満足の新年山行・・・
板津 彰伸
ここ数年間の新年山行は計画通り出来ず残念な山行が続いていた。今年は31名の大人数で根の平峠〜ブナ清水〜ハライド(908m)〜朝明茶屋まで計画通りのルートを7時間以上費やしたが、やり通すことが出来た。
早朝出発組の車は集合場所の朝明駐車場に行くまでも雪で坂道を登ることが出来ずに困っていたが、ラッキーにもすぐにラッセル車が来てくれて全員が朝明駐車場で集合することができた。
「雪山ではゆっくりと長時間歩き休憩時間を少なくする。」と伝えて直ぐに出発する。登り始めるとすぐに踏み跡もなくなり膝までのラッセルとなった。今年もブナ清水までかもと思っているとラッキーにも2パーティーの4名が先行してルートを作ってくれたが、結局このパーティーもすぐに力尽きてしまった。
出発前から根の平峠の分岐からと考えていた体力のあるラッセル隊4名のメンバーをこの時点で投入する羽目になってしまった。さすがにこのメンバーは強力で根の平峠分岐に疲れないで到着。(体力馬鹿に心から感謝します。)
分岐で休憩している間に7名の先行のラッセル隊にルート作りを指示する。ワカンや無線を持ってくるよう事前に伝えていたのが想像以上に幸いしたようだ。このメンバーのルート作りが良くて簡単にブナ清水に到着する。
時間的にも余裕があり1081mを目指す事を全員に伝える。急登になる前にアイゼンを付けるように指示。協力してアイゼンの付け方を教えている姿には会員の繋がりを感じた。ここでもラッセル隊のルート作りが良かったので問題なく歩くことが出来た。
稜線からハライドまでの急な下りも、ラッセル隊がザイルを張っていてくれたおかげで、短時間で通過出来た。(今年のラッセル隊は素晴らしい!)
ハライドの登りで全員が揃うようにして歩くとすぐに山頂到着。集合写真を撮ってすぐに下山を指示する。下山途中の安全な場所になってから新人を先行で歩かせ雪山を楽しませた。
雪質が良く、天候が崩れなかったことが大きな要因ではあるが、今回のルートをやり通せた事は会員にとっても自信になる筈である。31名の体力が揃い、各人がその役割を果たした成果であったと思う。厳しい冬山をやっている会員にとっては難しさも少ない低い山ではあるが、私にとっては特別に思い出に残る山行になった。同時に会員の成長を感じた山だった。