南アルプス 塩見岳(3046m) 蝙蝠岳(2864m)

 

     

 

日時 9月20日(金)〜22日(日)

目的 秋の名峰を歩く

メンバー L:一則O 他 2名  

 

南ア中央部を満喫         一則O

 先月南アルプスへ来たとき見た塩見岳と蝙蝠岳の姿が印象的で、ぜひ今シーズン中にとの思いで計画。和田清志さん、鈴木洋介さんの2人がエントリーしてくれて3名の山行となり、素泊り(1泊5000円)自炊の塩見小屋連泊とした。3連休真っ只中では、鳥倉林道駐車場の満車も予想されるため、連休前の金曜日から入山。それでも30台は駐車できるところがすでに8割ほど埋まっている。この林道、往きはよいよいだが、帰りはツライ林道歩きになる。

 天気予報は、3日とも大崩れはないが3日目には雨かもということ。まずは、初日の天気はOKだ。三伏峠までの途中の水場で一人1gの共同の水を汲む(小屋まで水場はない・・小屋にも水場はない)。山小屋では宿泊者に0.5gはくれるが、それだけでは水が不足することは明らかである。小屋までは、樹林の中の登山道が多いが、時折展望が開け、南アルプスの山々がよく見える。三伏峠から約3時間、2時前に塩見小屋に到着。塩見岳が間近にせまり、仙丈、甲斐駒、北岳、間の、農鳥の南アの北の主峰の展望がすばらしい。小屋近くの高台に登ると南アの南の名峰悪沢も圧巻だ。南アのど真ん中という感じが何ともうれしい。

 塩見小屋のトイレは、オムツのようなシートが付いている袋に用を足す。糞尿処理は、その袋をヘリで降ろしているとのこと。

宿泊客には、1人1袋(女性は3袋)無料で配布。足りない場合は1袋100円で購入。水も500mlは無料だが、追加は500ml 100円で購入のこと。

 眺望を堪能し、ビールで軽くカンパイし、夕食の準備にかかる。自炊は屋外ですることになっている。メジロの干物をおつまみとし、メインディシュはちゃんぽん麺とシラスごはん。今宵は十六夜(いざよい)。日が沈み、1時間もすると、まんまるの朱色に染まった月が昇り、鑑賞後、7時頃には眠りにつく。

 2日目は、前日にもまして好天。朝4時に小屋内の灯りが点灯。5時に起床し、パンとスープで朝食をとって、6時行動開始。

 岩場を慎重に通過し、塩見岳へ。西峰と東峰あり。展望をしばしたのしみ、蝙蝠へ。近くには見えるが、結構遠い蝙蝠。ニセ?のピークを3つばかり越え、蝙蝠岳山頂へ。ほぼピーカンの天気で、ずーと富士山を望め、最高。塩見へ帰るまで一人の登山者と会うこともなく、われら4人の貸切状態。予定どおり、1時半に小屋に帰着。無事、二つのピークを踏めたことにビールでカンパイ!のんびりした時間を過ごす。和田さんが担いできた魚肉ソーセージを炒めておつまみに。明日は、下るだけ。担いできた安いウイスキー(500ml)も飲み干してしまおう。夕食は中華丼。 日が沈むと同時に布団へ潜り込む。

 3日目、塩見山頂でご来光をという客が多いのか3時半に点灯。我々は、ゆっくりして5時半前に小屋を出発。40分程歩いた美しい森の中で、ブレックファーストタイム。予定どおり登山口まで無事下山。ツライと思っていた林道歩きも今日は疲れが少ないのかそれ程でもなく駐車場へ。3日目の行動は、ちょっと物足りなさを感じ、計画書にオプションで三伏峠から前小河内岳往復くらいを入れとけばよかったかな・・と反省。駐車場は、予想どおり満車で、路肩にも一杯の車・車。連休前の金曜日から入って正解だったか。

 松川IC近くの温泉・清流苑にて汗を流し、温泉内のレストランで蕎麦を食べて帰路に着く。天候に恵まれ、これ以上の登山日和はない3日間でした。感謝。

 

充実した3日間            清志W

会の合宿もほとんど経験していない私が、小屋泊りとはいえ2泊3日の山行について行けるか、足首の古傷は大丈夫か?塩見小屋は2766m、夜間は0℃近いのか?寒さ対策はどこまで必要か?食料はどのくらい持てばよいか?等々、不安だらけだった。終わってみれば、とりこし苦労だったとは言えないが、なんとか3日間小栗さん、鈴木さんについて行くことができ、食事も楽しく、小屋もバラックに近いものだったけれども夜中も寒くはなく、3日間楽しく過ごせた。なんといっても天候に恵まれ、山行目的どおり秋の名峰を十分満喫することができた。

 初日、鳥倉林道から登山口まで約40分歩いた後、三伏峠までの3時間はずっと登り。小屋手前の「小屋まであと200歩」の表示でやれやれ。三伏山を通過、ここを下って本谷山を登る。下ってしばらくはほぼ平坦な道を歩く。なぜか周りは倒木が多い。美しい森を通り、この後塩見小屋へ最後の登り。これが結構急登。やっとの思いで13時半過ぎ小屋に着いた。小屋から 雲ひとつない360度の大パノラマ。明日登る塩見岳が間近に聳えて見える。あまり飲めない私も小屋でビールを買い求め宴に参加。食事を楽しみ、山の端に沈み行く夕陽を眺め、早々に用意された寝袋に潜り込む。

 2日目は小屋前で朝食をし、基本装備以外は小屋に預けて6時に出発。塩見岳には天狗岳の手前巻道を登り、一度下って岩場の急登を登る。塩見岳西峰まで約70分。さすがにきつい。2〜3分で東峰を通過し、下って行くと熊ノ平への分岐点へ。ここからはやせ尾根を通り、北俣岳などの岩稜を幾つか通って賽の河原のような処にでる。ザレ場を下った処から蝙蝠岳への登り。遠目にはなだらかな緑豊かな稜線に見えたが、実際には背丈ほどのハイマツとシャクナゲの間を縫って歩く感じで結構歩き難い。ここを過ぎるとガレ場を登って蝙蝠岳へ。聳え立つ富士山がくっきりと見えてなんとも美しい。来たコースを戻って塩見岳へ。塩塩見小屋には13時半前に戻った。2日目も前日同様で早々に就寝。前夜とは別の小屋で多少まし。

 3日目は5時半前に小屋を出発。美しい森まで下って、ここで朝食。行きのコースを辿る。三伏峠小屋の気温計は8時半で9.3℃を表示していた。ここから下り途中の水場で持ち帰り用に1リットルの水を汲む。登山口へ下り林道を歩いて11時過ぎに鳥倉駐車場へ着く。帰路、松川IC近くの町営松川温泉清流苑で汗を流し昼食を摂って帰ってきた。

 さすがに疲れたが充実した3日間を過ごせたのも、この山行を企画し誘ってくださり何かにつけフォローしてくださったOさん、同行のSさんのお陰。感謝します。

 

3日間晴れ、満足。     洋介S

 南アルプス、塩見岳・蝙蝠岳に行ってきました。鳥倉登山口から入山し塩見小屋で2泊し塩見岳、蝙蝠岳を往復するルートです。

初日は塩見小山までです。鳥倉林道駐車場は30台ほど停められますが、平日にも関わらずかなり埋っており、もう少し遅いと下の駐車場になったかも知れません。林道を40分ほど歩き登山口に着きました。舗装された道には落石と思われる石が転がっており、頭上方向を注意しながら歩きました。登山口から三伏小屋まで○/10と看板で距離が示され、現在の到達点が分かるようになっていました。登り始めはシダの茂る雰囲気のある樹林帯からです。その後ろ樹林帯の中を登り、5/10前後から丸木の渡りが出てきました。7/10の手前に水場があり水を補給しました。暫く登ると三伏小屋に到着しました。登山道も整備され歩き易い感じがしました。1/10ピッチで15分目安の登り時間でした。平日のためか数組しかすれ違うことがありませんでした。三伏小屋から塩見小屋まで多少のアップダウンはありましたが、三伏山、本谷山からの眺望がよく、富士山も遠くに見ることができました。小屋には1時半過ぎ頃に到着。思ったより寒く半袖Tシャツの上に長袖を着ました。寝る所はビニールシートを貼った掘っ立て小屋みたいで隙間風が入り寒く、あるもの全部を着込み寝ました。

二日目は塩見岳、蝙蝠岳の往復です。日の出を拝み後、出発です。塩見岳手前からは岩登りとなります。足場、掴む所はしっかりありましたが、少しザレており滑らないように注意が必要と感じました。熊ノ平との分岐を右に折れ蝙蝠岳に向かいます。北俣岳を越え小ピーク2845m前後から2758m小ピークまではなだらかな広い稜線歩きです。ハイ松もなく小石の上を淡々と歩きます。他の登山者も無く富士山、鳳凰三山、間ノ岳、悪沢岳を見ながら開放感のある歩きを楽しみました。稜線を右に巻き樹林帯を歩いたのちハイ松を登ると蝙蝠岳となります。山頂から、裾野を左右にしっかりと張り堂々とした富士山を眺めることができました。

3日目は塩見小屋から鳥倉林道までの岐路となります。朝日を塩見岳山頂で拝むパーティがおり、朝3時半に小屋の灯りがつきました。帰路の準備をし、時間をつぶし、明るくなる5時半に出発しました。美しの森で朝食をとり、本谷山・三伏山、三伏小屋と往路と同じ道を辿り帰路につきました。初日とは違い、非常に多くの方とすれ違いました。ゲート近くの駐車はできたのかと思っていましたが、やはり相当下の駐車場まで一杯でした。

3日間とも天気は良く、O様、W様二人とも晴れ男だと自認していた通りでした。楽しい3日間ありがとうございました。

 

スケジュール

9月20日 晴れ 

04:00 大府・東海IC

05:00 恵那峡SA

05:57 鳥倉林道駐車場、準備

07:14 林道歩き開始

07:56 登山口、休憩

08:48 休憩

09:36 休憩(水場)

10:28 三伏小屋、休憩

10:52 三伏山通過

11:33 休憩

11:37 本谷山通過

12:25 休憩

13:17 休憩

13:37 塩見小屋着

9月21日 晴れ

05:00 起床

06:00 出発

07:00 塩見岳、東峰

07:20 登山開始

07:39 休憩(分岐)

08:40 休憩

09:35 蝙蝠岳

09:50 出発

10:44 休憩

11:35 休憩(分岐)

12:15 東峰、塩見岳

13:20 塩見小屋着

9月22日 晴れ

 03:30 起床

 05:25 出発

 06:17 休憩(美しい森、朝食)

 06:40 出発

 07:45 休憩

 08:12 三伏山通過

 08:25 休憩(三伏小屋)

 09:14 休憩(水場)

 10:24 登山口

 11:08 鳥倉駐車場

 16:00 帰宅   [記録:洋介S]