鈴鹿山系 御在所岳(3ルンゼ〜本谷) (1212m)
<日時>2015年4月26日(日)
<天候>快晴
<目的>春合宿トレーニング アイゼン歩行、ロープワーク
<ルート>
裏道登山口→3ルンゼ→朝陽台→本谷→中道登山口
<メンバー>
L:洞井 孝雄 SL:洋介S 医療:厚子N 記録:晋平Y
L:良子I SL:一則O 医療:聖子S 車両:征季W 孝枝T
<記録>
04:55 アイプラザ半田 出発
06:15 裏道登山口P 到着
06:25 裏道登山口P 出発
06:55 藤内小屋 休憩
07:25 3ルンゼ取り付き 装備準備
07:35 装備準備完了 出発
09:25 休憩
09:35 出発
10:10 朝陽台 休憩
10:25 朝陽台 出発
11:00 本谷 三角岩 通過
11:25 休憩
11:50 不動滝 通過
12:15 中道登山口 到着
12:25 裏道登山口P 到着
13:20 湾岸長島SA 反省会
(記録:安江Y)
最終TR
一則O
最終のトレーニング。槍ヶ岳への登頂を想定して、岩場歩きの目的で、御在所岳3ルンゼとした。
天気予報は晴れ。それも結構気温があがるらしい。6時10分ごろに一の谷の駐車場に着くが、すでに満車。裏道登山口うえのトンネル近くの駐車場に止める。絶好の登山日和に登山客も殺到の様子。
さて、3ルンゼの取り付きに到着。ハーネス、ヘルメットを着け登る。反対側の前尾根には団体が取り付いている。
3ルンゼは雪の時2回と雪のない時に1回登った記憶はあるが、ずいぶん昔のことなので、ほとんどおぼえてない。
ザイルで確保し、プルージックでのぼる。
洞井さんから支点をどうやってとっているか確認しながら登るようにとの指示があったので、自分がトップで登った時のことを想定しながら登る。
岩がもろく浮石が多いため慎重に足を運ばないとついつい落石を誘発してしまう。「ラーク!」を何回も連発。
何とかのこぎり岩のところまでたどり着き、ひと息。朝暘台まではもう少しだ。
朝暘台はロープウェイで来た観光客でにぎわっている。観光客のひとりが寄って来て「下から登ってきたの?」と珍しいものをみるように尋ねてきた。「そうです」と一言だけ無愛想にかえす。
朝暘台の脇から本谷の下山道へ。笹が生い茂っていて歩きにくい。ロープウェイの線路のそばをおりるので、乗客の顔もよく見え、手を振って下る。
本谷も滑りやすい岩が多くザイルは張らないが慎重に下る。中道登山口に12時ちょっと過ぎに到着。約6時間の行動。天気も良く汗もかいて、充実したトレーニングだった。
ザイルの張り方、支点の取り方、確保の仕方など勉強しなければならないことは多い。実践を積んで少しでもマスターしたいものだ。
あとは本番のみ
良子I
今日でトレーニングも終わりです。雨続きの4月でしたが、ようやく晴れて、気持ちの良い春の陽気の中、皆でトレーニングをすることができました。今日の目的は、アイゼントレとロープワーク。結局、ピッケルは車の中でお留守番、アイゼンはザックの中でお留守番、実施したのは、ロープワークのみとなりましたが。今日の成果は皆がお互いに声を掛けあって、助け合い、またロープワークを通じて、一体感を持てたことでしょうか。私個人の成果も言わせてください!S江さんのおかげで、今までアイゼンがないと登れなかった所があったのですがそれが登れるようになりました。ありがとうございます!今日はずっと杉江さんの後ろを歩きました。こんなチャンスは滅多にない、しっかり付いていかなきゃ。当然ながら、同じようにはいきません。(同じように歩けるとは思っていないです、ハイ。)いろいろと違うところはありますが、大きな違いは意識の違いのようです。私は、「前の人についていかなきゃ!間が開いちゃう!」と、とにかくいつも焦っています。杉江さんは、「闇雲に前の人に付いていかず、ちゃんと自分で見て、どうやったら安全にスムーズに登れるか、考えながら登っている」と感じました。遅まきながら、しかも遅々として上達しないでしょうが、“マネッコ”していこうと思います(できるだけ、ね)。さあ、あとは合宿本番のみ。皆さま、よろしくお願いいたします。
春合宿TRD(3ルンゼ・本谷)
征季W
合宿最後のトレーニングでした。定例山行を入れると全6回のトレーニング。全て参加しました。経験が大切と思いますので、合宿前に出来るだけ多くの経験を積みたくて、参加しました。やれるだけのことはやって来たって実感です。岩場での足の置き方・運び方がとっても勉強になりました。よく自分の手もと足もとをよく見て確実に置くことができるポイントを素早く探し出せるようにしたいです。
合宿メンバーと何度もトレーニングをしたので、パーティ間の伝達もよくできていたと思いました。本番まで、出来ることはして。ケガとか病気とかしないように体調管理にも万全を期したいと思います。
最期のトレーニング
洋介S
春合宿トレーニング最後の計画担当として3ルンゼ−本谷を計画しました。アイゼン歩行とロープワークが目的ではありますが、本番を前にしてパーティ行動の再確認ができればと考えこのルートとしました。具体的にはCLからの指示命令の伝達と素早い行動と相互のカバーができるかです。結果として「足元注意」とかの注意事項も声を出して伝達できた、行動開始前の準備「ザックを背負」など、また相互間での注意やアドバイスもできていたと思います。本番まで1週間、緊張感をもって臨みたいと思います。皆様よろしくお願いします。
ただただ、反省
孝枝T
今回はただただ、反省です。
必要なヘルメットとハーネスを忘れたのです。忘れた理由は、「個人装備表の確認不足」以外の何物でもありません。
合宿当日はもちろん今後の山行でもこのような事が無いように努めたいと思います。
会長が道具を貸してくださり、なんとか参加することができた最終トレーニングでした。
合宿を前にして体力にも足首にも自信のない自分が居ます。トレーニング山行はほとんど参加しましたが、昨年のように仕事前にランニングなどの日々のトレーニング時間も作れていませんでした。どこかに本番の合宿に参加しない予定でしたので、甘えの部分があったように思います。急きょ参加できる事になった合宿ですが、皆様にご迷惑をかけることの無いように頑張りたいと思います。
三ルンゼは実は初めてです。救助訓練時に居合わせた他団体の事故現場に手を合わせて、岩場を通過する緊張感を再度改め、気分を入れ替えました。
三ルンゼから見る前尾根の迫力と岩場の植生や地形の美しさに驚き、御在所岳の持つ山様の多様さに感動しました。
わたしが3ルンゼ?
厚子N
今回は合宿の最終トレーニングで初めての3ルンゼ〜本谷。わたしのような未熟者が3ルンゼを歩くにはまだ早かったでしょうか。
冬靴なのでクライミングシューズと違って爪先で踏ん張るのは難しいのと岩の上に上がるのになかなか足掛かりが見つからず、何度か下からフォローしていただいた。難所では掛け替えのプルージックで安全に確保されているとはいえ、なかなか思うように上がれず四苦八苦。見上げた空と岩場の境界があとわずかだとわかると気持ちが幾分か軽くなり、一般登山者が上から見下ろし、わたしたちを出迎えてくれてるようにも見えた。
朝陽台で休憩後、本谷を下りる。上ったことはあるが下りは初めてでハラハラしっぱなしの崖っぷち通過は冷や汗が出る。高度があり下は沢だ。
“気を抜いたら滑落!”と、こんなことは考えないように、一歩一歩慎重に足を置く。笹を掴み木を掴み岩に手を、そして、石を落とさないように足の置き場を考えたり。身体中動かして普段使わない筋肉が痛い。まだまだ未熟者だなと痛感した山行、そして合宿前に険しい岩場歩行ができてよかった。
御在所3ルンゼ
晋平
ルンゼ。(岩壁に水の侵食作用でできた急な険しい岩溝。)
春合宿の最終トレーニングとして御在所3ルンゼを登り本谷へ下山。天候は快晴で気温は動けば汗がしっかりとかくほど、風は静穏で時折、谷下からの心地良い風が吹く。
藤内小屋の前を通過して、3ルンゼ取り付き点へ。ゼルプスト、ヘルメット、装備を整え、お互いにチェックする。
1週間前の登山学校で指導された内容を即実践で活かせられました。今回のトレーニング山行はプルージックによる危険箇所通過となりましたが、プルージックの結び支点での掛け変え、プルージックのコマを持っての通過、結びの解除と一連の流れを濃度の濃い3ルンゼで行えたことで集中したトレーニング内容となりました。実践を想定したトレーニングは大切であり今後も繰り返し技術の習得及び得た技術の習熟をしていきたい。
この日は良い天候でしたが、もし大荒れの天候で3ルンゼにいた場合はどんな危険があるのかと、ふと想像してみましたが想像するほどの経験も場数もこなしていない自分には、まだまだ想像する材料がありませんでした。今の状況環境を確認し、まずは今やるべき行動に集中しました。
3ルンゼでは困難な岩場等の通過はありましたが、ザイルによる確保の安心感がありますが、環境によるメンタル的な疲労は溜まりました。テクニカルな面を高めるとともにメンタル的サイドも含めて今後の山行にて養って行く必要性があります。
朝陽台から本谷ルートへ下山しました。3月下旬のトレーニング山行で来た時は天候が悪く足場も濡れていて危険性は高い場所ですが、今回は下りのみでしたが浮石や岩場の下り等で神経と尖らせながらの下山となりました。
Lの指示や言葉を後者に伝言して行く中でも、しっかりと伝わっている内容が大半を占めましたが、状況によっては(今回は、他の1パーティが声の交錯する場所にいた。)声が聞きにくい場合もあり誤判断の元になりかねない。姿が見えない環境で声だけ聞こえる場合でも明確な指示伝達は必要だと感じました。
合宿当日は意思の疎通が大切と思われるので、周囲の環境を考慮したコミュニュケーションを心がけようと思います。
2015.4.26 春合宿トレーニング
御在所岳3ルンゼ〜本谷
洞井 孝雄
4月26日、春山合宿(雪組)の本番前にメンバーがそろって行う最後のトレーニング山行に、御在所岳に出かけた。
テーマはアイゼン歩行とロープワーク、3ルンゼを登って本谷を下降する計画である。メンバーは洋介S、厚子N、晋平Y、良子I、一則O、聖子S、征季W、孝枝Tそれに私の9名。天候は晴れ。
午前6時頃に鈴鹿スカイラインの料金所跡の駐車場に着いたものの、すでにスペースはゼロ。裏道登山口まで戻って、トンネル脇の駐車場に戻って車を置き、裏道を登り始める。無風。新緑が美しく、空気もひんやりとして冷たすぎず心地よい。
藤内小屋には顔見知りの常連の皆さんが勢ぞろい。私たちのパーティーを見て「やあ、今日は多いな。どこへ行くの?」。「今日は合宿のトレーニングで3ルンゼですよ」そんな会話を交わして一休み。
ウサギの耳を過ぎ、藤内の出合からテスト岩まで上がっていくと、すでに前尾根からは取りついたパーティーのコールが聞こえてくる。
私たちもゼルプスト、ヘルメットをつけ、ザイルはすぐに取り出せるようにして準備をする。雪は全くないので、アイゼンをつけるかどうか(テーマのひとつだったので)迷ったが、結局つけないことにした。出発前に集まって、「今日は槍の肩から穂先に登ることをイメージして、先行してザイルを張る想定でいくので、それに続いて手早くプルージックをかけて登ってこられるようにすること。中間支点は基本的にかけ替えの仕掛けをつけていくので、どこ
にどんな風にとっているか、を注意して見てきてほしい」と確認をして、一壁ルンゼに上がり左岸から登り始める。
最初のガリー状を乗越してできるだけロープを伸ばしてピッチを切る。他のメンバーがプルージックで上がってくる。
途中から左手の灌木帯に入って、小尾根の少し下のブッシュ帯で2ピッチ目。
3ピッチ目は小尾根の上、立木にロープをダブルにしてゴボウで滝の下部へ下降。
4ピッチ目は滝の下をトラバースしたところからガリー状の登り。岩が乾いていて冬靴でもよくフリクションが効く。細かな砂礫を落とさないように登って、ピッチ終了。
みんなが上がってきたところで沢筋に下って休憩。ここからは急な沢筋の岩を拾って登り、二股の部分のぬめった濡れた部分を左にとってノコギリ岩の下部へ。さらに右岸の尾根に上がって遊歩道から朝陽台へ。休日とあって観光客の姿が多い。
朝陽台から本谷を下降する。直下の部分は濡れていて泥とササで滑りやすい。沢筋の岩の上に出て一安心。以前と比べると、岩が落ち着いていて、ずいぶんと下り易くなったような気がする。岩の沢身から左岸の灌木帯に移り、右岸に渡り返して上半部分は終わる。下半は大岩が連なって滝を作っている広がった沢の両岸の踏み跡を拾って下降する。目印を見落とすと沢筋から大きく離れたり、滝で行き詰ってしまって下れないので、結構、ルートファインディングに気を使うのだが下降は登りよりも難しい。それでも、とことこと下って、12時過ぎには御在所山の家へ到着。両脇の路肩にびっしりと車が止められたスカイラインを歩いて駐車場に戻る。
帰路、長島SAでミーティング。この日の山行の中身について一言ずつ述べてもらった。
前から後ろへの磯伝達はうまくいった、というのと、首をかしげるメンバーとが半々。アイゼンワークやピッケルを持って行動することも入っていた方がよかったのでは、という指摘や、申し送りの意図を正確に把握して伝えることの大事さについても指摘が。
出発から下山まで6時間そこそこ。割合、全員がスムーズに行動できるようになっていると思うが、問題は本番。さて…。