北アルプス 乗鞍岳 (3025m)
<頂上からの御獄>
<日程> 2014年 5月 6日
<山行目的> 雪上歩行の習得
<ルート> 位ケ原山荘〜肩ノ小屋〜剣ケ峰〜位ケ原山荘
<メンバー> L:佐枝M 他 4名
仲間の絆と温かさ 一美I
久しぶりの雪山。6か月のブランク、そしてトレーニング不足と、不安を抱いて臨んだ。
30分程登ると、心臓の鼓動が高まり息も上がる。肩の小屋まで頑張ろうと、言い聞かせ、重い足取りで登り、朝日岳への、稜線の急登を見るや、ギブアップと声をあげる。すかさず、(ダメ、まだ行ける)と。皆に支えられ、強風を避けるため、朝日岳をトラバースしながら剣ヶ峰へ。これ以上遅くなると、帰りのバスに乗り遅れると思い、剣ヶ峰直下の岩陰で待機、一緒に待機していただいたLさんの責任感の強さ暖かさを感じ、アンザイレンにて下山。 仲間は い い なあ〜
雪山は体力、気力、忍耐がそろわないと難しいと再確認、またメンバーの絆と温かさを感じた山行でした
きつい登り、素晴らしいパノラマ 哲S
息切れ寸前で頂上に立ったが、素晴らしいパノラマ、まだ真っ白な御獄が青い空にデンと鎮座している、山腹にチャオの白い筋がくっきり、180度首をまわすと乗鞍につながる北アルプスが白く輝いて見える、そんなには近く見えない。この光景で生き返った。風もあり直ぐ下りようと思いはしたが暫しパノラマを楽しみ写真を撮った、鳥居に着いたエビの尻尾が風のすごさを示している。
乗鞍観光センター駐車場1330mからバスで45分そこそこで1020mの高度をかせぐ、位ケ原登山口は標高2350m、バスを降り舗装道路の路肩を「よいしょ」と乗り越せばそこはもう雪原の入口、ピークは真っ青な空に白く輝いていた、ここから剣ヶ峰まで標高差680m弱、なんとかなるだろうと思っていたがきつかった。先頭は最初から直登を選択、ひょうひょうと先へ進む、後ろ二人は話しながら余裕で歩いている。
2610mトイレ上の岩陰で休憩、風対策であらかじめカッパを着た、予想通りここから強い風、顔がこわばってうまく口が動かない、きつい登りに息切れ寸前、体がふらつくことも、苦しかったり楽になったり、風と戦いながらやっとの思いで剣ヶ峰に着いた、出発から2時間30分アット言う間の様で長かった。後はバスの時間に間に合うようにサッサと下る、2610mトイレの上まではアンザイレン、ここでザイルを解除して一列でバスの発車に間に合うように急ぎ降りる、13時22分、位ケ原バスに到着した。ギリギリセーフ、ゼルプストもヘルメットのつけたままバスに乗り込んだ、登りも下りもなんとか帳尻を合わせたが何と登りのきつかった事か、やっぱり雪の山は甘くない。
初めて雪の乗鞍に登った、しかも乗鞍観光センター方向から乗鞍に向かったのも初めて、沢山のスキーヤーや登山者が先を急ぐように登っているのがアリのように見えるのに驚いた。
悲しいほど今の体力を確認させられた一日でもあった、ご一緒していただいた皆さんに感謝したい。
寒い〜! 佐枝M
この時期に何回か来ているが、強烈な雪の照り返しに暑い暑いと言いながら登ってばかりいたので、この山が独立峰で3000mの山だという事を少し忘れていたような気がする。前日が雨で天気は良かったが風が強い。稜線は北西の風がまともに当たるので気をつけなくては。斜面はクラスト気味だが歩きやすい。山スキーの人や登山者もけっこういるが先行者は少なかった。朝日のトラバースはジグザグであがりコルへ出た途端、強風が吹き付ける。寒い〜寒い、寒い!岩陰で休憩していると凍りついて来る。下りは念の為アンザイレンし、あっという間にバス停へ到着。高原はサクラにコナシの花の花盛り。振り向いて見上げた乗鞍は穏やかで、さっきの出来事が夢のように思えた。
晴天だが風強し 孝KJ
百名山のひとつ乗鞍岳に行ってきた。乗鞍岳3026mと3千メートルを越えているが2707mの畳平までバスが走っているため夏は比較的のぼりやすい山。私はまがりなりにも山岳会に所属しているため夏に登るにはちょっと物足りない。そのため初めて登るにはGWの残雪期と決めていた。乗鞍岳は火山の山なので荒々しい山容を想像していたが、雪をかぶった山は非常になだらか。そのためか周辺にはスキーヤーがほとんど。スキーヤーを横目に斜面をどんどん登る。途中から風が出てきて寒い。尾根に上がったところでかなりの風速で飛ばされそうになる。岩には雪が付いて異様な景色。一気に頂上に。頂上は不思議なことに風が弱い。写真を撮って下山。GWの乗鞍岳は上りやすさといい展望といいよい山です。ただし天気が良くても風には気をつけましょう。
青い空と白い雪 優S
スタート地点からヘルメット、ゼルプストを着用しての乗鞍岳。山スキーの人たちを横目に、私たちの方が登りは楽だよねぇ、青空が広がりいい天気だなぁ、と呑気に登り始めました。雪の状態は場所によっていろいろでした。特に、透明に輝くべっこうあめのような薄い氷の上をアイゼンで歩くときは「パキパキ」と音がして気分がよかったです。
肩の小屋からは猛烈に風が強く吹き付け、下を見て慎重に歩くことしかできません。途中で顔を上げると、なんだか平衡感覚を失ったように頭がクラッとしました。鼻や頬が凍傷になるのでは?と思うほど寒く「でも春だし!大丈夫!」と自分を励ましながら登りました。
山頂直下では、SLの後ろをついていってみようと気合いを入れましたが…。もちろん、ついていけるはずもありませんでした。そして最後の一番厳しい登りを終え、山頂についたとたんに絶景が広がったのです。寒さを忘れ、自然のなせる氷の芸術作品にも感激しました。鳥居には横殴りの雪が凍りつき、祠の奥は氷の彫刻がはりついているかのようで、3000mでの自然の厳しさを感じさせられました。
下りはアンザイレンです。1年前に1度経験しているだけで、始めは手間取り、勉強不足を反省しています。リーダーのペースがみんなをうまく引っ張り、パーティー一体となって下ることができたおかげで、帰りのバスの時間にもぴったりと間に合いました。感謝の気持ちでいっぱいです。
<記録>
4:00 阿久比役場発
7:30 乗鞍高原観光センターP着、バスの時間までゆっくり準備
8:30 乗鞍岳春山バス乗車(バス代:往復一人2,500円)
9:15 位ケ原山荘着、雪の壁の道路を100mほど歩き、登山口へ。
9:35 アイゼン、ゼルプスト、ヘルメットを装着し、富士見沢を出発
10:20 2610m地点で休憩。(10分)、道路のガードレールが見える付近。強風が予想されるため、カッパ、手袋等、厳重な防寒対策をする。
11:00 肩ノ小屋通過、強風と戦いながら、一歩ずつ確実に前へ前へと進む。
11:57 剣ケ峰着、5分ほど写真撮影
12:10 アンザイレンの準備、
12:50 2610m地点でアンザイレン解除、10分休憩
13:00 位ケ原山荘着、すぐにバス乗車
14:00 乗鞍高原観光センターP着
14:25 P発、帰路へ
Q.アンザイレンって?
A.anseilen(ドイツ語)二人以上が相互安全確保のためにロープを結び合う行為。