河口湖東部 三ツ峠(1785m)

         


<三つ峠山荘で。富士山を背にはい、パチリ。>

 


<でかいなあ>

 


<三つ峠山(開運山)で。富士山を見ながら。>

 


<河口浅間神社へ下山。「わぁ、大きい!」>

 

<日程> 2014.1.12(日)  天候:快晴

<ルート> 三ツ峠登山口〜山頂〜木無山〜母の白滝〜河口局バス停

<メンバー> L:洞井孝雄・一O・良O  3パーティ総勢22名

 

日本一                     一O

今年初の山は、三つ峠山。年末年始と恒例行事や野暮用が多く、昨年12月の定例山行以来である。

ここ数日、新雪は降ってないようだが、15cmほど積っている。登山口からアイゼンをつけ出発。参加会員の中には、雪山初心者も何人かいて、アイゼンをつけるときにチェックが必要。それにわがパーティーには、靴底がはがれ、応急処置をしているメンバーもいる。パーティー全体に多少気を配りながら、雪の林道を登る。

約2時間ほどで、三つ峠山荘に到着。

無風、快晴。ドーンと日本一の富士山の全容を堪能。松竹映画のタイトルの絵そのものだ。開運山(三つ峠山)山頂を踏んで、木無山、母の白滝を通過し、河口浅間神社へ下山。アイゼンをはずしてからの下山途中、凍って滑りやすく、いやらしいところもあったものの、全員無事下山。靴底がはがれたメンバーも少しの歩きにくさはあったと思われるが、無事下山。

アプローチが往復9時間近いのはちょっとつらいが、日本一の山を間近でみられて、今年は春から縁起がいいかも。

 

初めてのアイゼン             圭H

今年初めての山行は、初めての雪山です。アイゼンがちゃんと装着できるか心配で、何度も練習したけどやっぱり心配でした。登山口からもう雪があり、少し登ってすぐに装着する事になりましたが、手こずる事もなく、アイゼンを装着する事ができました。今日の課題クリア!雪の上は、思ったより歩きやすく、順調に登る事ができました。

三つ峠山からの富士山は、雄大で、いつまで見ていても飽きることがありません。開運山に向う途中、南アルプス、八ヶ岳なども見えました。

アイゼンを付けていた時は、下山も楽々で歩けましたが、雪が少なくなって、アイゼンを外した後、登山道は所々凍っていて、慎重に歩きました。

母の白滝は凍っていて、神秘的でした。やっぱり雪山も楽しい!!

 

運転手さん、あそこのコンビニで停まって下さい・・・!

雅T

2回目のトイレ休憩を終えてバスに戻るとき、あれ?左の靴の裏に違和感が…靴底がほんの少し剥がれているのに気が付いた。昨日スパッツつけたりアイゼンつけたりしてみたときには何ともなかったんだけどな…ボンドでも買って応急処置をしなくちゃ。で、バスの一番後ろの座席からそう叫んだんだけど、その時には、すでに靴底の3分の1くらいが剥がれてきていた。もしやと思って見ると、右靴の底も…みるみる損傷が広がってきている。ヤバすぎ。もしや私は運転手さんとバスでお留守番?

で、どうしたかというと。駆け込んだコンビニで洞井さん見立ての幅広のビニルテープを買い、バスの中で、靴底から甲、踵をぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるテープで巻いてもらい、靴を履いた後、その上からまたぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるとテープを何重にも巻いてもらって、みんなと一緒に歩き始めることができた。あーあ、やっちまったなあ。何年たっても、いくつになってもやっちまう。

まずは林道歩き。靴底はビニルテープでつるつるだけど、雪を踏みしめながら慎重に歩く。まあ、行ける。

登山口からはワンタッチアイゼンが靴底をがっちりガードしてくれるので、靴底は安泰。ほっ。しかし、もはや、私の頭の中には富士山なんてない。ただ最後までこの靴で歩き切ることだけが目標になった。足元ばかりが気になる。久しぶりの雪靴+テープぐるぐる巻きで靴擦れだ…痛い…。でも、歩ける。なんの文句がありましょうか。

私のメンテナンス不足(でも、剥がれなきゃ気づかないでしょ)にも関わらず、「母の白滝」「河口浅間神社」の二箇所のパワースポットのおかげか、木花咲耶姫命のご神徳のおかげか・・・いえいえ、洞井さんのおかげで、なんとか私のハンワグはマイクロバスまで頑張ってくれました。よかったよかった。感謝です。気づけばもう買ってから10年以上たっているんだけど、冬にしか履かないからまだきれいで、痛んでるなんて思ってもみなかった。道具は大事。山の中で壊れなくて本当によかった。メンバーの皆さんにも、ご心配・ご迷惑をおかけしました。

ところで、富士山。素敵に見えました。三ツ峠、いいところですね。八ヶ岳も南アルプスも、金峰山、甲武信ヶ岳の方もきれいに見えました。お天気も良くて申し分のない一日、私にしては珍しく、写真も何枚か撮りました。山荘からとった富士山の写真は、自宅と職場のパソコンのデスクトップに。

2014年、これに懲りず、元気に山を歩きます!でも、疲れた。

 

富士山が大きくて            厚N

久しぶりの雪の山、冬靴、アイゼン・・冬装備はいつもよりザックが重く感じ歩けるかな・・と前日から緊張して眠れなかった。

高速から見る富士山に感激して登山口からワクワクしてるのと緊張が混ざっていてどうなることやら・・と思っていた。

アイゼン装着までの凍った道に神経すり減らし、ようやくアイゼン着けて歩くと歩きやすさで安心した。なかなか富士山は見えてこなかったが三ツ峠の山荘到着前にでっかく富士山が見えてきたときは感動した。あのてっぺんに登ったんだ〜なんて登った時のことを思い出し、もう富士登山はいいかなと思った。それよりも遠くから富士山を眺める山行もいいものだとつくづく思った。

アイゼンを外して歩くと、今度はまた凍った道になり緊張が治まらない。何度も歩いて経験を積まなくてはと思いました。

 

絶景かな、絶景かな!!       信B

昨年末の毛無山では全く富士山が見られず中途半端な登り納めに終わってしまったため今回の三ツ峠山に対する期待は大変大きなものでした。そして期待通り快晴、途中から雲一点もない絶景の富士山に。結局薄暗くなるまで雄々しい姿をずっと見ることが出来ました。三ツ峠登山口を少し進み駐車場に到着。

そこから本格登山道へ。道は凍っている個所があるため最初からアイゼンを装着。しばらくいくと九十九折に。何回曲がっただろうか。直登よりは楽ではあるが慣れないアイゼンを履いているせいか結構足の付け根あたりにきていました。あせらずに一歩一歩と言い聞かせ登っていくと三ツ峠山荘に到着。そこで冒頭に触れたように一気に展望が開け快晴・雲一点もない富士山の雄大な姿が目の前にドカッと現れました。絶景です。その後山頂へ行き、下りへ。1400mあたりでアイゼンを脱ぐ。その後900mあたりの母ノ白滝で休憩。滝の大半が凍っていて今の時期ならではの絶景の滝でした。その後浅間神社に到着。

余りの絶景に途中ゆっくりしたため、結局下りたのは午後3時30分でした。満足の一日でした。

 

新年初山行                  幸N

新年早々、富士山を眺めながら山登りなんて素敵だなぁと、年末からとても楽しみにしていました。とはいえ、雪山は初めてで、冬山装備も持っていなかったので、事前に色々教えていただき、頑張って買える範囲で揃えて参加しました。

当日は快晴無風の絶好の山行日和。しばらく歩いたところでお借りした軽アイゼンを装着。アイゼンを着けて初めて歩いた感触は、ガシガシガシと雪を踏みしめて歩く感じとても気持ちよかったです。アイゼンが足に馴染み始めた頃に山荘に到着。目の前に迫る富士山は、美しく、雄大で、とてもかっこよかったです。ずっと見ていても飽きません。「♪富士は日本一の山」と歌を作りたくなった人の気持ちがよくわかりました。

下山の途中では、アイゼン歩行とピッケルの使い方を教えていただき、道具は持っているだけでは駄目で、使いこなさないと意味がないと思いました。あと、事前の練習も必要です。

登山を始めた頃は、雪山なんて、寒いし、冷たいし、危険だし、お金もかかりそうだし、とにかく大変そうだからと、自分には縁がないものと思っていましたが、今回初めて雪山を体験して、この世の中にはまだまだ知らない世界があるんだなぁと、また機会があったら行きたいです。新年早々、有意義な山行ができました。今年も宜しくお願いします。

 

今年の山始め                晴B

今年の冬は特別に寒いのでしょうか。すっかり運動不足になってました。富士山を見る嬉しい計画に、ルンルン参加。真正面の美しい富士山、そして凍りついた母の白滝の美しさに感激!計画して下さったYさん、皆さんに感謝です。

 

新年早々 富士山を眺望        清W

正月山行として、一昨年の長者ヶ岳〜天子ヶ岳、昨年の金時山に続き今年は三つ峠山に登った。今年も天候に恵まれ間近にくっきりと美しい富士山を望むことができた。

三つ峠山裏登山口から少し登った所でアイゼンを装着し、多少雪のある林道を上っていく。ベンチのある場所で休憩後、さらに林道を上っていくと、登り始めて2時間弱で山荘前に到着。ここから望む富士山がとても素晴らしい。屏風岩もよく見える。山荘脇から20分ほど登ると開運山山頂。新年早々縁起の良い山に来ることができた。富士山の反対方向には甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳等の南アルプス、八ヶ岳等の眺望がまた素晴らしい。

ここで折り返し木無山脇を通過し、まばらな林の中を多少融け始めた雪道を注意しながら下る。1時間20分ほどで林道に出て、アイゼンを外す。ここからまた林の中を下るが足下は雪があったり氷ついていたり、融け出した泥道だったりで一歩一歩注意が必要。

途中から沢沿いの多少分かりづらい道を進んでいくと母ノ白滝に出た。高さはあまりないが凍りついた滝面が何とも言えず美しい。さらに25分ほど下って浅間神社へ出る。杉の大木がなんとも厳かな雰囲気を醸し出している。無事登山のお礼を言って、大鳥居をくぐり出るとマイクロの待つ駐車場についた。駐車場でもまた富士山を間近に望むことができた。途中の休憩を含め開運山からの下山に合計3時間15分かかった。

 

親睦山行「富士山を眺めながら」 梅N

三ツ峠登山口から歩き出し少し歩いて、アイゼンを装着する。初めてなのでどう歩いたらよいか不安でした。初心者の私でも歩けるアイゼンは凄い、でも足が上がっていない、左右の足が触れて転倒しました。

三ツ峠山頂では素晴らしい富士山と、私の行けそうにない山々を眺める事が出来ました。下山時は凍りついた、足元に滑りました。真っ白に凍てついた母の白滝にも感動しました。

ピッケルの使い方アイゼンを装着しての、歩き方も教えて頂きました。楽しい親睦山行でした。皆様有難うございました。

 

幸先よく、今年も            貴美H

冬靴を出し、年数が経っているので靴底は大丈夫かと1時間程歩いて確かめる。アイゼンも点検する。

登山口よりアイゼンを着ける。登りが続き風もなく暖かで汗が出る。周囲の景色を見る余裕なく2番目に歩く。山荘に着くと目前に大きく富士山の姿が。登山者も多く、周囲の山々を眺めて充分楽しむことが出来た。

長い下りが続く。雪は踏み固められて歩きやすいが、階段は横木だけ見えてアイゼンで引っかけないように注意する。母の白滝は見応えがあった。その下の川は3/2程氷が張っている。アイゼンを外していたので道の中央部をさけて横を歩いた。河口湖がキラキラと見えてくる。ほどなくして下山口に着きほっとする。今回も、下山時に荷物を軽くして頂き感謝です。

 

初めてのアイゼン            由K

今年になって初めての山行となる三つ峠。雪の山もお初、アイゼンを付けるのもお初。初めての事ばかりで少し緊張ぎみ。アイゼンの付け方は練習のかいあって上手く付けることが出来てホッとした。

白くなった幅の広い登山道をザクザクと音をたてて登る。結構、歩きやすい。でも、時間が経つにつれアイゼンの重さが堪えてくる。

急坂を登ると三つ峠山荘に到着。雲一つ無い青空の下、雪化粧した美しい富士山が目の前にドーンとそびえている。いつ見ても素晴しい!!!テンションも上がる。山頂へ向かう途中、展望が開け素晴しい景色が広がる。甲斐駒、仙丈ヶ岳、中央アルプスなどが望める。感激だ!!そこからの急坂を踏ん張って登ると山頂到着。アイゼンのおかげで滑ることなく楽に登れた。

下山は木無山を通り尾根伝いに登山道を下り河口浅間神社へ。リーダーから「初めてアイゼンを付けたにしては上手く歩けているね。」と褒めていただき嬉しくて、嬉しくて・・・ありがたかったです。

赤い鳥居が見えてくると母の白滝が現れた。滝は凍っており氷の下を流れる水の音が聞こえている。何とも美しく氷の彫刻を見ているようだ。そこには、浅間神社の御祭神、コノハナノサクヤヒメ命の姑神であるタクハタチヂヒメノミコトが祀られている。富士山信仰の人々が登山の前に禊をしたと言われる清めの地。そこから30分程行くと、大きな杉が茂る浅間神社に着いた。皆で縁結びの杉を囲み記念撮影。神社にお参りしてバスの待つ駐車場へ。

今日の山行は、天気にも恵まれ、富士山を望むこともできた。ラッキーな事に山行の途中、会長からアイゼン、ピッケルの説明をしていただくこともできた。楽しく、有意義な山行となった。感謝します!!!

 

アイゼン体験              紀久S

富士山を眺めながら山歩き、パワースポットありと心が躍る反面、始めての冬山で防寒対策・積雪・アイゼン装備・心配でたまらなく、登山口に着くまでドキドキ緊張していた。バスを降りると凍結していた。実際雪の上でアイゼン体験した。足が重くなり歩きにくく変な感じだったが、すぐに慣れ楽しかった。

スキー以来の雪山!登山して、富士山を眺めている自分がいるとは不思議だった。

土の道が増えてアイゼンをはずしたとたん凍結の道、慎重に歩くがすべったりして怖かった。風もなく暖かで汗ばむくらい、山荘からは富士山が目の前に広がり圧巻!微妙に変化する富士山の表情すばらしかった。一日中富士山に見守られていた。

 

アイゼンは凄い!            由美H

今年は、都合で正月山に行けなかったので、新年山行のトレーニングとして参加することにしました。私の後ろを歩くTさんの靴底が剥がれるというアクシデントが発生しましたが、バスの中で気づいたので、テープを買い求め、応急処置をして出発できました。

今日は雪道なのでアイゼンで靴を固定できたので、靴がバラバラにならずよかった。アイゼンは凄いと見直しました。登りはそれより靴が足に当たって痛そうでした。下りも普通に歩いていたので、大丈夫だったのかな。

三ツ峠山荘からの富士山は絶景で、雲一つ無くて富士はやっぱり、日本一の山でした。皆んなで撮影タイムです。下りは次から次へと変化する氷の造形物。滝やツララなど自然の織り成す冬の風物詩は見ごたえがありました。もちろん、足元も凍っていたので、慎重に歩きました。新人さんも上手に歩いていました。下山して、浅間神社で今年も安全登山ができますようにお参りしてきました。

 

最高の富士山              みきY

素晴らしい富士山と母の白滝の氷の造形美に見とれての一日は大成功の山行でした。新春富士山山行はこれで3回目です。段々富士山が雄大になりました。雪もそこそこにあり、雪山装備の威力を感じてもらえた事と思います。

今回もどこへ行こうかと思い話をしていたら「三つ峠山」をOさんが提案してくれて、由K、Hさんで募集してくれましたがアツという間に満席になり、今回参加できなかった方には、申し訳ありませんでした。

しかし、初めて雪山体験の人への対応、連絡方法の煩雑さは年末年始を挟んで大変でした。私は仕事で毎日こんな事をしているのですが、山は命が掛かっていますし、事故の原因にもなりますので、用意周到に越したことはありません。連絡漏れの無いようにしなくてはなりません。便利なメールやFAXがありますが、一方通行なので、返信の無いのは不安です。バスの中でも言いましたが、今後も色々あると思います。返信は礼儀だと思って必ずするようにしてもらいたいです。事故も無く、無事に終え、お疲れ様です。いつまでも見送ってくれた富士山は良い一年が送れそうで忘れられない一日でした。


五百円札見たこと有りますか!   マリH

事務局主催の親睦&新年山行を目的とした「富士山を眺める新年山行」に今年も参加させて頂きました。

一昨年は「長者が岳」、昨年は「金時山」、そして今年は、「三 つ峠山」でした。計画をたてて下さった吉川さんがだんだん大きくなるね〜^0^/と。そうです。ここからの富士山は、500円札の裏になっているのです。

 

2014.01.12 三つ峠山

無 風 快 晴                洞井 孝雄

2月12日、バスの定員に空きができた、というので三つ峠ツアー(?)に参加した。

賑やかしのつもりだったのに計画書を見たらリーダーをやることになっていた。

この季節に三つ峠に登ったのは14年ぶり。50歳になったときに仲間が「お誕生日山行」を計画して、ステーキで釣ってくれて以来だからよく覚えている。今回はマイクロバス一台、22名の大所帯での「富士山の見える山への山行」であった。

朝霧高原、青木が原から河口湖畔へ出ると、それまで頭頂部を覆っていた雲が上がり、長く優美な裾野と雪を頂いた大きな山がどぉん!と全容を現した。「わぁ」とか「きゃぁ」とかいう歓声に交じって「○○の心がけが…」などという声も聞こえてくる。

天下茶屋に向かう林道に入り、三つ峠への分岐でバスを降りる。大型車はここでストップ。パーティーごとに別れて、凍って固くなった雪を踏んで登っていく。登山口には乗用車がいっぱい止められている。

ここからは雪に覆われ、傾斜も急になるので、アイゼンをつける。広い林道は、轍の上につけられた踏み跡や、路肩の表面だけクラストした雪で、あまり歩きよくはない。ゆっくりゆっくりと足を運んで行く。

休憩をいれながら2時間余り、やがて上方に樹間を透かして空が見え始めると、最後のひと登りで三つ峠山荘に着く。松竹映画のタイトルバックのあの富士山が視界いっぱいに横たわっている。寅さんのテーマでも流れてきそうだ。足元には三つ峠の岩場が拡がっている。ずいぶん前だが、登山学校の研修山行に使ったことを思い出す。

一休みしてから開運山(1786.2m)に向かう。三つ峠山荘をすぎると、甲武信岳、八ヶ岳の連なり、間近に南アルプス…がずらりと頭を並べている。「あれが○○、あれが××、あれが富士山」で、大笑いして、富士見山荘の前から10分ほど登ると開運山のピークだ。

11時30分。下山開始。三つ峠山荘に戻り、直下の分岐から「木無山」「母の白滝」方面へのコースをたどる。いつも富士山が左側か前方に見えて、なかなか贅沢な下山である。1時間ほど尾根の道を下って林道と出合う。アイゼンもピッケルも初めて、という会員も多いので、一通りの説明と、林道脇に残った雪の上で、アイゼンをつけての歩き方を説明する。もっと早く説明すればよかったのだが、出発前は慌ただしかったし、山頂周辺は景色を見るのに忙しかった。下山で少しだれて来た頃に、こんな時間をとって気持ちを引き締めるのもいいんじゃないかと思う。ゲートの先でアイゼンを外す。見通しはなく、ところどころ凍っていたり、細く不明瞭になったり、荒れた部分もあったりするが、樹林の中の変化に富んだ道が続く。樹間から富士山と手前の河口湖が顔を覗かせるようになる頃、堰堤を越え、左下に沢を見ながら進むようになる。やがて路肩に木の柱が並び、鎖がつけられて遊歩道のようになった段々の道が続く。手すり替わりなのだろうが、柱がぐらぐらだったり、鎖が抜けて落ちてしまったりする部分もある。沢筋は岩と雪の縞模様。やがて「母の白滝」に出る。凍結した滝と雪、水の流れている部分の黒々とした岩のコントラストが美しい。立派な鳥居や祠も滝の下部に設けられている。滝を過ぎてなおも下ると(これがまた、けっこう長いのだが)、人気のない建物の間に出、頭上に道路が横切って、その下に富士山の全容が姿を現わす。おおっと、また声が上がる。舗装道路に変わった道を左に分けて、右手の河口浅間神社の境内に入る。しめ縄をはられた境内の杉の巨木、さらに神社の建物の脇から正面に回って二拝二拍一拝。登山者からにわか参拝者になって鳥居をくぐり、参道を抜けてバスが待つ駐車場に出た。

午後4時。車窓からピンク色に染まりかけた富士山を見上げながら帰途に着いた。 

無風快晴、天気に恵まれた一日であった。

 

<記録>

5:00 阿久比町役場発

6:55〜静岡SAにて休憩、やがて快晴の空の下、富士山が姿を見せる。雪は思ったより少ない様子。

9:35 三ツ峠登山口バス停付近でマイクロバスを降りる。道には雪が残り所々凍っている。

9:45 登山口に向けて出発

10:05〜 登山口にて全員アイゼン装着。踏み固められた広い雪の道を登り始める。

10:53〜休憩

11:38 三ツ峠山荘着。富士山が目の前に見えるベンチで休憩。

12:05 出発

12:23〜30 三ツ峠山山頂、南アルプスの白い峰々と、八ヶ岳がすべて見わたせる大パノラマ。

12:50 木無山を通過

13:36 林道出合着、休憩の後ゲートを越えて未舗装の林道へと下る。

14:04 雪が無くなってきたのでアイゼンをはずす。しかしその後日影になっている場所で凍っていることもあった。

14:23 鉄塔下に出てピンクのリボンを目当てに沢へ下るがルートがわかりにくく鉄塔まで引き返すと、反対側にもピンクのリボンがありこちらが正しいルートだった。

15:05 母の白滝着、二段に分かれた滝はどちらも美しい氷瀑になっていた。滝を過ぎてからは川沿いに下って行く。水しぶきが凍って不思議な景観。河口湖が真近に見えるようになり道路の下をくぐると神社に到着。

15:35 河口浅間神社着。由緒ある神社の様で巨大な杉の木が祀られていた。

15:40 河口局前バス停着。 <記録:加代O>