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日時:2014・6・14(土)〜15日(日)
目的:北アのバリエーション
ルート:上高地〜岳沢〜南稜〜奥穂〜西穂〜新穂高温泉
メンバー: L 新海時生 裕幸T
記録:
6・13(金)
pm7:10 半田 発
10:30 平湯あかんだなP 着
駐車場のゲート、夜は開いておらず、少し上の広場に入ってテント張る。
6・14(土)
4:15 起床 曇り。朝食食べ、テント撤収
5:00 あかんだなP
5:20 バス乗車 上高地行きの始発。20人くらい。
5:50 上高地バスターミナル 小雨、ガス、風強く寒い。
6:00 上高地 発
7:15 休憩 岳沢途中。雨は上がる。
8:05 岳沢小屋
ここより100m上はガス。山は見えず。風は結構鳴っているがここは無い。
ハーネスなど装備着け、アイゼン履いて
8:25 〃発
9:05 南稜取付き
岳沢から雪渓を30分。滝沢の大滝は目の前(結構な水量)。すぐ手前、左側の小ルンゼが取付き点。岩に残置のシュリンゲがぶらさがっている。
9:40 休憩
取付きの岩を1登り(フリー)した後、ぼくはそのまま草付から灌木帯を直上。Tさんは左に回って雪のルンゼを登ってもらう。時間は変わらないが、左の方が良さそう。ガス晴れず。
10:15 休憩
右(滝沢側)の雪斜面登り、大岩あたりからまた草付のルンゼ。ハイ松帯抜けるのにズボンをすっかり濡らしてしまい、風が吹くととても寒い。
スラブっぽい岩壁現れるが やさしそうなのでノーザイルで登っていくと、トリコニー(ガスで姿見えない)下のチムニーに出る。そのまま中に入り、階段状を登って外へ出るとトリコニー1峰の核心部。さすがにヤバそうなのでザイル出す。
1P 30mくらい。凹角から1登り、左へ少し回り込んだ後、岩稜のリッジをたどり、岩角でビレー。
11:20 休
トリコニー@(ひょっとしてAも?)終了。ガス晴れないし、休むと寒いので中にダウン着込む。 ザイルしまう。
13:00 休憩
トリコニー越えた後は稜線伝いに岩のリッジ、草付、横の雪斜面などを
あちこち選びながらひたすら登っていく。この先は雪付きの広いガレ、ザレが続く。もう3000m越えているので吊り尾根も近いはずだが何も見えず。
13:35 南稜の頭
やっと到着。へとへと。吊り尾根の 登山道と道標がうれしい。
13:35 奥穂高岳 着 風強し 稜線上は雪なし。ガスで視界無し。
14:10 迷い尾根分岐すぐ下 20m程の雪のトラバース有り。
トレース無く、雪グズグズで危ないのでロープ出し1本確保。
15:00 穂高岳山荘 着 最後までアイゼン脱げなかった。頂
上から1時間以上かかってやっと到着。上高地から9時間。よれよれだが予定よりは早く着いた。やはりほとんどロープ使わずに登れたのが大きいかな。
小屋に入ってやっとゆっくりとくつろぐ。泊りは6〜7人。小屋はガラガラ。
到着後、今さらという感じでガスも切れ、晴れ間も出だす。ごろごろして5時夕食。7時半頃寝る。
6月15日(日)
5:30 起床 快晴!
6:00 朝食
6:30 山荘発 風は結構強い。
7:10 奥穂高 着 今日は360度の大展望!富士山まで見えている。
8:25 ジャンダルムP 着
稜線上は雪なし。馬の背をノーザイルで抜けたのち、ジャン手前のロバの耳を残置のシュリンゲに惑わされ、直登してしまった(ルートは右巻いている)。風治まり最高の天気となる。気持ちいい
9:35 天狗のコル ジャンから結構長い下りが続く。
雪はコルなどには少し残っているだけ。
10:50 間の岳
天狗の下りでルートミス。ルンゼのガレで苦労する。
もう足もよれている。
11:55 西穂高岳 着
途中1Paすれ違っただけ。とても静かで気持ちのいい稜線歩きが楽しめた。天気、陽気、展望も最高だが、疲れた!
12:50 独標10人ほどが休んでいる。西穂からは結構行きかう人多く、
にぎやか。
13:40 西穂山荘(通過)
14:15 休憩 樹林帯はまだ結構残雪多い
14:43 ロープウェー駅着
14:45 〃 発(飛び乗る)
15:05 新穂高温泉 着 バス出たばっかり。50分待ち。
ラーメンなど食べ、時間つぶす。
15:55 〃 発(バス)
16:30 平湯 着 あかんだなPまで温泉街から遊歩道を徒歩約10分。
17:00 あかんだなP 発
20:20 半田 着 (記録:新海)
ベストシーズンかも?
裕幸T
奥穂南稜に西穂までの縦走のおまけがついた今回の山行は、どちらがメインか分からないほどタフな二日間でした。二日目はこれ以上ないという快晴の天候に恵まれ、360度の眺望のもと残雪を抱いた穂高連峰を見ながら縦走は暑くも寒くもなく快適で、前後に他の登山者もなく、穂高を独占しているような、本当に幸せな時を過ごせました。
初日、上高地の朝はあいにくの小雨でしたが、天気は良くなっていくとの予報を信じ、岳沢を目指しました。雨は上がったが、上空はガス。岳沢から雪渓を登り、南稜の取り付きからが本番。少し岩を登ったあとに待っていたのはハイマツ尾根。雨は上がっていたが、濡れたハイマツでズボンはびしょ濡れ。後から思えばここでカッパを着れば良かった。ガスが晴れない中、ハイマツ、雪、岩のミックスルートを登る。予想外に寒く、南稜の頭はとても遠く、辛かった。南稜の頭から稜線上にはほとんど雪はないが、アイゼンで山荘まで歩き、アイゼントレになりました。
結局ガスは山荘まで晴れませんでした。宿泊客は我々含め6名、明日は好天になると信じ、薪ストーブ前でのんびり過ごした後は早めに就寝。
二日目は予想通りの快晴。奥穂から西穂への3000mの稜線から見るアルプスの峰々は、昨日の疲れを忘れさせてはくれませんでしたが、本当に最高でした。奥穂から西穂へのルートは西穂からのルートに比べ目印が分かりづらいようです。前後にまったく他のパーティがいないこともあり、ピークをたどるのか、巻くのか、ルートファインディングが大切、やはり一般道ではありません。途中で前穂・重太郎新道あたりを救助ヘリが旋回、また滑落事故があったようです(幸い骨折で済んだようですが)。疲れた時こそ気を引き締め、集中力を切らさず、景色に見とれないで、確実な一歩、一手を心がけました。
こんなすばらしい山行が出来た事に感謝します。ありがとうございました。
奥穂高岳 南稜
新海時生
100年前ウェストンが穂高に初登したという超クラシックルート・奥穂南稜。上高地のカッパ橋から穂高を眺めると岳沢の先、少し左上に奥穂がそびえています。上高地というより日本を代表するような景観です。その絵のまま 岳沢から1本の尾根をまっすぐ奥穂に詰めあがる実にシンプルなルートです。岩場もある直登ルートですから大変ですが、1度は
登ってみたいと思っていました。5月の残雪期にチャレンジしようと計画していたのですが他の山行など入ってしまい、グズグズしているうちにこんな時期になってしまいました。雪がなくなるとブッシュ(主にハイ松)や草付、ガレなど別の鬱陶しさも出ますが、まだルンゼや脇斜面には雪が残っており、多少は楽できたかと思います。その代りアイゼンは外せません。岩場もアイゼン登攀になりますが、そう難しい所は少なく、パートナーが舘林さんになったこともあり、ロープは1ピッチ使っただけでした。(翌日の奥穂〜西穂も結局ノーザイル)天気が悪く苦労はしましたが、おかげでサクサクと早く登り切る事が出来ました。次は積雪期、天気のいい日にもう1度やれるといいな。
翌日は疲れ残りの稜線歩きとなりましたが、最高の好天に恵まれ、気持ちよく歩いてこられました。また行きましょう。