2014.1.5 新年山行下見

ブナ清水〜ハライド ぐるっとひと回り

      

 


<ハライドから登ってきた県境稜線からハト峰・水晶方面の景色>

 


<ハライドから釈迦ケ岳方面の景色>

 

<日程> 1月5日(日)

<山行目的> 新年山行下見

<メンバー> L:洞井孝雄 他 2名

 

                        洞井 孝雄
1月5日、新年山行の下見に出かけた。メンバーは私、孝K、聖Sの三名。よく晴れて菰野町から朝明ヒュッテまでの道には雪のかけらもなかった。
「普通なら、この辺りから雪があるのになあ。新年山行までに降ればいいけど…」などと言いつつ、新年会で宿泊する朝明茶屋に挨拶を、と車を乗りいれたのだが、留守らしく、声をかけても応答がなかった。朝明ヒュッテの駐車場に取って返し、出発の準備。合宿の時以来の指の冷たさ、寒さがまだ身体に残っているような気がして、上下ともヤッケを着込むが、他の二人は薄着である。年連の差か、少々癪だが冷たいものは冷たい、寒いものは寒い!伊勢谷小屋まで林道をあがっていくうちに、ほんの少し、道の脇に雪の残っているのが見えはじめ、橋を渡って沢の左岸を登っていく頃にはうっすらと雪が道を覆うようになった。
根の平峠の少し手前に「ブナ清水」への分岐の標識がある。8時35分。雪は山腹全体を覆って雑木林の奥に広がっている。赤や黄色のテープや、うっすらと雪面に残っている踏み跡をたどりながら進んでいく。標識から斜面をトラバース気味に、ついで少し下り気味に道をとって小さな尾根筋を越えると、今度は沢筋をまたいで尾根に上がり、左側の沢筋に沿って進む。雪に隠れた岩の間を水が流れている。沢の奥、正面に突き上げるようにして登っていくと、大きな岩が現れ、それを過ぎると、「ブナ清水」。9時12分。雪のないときであれば、岩の下から水が流れ落ちているのが見えるのだが、今は雪の下の水の音が聞こえるだけである。左岸にわたり、斜面を突き上げて尾根に上がる。
この辺りからは、踏み跡も不明瞭になり、位置関係と方向をきちんと押さえることが大事になってくる。
「いいか? 方向を確認しろよ」
コンパスと地図で進むべき方向を確認させ、尾根筋と斜面を忠実にたどっていく。雪に覆われた斜面で、どこにも踏み跡がないような場所でも、どこに足を置くか、どこをコースどりするかで足の沈み方が違う。深く沈めば、それだけ足にかかる負担は大きい。雑に歩かないことだ。
「おい、もう少し右を歩けよ」とか「左」とか、後ろから声をかける。体力があるので、そんなことを考えなくてもいいのだろう。途中で先頭の足が止まり、ルートファインディングがあやしくなる。前に出て、外しかけた尾根筋に戻り、尾根上の雑木の間を抜けて、青山と腰越峠への分岐に出る。平坦な部分から、やがて腰越峠への下りになる。ここからは、雪の付き方も中途半端で、傾斜も急になり、道も悪い。ところどころ岩が出てきたり、雪を踏みぬくと、下に道がなかったりする。
「この辺りはザイル張らんといかんかも知れんな」
40数人がこの道を下っていくさまを想像すると、いかに効率的に安全に下らせるかを考える必要がある。相対的独立を保ったパーティー行動を前提にしても、ザイルを固定して通過するときには、みんなが固まって動くことにならざるを得ない。
そんなことを考えながら下降を続け、ハライドへの分岐点になる腰越峠に着いた。そのまま止まらずにハライドへの登りにかかる。雪が少なくなり、岩の上に少し乗った雪で歩きにくい。11時、ハライド山頂着。風が強く、とても休憩できる状態ではない。山頂の先に樹林のトンネルがあるのだが、まあ、今日はパスとしよう。
朝明への下りは、しばらくは平坦だが、樹林帯のつづら折りに入る手前の狭い尾根筋は、雪の付き方によっては要注意だ。数年前の山行でも、ここでパーティーのスピードが極端に落ちた覚えがある。ここにも、ひょっとしたらザイルを張っ他方がいいかもしれない。うっすらと雪の乗った尾根を下って樹林の中に入ると、風がなくなる。やがて雪も消えた道を下るようになる。林道に降り立ち、朝明茶屋に立ち寄るが、まだ留守であった。駐車場に着いたのは11時43分。4時間余りで、昼メシ前に終わった下見山行だったが、さて、本番はどうなるのだろう?

 

<記録>
6:10 洞井邸発
6:50 御在所SA、目の前の鈴鹿の山々は山頂付近に雪があるのみ。
7:30 朝明P着、天気は晴れ。風が強く冷たいが陽が出ていてそれなりに暖かいので上に1枚羽織って、下は、パンツにスパッツで、手袋は薄での冬用で十分でした。
7:40 朝明P発、登山口までの舗装されたコンクリートの道路は一部凍っていました。
7:50 旧千種街道登山口着、 登山道には雪がなく、道の端にたまに雪がある程度。左に沢を見ながら歩くと、段々雪が出てくるが、雪が薄く、の下が凍っている所があるので注意しながら歩く。
8:06〜16 沢を渡渉する、沢の渡渉時は、石の上が凍っている場合があるので注意。また、靴裏を濡らすと、雪がだまになってしまうので、注意する。
8:31 機の橋を渡って沢を渡渉する8:35 ブナ清水への分岐を通過、表示板あり。一面雪の世界に変わる。積雪は10〜15cm程度。トレースはあるが、以前つけられたもののよう。
8:42、43 沢を渡渉トレースが無くなる。
8:50〜55 ブナ清水手前で休憩。左に沢を見ながら登っていくと目の前に大きな岩が出現する。
9:07 沢を渡渉する。沢が右側になる。
9:12 ブナ清水に到着。 標識がある。ここで地図を確認し、コンパスを1080のピークに合わせ直し、北東のテープに向かって進んでいく。(1080は南東)
9:20 県境稜線とブナ清水の分岐、標識あり。ここから南東に向かって登って下ってを繰り返す。雪も深くなり、ラッセル状態。テープの間隔も長くなるので、地図とコンパスを見ながら進みます。
10:11県境稜線・ハライト?・藤内小屋の分岐、標識あり。コンパスをハライドに合わせ直し、下り始めるが、足場が悪く、注意をしながら下っていきます。
10:46 腰越谷到着、立派なケルンがあり、景色も良いので、休憩をしたかったのですが、風が強く断念。
11:00〜05 ハライド山頂着、ここからの景色も最高ですが、更に風が強くなり、休憩もそこそこに下山開始。ここからの下りも足場が悪く、雪がまばらで凍っている所が多い。
11:24 朝明とハライドの手作りの標識、ここからは全く雪が無く、林道をひたすら下ります。
11:32 ハライド登山口着
11:43 朝明P着