南アルプス  鋸岳(2685m)

      

 

期間:2013・9・21(土)〜9・22(日)

目的:岩稜バリェーション(&去年のリベンジ)

メンバー L:宗則I(会員外)、SL:新海時生 他 3名

 

記録:

 9月21日(土)

4:30 半田 発、半田からは新海、佐枝Mの2人

7:03 戸台口(仙流荘)下P着、I夫妻は到着済み。Sさんが事故渋滞で遅れる
     らしい

7:45 戸台口P 発、5人まとめて1台にて移動

7:55 戸台の河原P 着

8:00 P発  晴れ

8:45 休憩  2つ目の堰堤

9:20 休憩  4つ目最後の堰堤、川の水量多く、靴脱いで渡渉。

10:05 角兵衛沢出合 着、一人丸太渡り、4人は再度渡渉陽射し強く、河原
      歩きはつらかった

10:50 休憩、樹林帯の中を汗かきかき登る。Mさん元気にしゃべりまくり

12:15 大岩下のテン場 着、まだ早いが予定通りここで泊る事とする。今年
      は岩の直下。水は去年より豊富に出ている。冷たくてうまい。
      テント建て、アナゴなどつまみにビール、ワインなど(すべてボッカ)
      飲んだ後、少し昼寝。西陽があたりだし、テント内も暑く、外に出て
      焼き肉、イクラのちらし寿司などの豪華夕食。すぐ隣には神奈川から
      の労山パーティ(10人くらい)がやってきて、とてもにぎやか。
      7時頃就寝

 9月22日(日)

4:00 起床  晴れ

     隣のテントは3時過ぎから起きて ガヤガヤやっており、予定より早く
     起床。朝食はパン、スープ。

5:20 テン場 発、隣の後、少し開けて出発

6:15 休憩、ずっとガレガレの広いルンゼ登り。主に右端に踏み跡。

6:45 コル 着(通過)

7:05 第1高点 2685m、天気も良く、360度の大展望。
     稜線のすぐ先に甲斐駒。谷を隔てて 千丈がでかい。中央、八ッ、遠く
     に北、ゆっくり眺める。

7:50 鹿窓、低木帯巻いた後、ガレ場をどんどん下る。
     (途中、割と踏み跡もしっかりした別のトラバース道に入るが行きづま
     り、もどる)大ギャップはるか下のガレ沢をトラバース(結構怖い)し
     た後、樹林帯を登り返す。キツイ。

8:55 第2高点  着、大休止。9:10発

9:40 中の川乗越し

10:05 休憩、思いっきしガレガレのルンゼを延々と下る。
11:10 休憩、苔の生えたしらびそ林。ホッとする。
12:00 熊穴沢 出合い(戸台川)、最後に沢沿い、水を渡り、大岩ゴロゴロ
      を下ると河原。ペンキマーク有
12:20 休憩、1本丸太で左岸に渡る。
13:15 休憩、3〜4堰堤中間
14:20 戸台川P 着、全員グッタリ。河原歩きのアプローチにウンザリ。
      とにかく終わってよかった。お疲れ様。車にて戸台口に移動。
15:00 戸台口P 発、桜ホテルの湯に入り、SAで軽く食事した後、連休渋滞
      の高速にて帰る。
20:30 半田 着        [記録:新海時夫]

 

強敵は隣人とクマ         良I

強敵はテント場と最後に待っていた。おかしい。鋸岳そのものが強敵だったはずなのだ。それなのに・・・。初日、昨年と同じ大岩下まで登り、今年はその岩の真下でテントを張ることができた。水は昨年より豊富で、水を得るのも容易だ。寛いでいると8人のパーティが同じくここにテントを張るという。これが最悪だった・・・。私たちが干していたグッズの上に、自分たちのザックや中身を放り出し、散らかし放題。そして朝は3時前からウルサイのナンノ。こんなにうるさい人たち、初めての経験だ。それでも早くに出発するなら許せるけど、私たちと同じ出発時間。ナンダナンダ。信じられない。気を取り直して、本日も良い天気の中、いよいよ鋸岳だ!お〜、鹿の窓だ!が、あらっ?もう終わり?もっとドキドキして、もっと長いと思っていた。こんなはずはない。「ハイライトは最後なんじゃない?」と言ったら、本当にそうだった。下りのルートにした熊穴沢、半端なかった。ガラガラの激下り。通る人が少ないのだろう。不安定で、ずっと緊張を強いられた。おかげで太ももが筋肉痛。マイリマシタ。強敵は「鋸」ではなく、「隣人」と「クマ」でした。

 

リベンジ                    佐枝M

 北沢峠行きのバスに乗ると必ず停止し「あの山が鋸岳で、あの穴の開いている岩が鹿窓です。」の放送を何度聞いたことだろう。鹿窓を覗いて見たい!の思いで去年は大岩の下で1泊し、翌日は雨になったので撤退で終わってしまった。リベンジの今年は良いお天気に恵まれた。戸台からゴロゴロ歩きの河原歩き。靴を脱いで渡渉したり、丸木橋を渡ったりで嫌になった頃、角兵沢の樹林の道に入る。復習のせいか、気温が去年より低いせいか去年より早くテント場に着くことが出来た。陽は高いが、ツマミを焼きながら早い宴を開いていたら睡魔が襲って来て、いつの間にか昼寝をしてしまった。明日は厳しいだろうに先にこんなにまったりした時間を過ごしていいんだろうか?・・・でもとっても幸せなジ・カ・ン。(隣のテントのやかましさが無ければ花丸だったんだけれどネ。・・・)

 翌日も晴れだ。2時から騒がしい隣のパーティーを追い抜き、コルから山頂へ。眼下に日向山の白い砂浜が見え、御嶽、乗鞍、北アまで見える最高の景色だ。行く先には先週歩いた甲斐駒が聳えている。いよいよ核心部へ突入だ。長い垂直の岩場の鎖の下降で小ギャップへ。反対ルートの人の落石が怖かった。登って降りて鹿窓へ。鹿窓から林道が見える。上からはこの景色なんだ・・・で、下った先はグズグズの岩屑で石を落さないように慎重に歩く。あれれ?っていう感じで核心部は終わってしまった。後はグズグズ、ゴロゴロ、荒れ荒れの熊穴沢の長い下りと延々に続く戸台までの長い、長い河原歩きに嫌気がさしてしまった。最近は甲斐駒⇔角兵衛沢が主流のようで片道バスを使うようだ。

再挑戦          新海 時夫

 去年、雨で撤退してきた鋸に 同じ時期、同じメンバーで再挑戦してきました。「また来年」というやり直しはよくありますが、中には何年やってもダメという所もあり、「方角が悪い」とか「縁がない」とか、最後は自分の「行いが悪い」と言うことになります。鋸はそう何年もやり直したい所ではなく、今年すっきり出来て本当に良かった。

 甲斐駒まで通せばまた違ったかもしれませんが、角兵衛沢〜熊穴沢間はメインの核心部が前後のアプローチに比べてあまりに短く、その分印象も薄くなります。「もう終わりですか?」と言う感じです。こんなんなら大ギャップを巻かずにアタックしてみたかったなと後になって思います。戸台川の河原歩きは去年と合わせて4度通りましたがもう腹一杯です。(好きな人もいるようですが、理解不能です)次はもうありません。(・・・でも雪の冠った鋸ならちょっと惹かれるかな? 行きます?)

 なにか毎回じねんじょさんにはお世話になっております。天気に恵まれ、メンバーに恵まれ、楽しい秋山行ができました。また来年面白そうな山、企画してください。楽しみに待っております。