奥三河
鹿島山(912m)大鈴山(1011m)
平山明神山(970m)岩古谷山(799m)
<平山明神から岩古谷山への道で>
<岩古谷山からの下りで>
日時 11月30日(土)晴れ
目的 冬装備で長い距離を歩く。体力強化。
メンバー L:洞井 孝雄 他 2名
ぐるっとひと回り 鹿島山〜大鈴山〜平山明神山〜岩古谷山
洞井 孝雄
奥三河、田口の集落の手前の、和市の登山口から守護神社、鹿島山、大鈴山と東海自然歩道をたどって、平山明神山を往復し、岩古谷山を経由して戻ってくるという周回コースを歩いた。メンバーは聖S、洋S、それに私。12人も合宿に行く予定になっているのに、このところ三人とか四人とかいう小さなパーティーでのトレーニング山行が続いている。都合が合わないので、仕方がないと言えば仕方がないのだけれど。
豊川ICを降り、鳳来寺町を抜けて、山間の道路に入っていく。
この辺りは、ナビがない車ではなかなか目的地に着くのは難しい。8時5分、「ここだここだ」と探し当てた和市の登山口にはすでに車が数台。気温はマイナス1℃。日が射しているのに、靴を履き替えている間も寒い。
「東海自然歩道」というプレートの矢印を頼りに歩きだす。出発地点からちょっとまごついてしまった。民家の脇から山の中へ入って、落ち葉の道を登っていく。休憩地点にはベンチがあったり、水場があったり、と自然歩道らしい。休憩所の先で道路に出る。守護神社だ。立ち寄らずに脇を回って道路を渡り、再び樹林の中へ入る。9時11分、やがて、少し開けた、しかし眺望のない鹿島山のピーク(912m)に着く。さらに進んで、尾根筋の小さなアップダウンを繰り返すと分岐に出る。尾根を直進して大鈴山のピーク(1011.5m)を往復し、再び分岐からいったん下り、さらに登り返す。岩古谷山方面への分岐を過ぎて、大きな岩が出始めると、平山明神山の山頂は近い。ロープの残置された岩を巻くようにして登り、しばらく進むと馬の背と呼ばれる痩せた岩尾根になる。ここがハイライトらしいのだが、聖Sに言わせれば「戸隠のリッジのほうがもっとこわかった」そうだ。
岩稜帯を超えて、樹林の中の急斜面を登っていくと、左手に「西の覗き」、右手に「東の覗き」と頂上への分岐。
「覗き、って見晴らしがいいところなのかしら」「足元を覗く、なんて言うだろ。すぱっと切れ落ちた場所だよ」などと話しているうちに山頂(970m)である。10時50分。見通しのない木々に囲まれた狭いところで、標識でそれとわかる。
一息入れたのち、下山開始。2分ほどで東の覗き、引き返してさらに2分ほどで西の覗きに出る。
「わぁ、切れてる」
西の覗きも東のそれも、端に立つとスパッと足元が切れ落ちていてけっこうスリリングである。とりわけ西の覗きに立ったときは冷たい風が強く吹き付けてきて、早々に下った。
再び往路を分岐まで下り、10時59分、岩古谷山方面へ向かうルートに入る。
最初は落ち葉の急な踏みわけ道、道はさらに傾斜を増して、2、3mの岩が連続した下りとなる。ほとんどに残置のロープが下がっている。落ち葉がホールドを隠し、滑りやすいので、けっこう神経を使う。
「なんなんだ、これは」
「こんなところを通過したなんてWEBには書いてなかったね。写真もなかったし…」
「多分、みんな写真撮るような余裕もなかったんじゃないか。必死になってて…でも、覚えがないのかな?」
「ここ、一番アブナイところなのにね」
滑りやすい岩、久しぶりの冬靴、上に乗った落ち葉、あまり信用できそうもない古い残置ロープ、しばらくは、そうした下りが続く。
コルに下って、再び登り返し。この登りも急で、段差が大きな泥の斜面を、木々を掴んで体を引き上げる。登り切ったところが峠である。
道は再び下りになり、また登りになって、登りきると、「あ、ベンチだ!」、やっとのことでベンチに出た。12時38分。東海自然歩道の岩古谷山と十三曲がりの分岐である。
ここからは岩古谷山を往復する。ベンチから階段状になった緩やかな登りがしばらく続く。やがて道が少し急になったかと思うと、枝を透かして、岩古谷山のそそり立つ姿が見え始めた。けっこう手ごわそうな岩山である。樹林を抜けると、足元に丸木の橋のような木道が下っている。その先にほとんど垂直の鉄梯子、さらにその先にも丸太を並べたつづら折れの木道が続く。手すりが付けられているので、気分的に少しは安心できるが、なにしろ長い。木道が終わると、岩を階段状に刻んだ急な登りが続く。このまま山頂に出るかな、と思いながら登り続ける。階段が終わって見晴らしが開ける、今度こそ山頂かな? と思うと、道は樹林の中を少し下ってまた登り返し。やっとのことでベンチの置かれた岩古谷山の山頂(799m)に着いた。
13時10分、下山開始。先ほどの見晴らしのいい尾根道から岩の階段、急な梯子を下って木道を登り返し、ベンチへ下る。ベンチの分岐から田口方面へそのまま下降を開始。ここから十三曲りとよばれるジグザグの道だ。曲がり角には下から一曲がり、二曲がり…と標識が立てられている。下りきると、朝登ってきた民家の脇の歩道から車を止めた登山口に帰ってきた。13時41分、駐車場着。大鈴山も、平山明神山も、岩古谷山も、分岐から山頂を往復してまた縦走路に戻ることを繰り返す、一筆書きのできない山だったが、計画より1時間以上早く、戻ってきた勘定になる。このところ昼前後の下山になることが多いなぁ。
冬装備 聖S
冬合宿のトレーニング、実は、第一弾!!という事で、冬靴を履いて、ピッケルを持ち、冬装備で奥三河縦走に臨みました。まずは、最初の山、鹿島山を目指します。ここは、途中、崩れて、道が分かりにくくなっている場所もありましたが、なんなくクリア。天気も良く、鹿島山から望む南アルプスは、雪化粧でとても綺麗でした。次は、大鈴山。鹿島山から大鈴山への下りは、落ち葉とザレと、慣れない冬靴のお陰で、どんどん前との差が開きます。気がついた洞井さんに“靴が・・・・”と言うと、“靴のせいにしとるな”と一蹴。順番を入れ替えてもらい、洞井さんの踏み後を必死についていきました。
大鈴山から平岩明神山へは、途中から岩場となり、最大のイベント“馬の背”があるのですが、実際通過してみると、“あれ?思っていたのと違う”もっと、細くて、高度感あふれる感じかと思ったのですが・・・それより、岩場に入ると、途端にピッケルが邪魔になります。また、冬靴だと岩場が登りにくい。ここから先の岩古谷山までは、冬装備との格闘でした。こんな調子で本番は大丈夫なんだろうか?本番までのトレーニングで冬装備に慣れる事が、今回のトレーニングでの課題となりました。
平山明神から、岩古谷までが、振り返れば、一番の山場でした。もともと、道が不明瞭でわかりにくいと言う情報でしたが、情報どおり!途中、何度も立ち止まり、テープを探しながら進みます。そして、それ以上に、道が崩れている。“えぇ〜!!こんな道ですか!?”と半分悲鳴を上げながら進みました。事前に、ネット等で情報収集したつもりでしたが、こんな情報は皆無。後で話をした結果、“あんな危険箇所では、写真を撮っている暇が無いだろう!!ここがネットの情報の怖いところだな”と。
岩古谷山は、名前の通り、岩の山で、道の半分以上が、設置された階段を歩きます。長い階段は、とてもトレーニングになりました。岩古谷山をピストンした後は、13曲がりのヘアピンカーブをひたすら下って、ゴールへ。
天気も良く、景色を楽しみつつ、冷たい風に冬の訪れを感じながら、奥三河4山を満喫したトレーニング山行となりました。
冬装備に慣れる 洋S
奥三河の平山明神山を含む周回コースに行って来ました。冬靴、ピッケルを持ち冬装備に慣れることを目的としました。
このトレーニングでの収穫として@岩場の通過でのピッケルの扱いです。岩を手で掴みたいがピッケルが邪魔で扱いに困っていました。洞井さんよりピッケルのつなぎの輪を手首に掛ければ両手が使えるとアドバイスがあり、なるほどと。一つ目の収穫ですA前回の山行で足の中指の関節部が靴に擦れ皮が向けていました(下りで踏ん張ると指を曲げますのでその時に擦れていました)。今回ビニールテープを巻いたところ、靴に当たっても痛みはありませんでした。対処方法をして今後使えると思いました。2つ目の収穫です。次回は歩荷で課題を見つけたいと思っています。
スケジュール
06:00 洞井邸発
08:10 和市登山口P
08:15 登山開始、東海自然歩道の階段を登る。
08:44 衣服調整
08:49 鹿島神社通過、林道を進み、右手の登山道に入る。急な登り、登り始め
の登山道が崩壊している。崩壊した岩を登るが途中、右手に登山道を見
つけ登る。
09:13 鹿島山 休憩、大鈴山へ向い尾根筋を進む。左手からの風か強く冷たい
09:45 大鈴山 休憩、北の方角に雪を被った南アルプスの雄姿を臨む。急坂を
グミンダ峠へ下る。登り返し、急なアップダウンあり。
10:30 分岐通過、平山明神へ向け岩を乗り越え、痩せ尾根を進む。左右とも切
り立った崖となっており、また下り勾配があり、岩に足を引っ掛けない
よう注意して進む。
10:52 平山明神山 休憩、東、西の覗きに寄り、分岐まで一旦もどり岩小谷山
へ向う。
11:25 分岐通過、下りとなるが、テープが無く不明瞭。先に崖があり進めない
地点で、左手に踏み跡のある登山道を見つけ進む。小ピークへの登りも
不明瞭で滑り易く急な道を難儀して進む。
11:45 小ピーク 休憩、堤石峠までクライミング並の岩場が2箇所あり。それ
も下り、体を後ろ向きにして手足でホールドし滑らないように慎重に進
む。今回のルートで最大の難所。
12:38 分岐 休憩、東海自然歩道を岩古谷山に向かい進む。階段、はしご、木
道の連続。手すりがあり、安全。
13:05 岩古谷山 休憩、分岐にもどり13曲がりを進み和市に向う。
13:42 駐車場着(記録:洋S)