積雪期救助訓練・机上講習(県連事務所)

 


2分の1システムの講習風景:講師は板津さん>

 


<ツエルト担架の作り方と搬送>

 

1月27日 机上講習(県連事務所)

事故発生時のチャート

(1)  事故発生時、あるいは発生が予想される状況となった時、ただちに県連遭対部および県連理事長へ連絡する。

(2)  遭対部長は遭対部員に連絡するとともに、理事長と合議。県連として対応すべき事故か判断をおこなう。

(3)  県連として対応すべき事故であるとの判断がなされたら、連絡網により救助隊員に対して出動待機を要請する。

(4)  県連遭対部は遭対本部を設置し、県連としての捜索、救助方針を決定。

(5)  各会へ状況報告および協力要請をおこなう。

ツエルト担架を作る

 

2月2日 実技(中止)県連事務所にて

*積雪期の支点の作り方

スノーポラード・ピッケル・スノバー(木)

土嚢袋(スタッフバック・サブバック等)

自然物利用(木・ブッシュ・岩等)

*事故者のところまで行く方法:(ロワーダウン・懸垂下降等)

引き揚げ(ワイジング)・2分の1・3分の1・ゴボウ(カウンターウェスト)

*ツエルト担架(梱包法)応急手当・足首固定

*引き揚げ安全地帯搬送を決めた時にパーティーとして救助の計画を立て、役割分担を決めていく、引き揚げ準備・記録・事故一報など

 

参加者

洞井・板津・三O・東洋K・S・真Y・孝T純H圭H征W

 

雪が全く無いので・・・                    板津 彰伸

積雪期救助訓練は御在所で計画されていた。南岸性低気圧で日本前項雨模様だ。知多半島出発時は雨だったので御在所は雪を想定していたが、やはり気温が高く雨で雪も全くない。県連事務所で訓練をすることになった。

シュリンゲによる簡易ハーネスの作り方、支点の作り方、引揚のシステム、ツエルト担架の作り方を県連コーチから実技形式で説明する。(私の担当は引揚のシステムで1/1、1/2、1/3システムのセット方法を説明)沢山の質疑応答もあり県連事務所での成果もあったが、雪の上での実技が出来なかったのが残念だ。

ツエルト担架の作り方は、今度の教育セミナーで作ってもらう事にしている。今回の参加者が5分以内で対応できるか楽しみでもある。期待していますぞ!! 

 

積雪期救助訓練                征W

県連の積雪期救助訓練に参加してきました。でも、当日は雨で現地まで行きましたが雪も無く、実際の積雪期救助訓練はできませんでした。そのまま県連の事務所へ行き、事務所の中で訓練をしてきました。その中でツェルトタンカーの作り方も学べたことは良かったです。実際には使わないことが一番ベストであることも学びました。訓練して自分だけが使えるのではなく知らない仲間に教えて、救助できる仲間を増やしていくことが安全な山行に繋がっていくことも学んできました。今度は雪がある場所で訓練をしてみたいと思います

 

救助訓練を受講して                    東洋K

以前私も残雪期の山で滑落し左足を骨折した際に担がれて降りた経験があり、救助については関心があり救助訓練に参加しました。当日はあいにくの雨で雪もなかったことから実地での訓練はありませんでしたが、県連事務所でツエルト担架の作り方や1/3の支点の作り方など学ぶことができました。

 万一の事故は起こるものです。救助は1人だけではできませんし、時間との戦いになるはずです。リーダだけでなくパーティー全員がその際にどう行動するか。考え実施できることが安心・安全登山につながると意識することができました。

 

積雪期遭難救助訓練実技          純H

実際の場面での遭難救助訓練はこれまで見たことも、やったこともなく無く「どんなことをやるのだろう、一度見ておきたい」との興味から参加を申し出た。

1月27日19時半から県連事務所で、講師からシュリンゲによるハーネスの作り方、ツエルトでの遭難者の搬送の仕方等を実地で教えていただいた。特にロープの結び方については初めての経験で、自分にできるだろうか、まずここに不安を覚えた。参加者の顔ぶれを見ると若いベテランが殆どで場違いな所に来てしまったかな、という思いがつのって不安が不安を呼び、しかしここまで来たからには引き返すこともできない、こんなジレンマに陥ってしまった。そして尋ねてみた。「ロープの結び方がわからなくても実地訓練は参加できますか。」たぶんOKのようだがまだ不安が頭をよぎる。

更に装備にハーネスが必要とのこと、自分の今までの冬装備にハーネス、ザイルはなく、ヘルメットは5月奥明神沢から前穂に登った折に使用しただけで、冬山で使ったことが無い。どうも勝手が違うようだ。

1月28日に山行計画書をメールでいただき個人装備の欄を見ると(ゼルブスト)とある、一瞬何のことかわからなかったが、ハーネスの別名か、やはり必要だ。次にエイト環だがたぶん懸垂下降の道具だ、確保器は本で見たことはあるがどんなものかすっかり忘れイメージすらできない。さて困った。

1月29日定例会のおりSさんに相談してみるとハーネスはBさんからお借りすることになった。これで一安心、翌日ご相談に親切に応じていただいたSさんのはからいで足らない装備を購入するためご一緒に駅前アルプスに出向いた。 あいにくの雨降りだった。お店につくとWさんもお見えになって次の目的である名古屋大学博物館で開催しているナイロンザイル事件の展示会を3人で見に行った。この事件は井上靖の「氷壁」で有名だ。

ただ小説家の描く山の描写は迫力に欠けるような気がする。北杜夫が医者で参加したデユランの「白きたおやかな峰」も情緒的で物足りなさがあり、もう少し山にせまって欲しいと思う。

2月2日いよいよ実地訓練だ。今日は午後から晴れるようだが、現地へ行く途中から意外と強い雨が降り出してきた。こんな状態で一日雪の中にいることに不安感だけが先にたち、体力が持つだろうか、皆さんに迷惑をかけることはないだろうか内心、心配で仕方がなかった。雨は間断なく降っている。

登山口に到着して県連の講師の方から「本日、実地は中止、県連事務所で訓練を行う」との発表があり、怒られるかもしれないが正直ほっとした。

10時から12時までみっちり訓練となった。積雪期の支点の取り方、そのためのロープの結び方等である。スノーバーによる支点確保では抜けることがあるので注意点の説明を受けた。以前スノーバーを持っている人に出会い、何かしら頼りがいのある武器だなと思ったことがある。しかし本日の説明で使い方によっては折れることがある、雪へ埋め込むときの角度等を聞くうちに、持っているだけでは役に立たないことを思い知らされた。

次に事故者のところまでたどり着く方法で、2分の1・3分の1を教えていただいた。以前本を読んだとき、実はこの意味がわからなかった。2分1とはなに?ロープを使った実際の場面を見てやっとわかった。

最後にツエルトを使っての遭難者の梱包法だ。団子を作ってマスト結びで結束してゆく、いつの間にかきちんと梱包でき頭の上のロープも3ヶ所から引っ張れるようになっていた。自分にとって「なるほど」と感心ばかりが先にたつ訓練となりました。

さて救助とは本日教えていただいたことの全てが身についていないと、いたずらに時間ばかりを食ってしまい遭難者をより危険な淵に追いやることになる。自分なりに心しておかねばならない。今後の自分の課題としてせめてロープの結び方を覚えよう。でも同じ結び方でも本ごとに呼び名が違うきらいがある、まずはこのあたりから頭の中を整理してゆきたいものだ。

講師の皆さんは経験に裏打ちされた確かな技能を身につけておられる方ばかりで、今日までただ山に登って喜んでいた自分の不明を恥じ入るばかりだ。

 

雪が無い! 机、床上訓練          伯S

天気予報どおりの雨。雨合羽を着込み御在所Pで休憩後、脇田さんの車内で山靴とロングスパッツをつけスタートでもたつかないよう準備をしてゲート前に到着。

『雪が無い!』なんだか悲惨な気分になる。

…裏道登山道近くで前泊しているメンバーがいるらしい。『…イワガ…スベル…ケイタイ…ツウジタ…』『県連事務所でやろう』

1月27日の机上講習で基礎技術が習得出来ていない事を改めて自覚し、実技で迷惑かけるのではないかと不安で図書館で本を借りたり、前々日にBさんにロープ復習をしていただいて臨んだのですが確信が持てないままの実技参加でした。

県連事務所に到着するころには雨も止みましたが参加者全員の気分が『このまま帰りたくない』状態だったのか先週の机上とは違う空気の中で机を雪面に支点づくり、スリングでハーネスづくり、床上梱包、引き上げ支点滑車ロープの仕掛けなど実技練習を密度濃くでき『雪が無い<机・床上実技訓練』となりました。また、個人所有のツエルトが梱包訓練のマスト結びや引張りで穴が開いてしまったのは申し訳なく思っております

 

チーム                         三O

雨で、雪もなく急遽 場所を県連事務所に変え実技を行いました。県連事務所にも、もちろん、雪はありませんでしたが、今年は時間的に余裕があったこともありロープワークを教えて貰ったり質問しやすかったりと役立ちました

大変だったのは、板津さんから「教育セミナーの時に5分でやってもらう」って言われた時からです

このままでは「ヤバイなぁ」と思い会事務所に集まって練習をしたりして完成度を上げたのですが・・・

本番は、みんなに見られて緊張してしまいました!

スムーズな手さばきではありませんでしたが、即席チームなりに一緒に勉強してデモンストレーションがやれた事で良い復習になりましたし一番の訓練になりました。

 

雪はなかったけれど                 孝T

有雪期の救助訓練の実技では全く雪の無い状態でしたが、県連事務所での講習はとても興味深い内容を教えていただけました。

実際に人を運ばなくてはならなくなった時に遭遇したら何が私にできるのだろうと、考える事。当たり前のように事故のない登山しか経験していない者にとっては、何が搬送に使えるのか、安全な方法で自分を確保して、仲間を助けるにはどんな方法があるのか、を目の前でシュミレーションしていただけました。これから私はこの経験と搬送の方法を自分の物にすべく、今後もこのような機会に参加して積み重ねていきたいと思います。

 

絶対安全!!                       圭H

雪山に行きたくて、雪山は危険が多いので、安全に登り帰ってきたいと思い、知識をつける為に参加しました。事故が起きた時、すぐに助けを呼ぶことができません。その場にいる仲間で、助け合わなければなりません。ですから、救助方法は、全員が必要な知識です。

雪山の事故は、転落・滑落・雪崩・低体温症などがあります。けがをした人を助ける為に、まず、アンカーの作り方の学習をしました。木の枝や袋を利用します。次に、引き揚げ方法です。2分の1や3分の1・カウンターウエイトの仕方。2人で雪山に登っていたら、1人で助けなければいけません。重力を2分の1や3分の1にする方法です。最後に、シュラフタンカの作り方でした。全ての事に、ロープの結び方を練習も必要です。

今回は雪が無く、実技も県連事務所で行われました。救急法が身につくまで、学習しようと思っています。