稜線はいつか無くなってしまうんじゃないかと心配になるほどだ。

小屋に戻り元気な小屋番のオジチャンと雨のテントを放棄したお兄ちゃんと賑やかに過ごす。雨はやっとあがり西の空が赤かった。翌日は青空でご来光も富士山も昨日歩いた荒川も良く見える。おお、あんなに遠かったんだ。見えてたらイヤになっていたかも。小河内の避難小屋はなんて可愛いくて素晴らしい場所にに建っていたんだろう!と振り返り振り返り眺めた。3日間歩いて、歩いて、歩いた。これで、北岳〜白峰南嶺までと仙丈岳〜光岳まで、ずずっと南アルプス主稜線を縦走できた。やっぱり南は大きいなあ。

 

主峰を歩く                        一美I

 南アルプス第3位の高峰、期待を弾ませ望んだ。1日目は曇り2日目は雨で,アルプスの全様を見ることが出来なかったが、所どころに咲いてる花が、元気つけてくれた

3日目にして要約晴れ、小河内岳からは富士山、荒川三山、赤石岳、塩見岳と南アルプスのパノラマを満喫できた。

 いたる所で大崩壊が起きており、足元の登山道も、いつ崩れるか心配しながらの山行でした。

次の目標は・・        一O

 10数年ぶりの2泊3日の山旅。それも南アルプス。今までに南は、仙丈、白峰三山(北岳・間の岳・農鳥岳)、鋸岳しか行ったことがなかった。南は山が深いため、日帰りや1泊では行くところがどうしても限られてくる。で、荒川岳。荒川岳と言っても前岳、中岳、悪沢岳とよばれる東岳の三山あって、今回は時間的制約から前岳、中岳までとした(前岳〜中岳間は約10分)。3日目に、高山裏非難小屋からみた荒川三山。板屋岳〜烏帽子岳の稜線でみた塩見、蝙蝠、赤石、聖。こんなに深い山の中を歩いているという何とも言えない静かな感動。数年かけて南の主な山は登ってみたいと思った。今シーズンは少ないが、とりあえず、塩見にでも行ってみよう