戸隠  高妻山(2353m)     
                     


 


<日  時> 2015.6.7(日)

            6.8(月)

<天  気> 晴れのち曇り

 

<目  的> シラネアオイを愛でる

 

<ル ― ト> 戸隠牧場〜不動登山口〜五地蔵山〜高妻山〜弥勒尾根〜戸隠牧場

 

<メンバー> 

L:良子I SL:佐枝子M 会計:清子S 記録:圭音留H 車:優子S

 

<記  録>

 6/7  8:20 板山公民館

 6/8  1:10 戸隠登山用駐車場着 仮眠

      5:40 登山口 谷筋に雪が残っています。 シラネアオイが咲いました

6:25 10分休憩 急登で、随分荒れています。

7:10 一不動避難小屋(休憩10分)高山植物が咲いています。

8:25 五地蔵山(10分休憩)

シラネアオイが登山道沿いにたくさん咲いています。

9:20 九勢至(10分休憩)ここから岩場があり急登

      10:20 高妻山山頂 急にガスがかかり景色がみえません。

      11:15 山頂発

      12:00 分岐(10分休憩)弥勒尾根 樹林帯です

      13:00 (10分休憩)

      13:50 登山口着

 

高妻山は花盛り

清子

 私のイメージでの高妻山は、戸隠山のもっと奥の山で百名山、戸隠山ほどのインパクトは無くて…というところでしたが、何の何の中々手ごわく、そして美しかった。山行目的がシラネアオイを見に行くというもので、それは十々分に果たされて、一不動までの沢の両側に少しずつあらわれるのに歓声をあげていた。ところが、五地蔵山までの稜線にもちょこちょこ咲いていたシラネアオイが、その後、登山道脇にいっぱい咲いていて、きれいなこと、可憐なことこの上無しという状況。おまけに火打妙高の山々、黒姫山が丸見え、奥の雪の山並みもすごーい。サンカヨウ、ツバメオモトイワカガミ、ギンラン、どれもこれも初々しく咲いていて、梅雨入り前(この日梅雨入りしたらしい。)の晴れ間に好いとこどりの私たちでした。

 

和名の由来は?

優子S

高妻山は、戸隠連峰の最高峰で修験者が登拝した山です。興味をひいたのは「一不動」と呼ばれる鞍部から頂上まで続く石の祠に名前があることです。戸隠牧場から一不動避難小屋までは、羅生門蔓を愛で、ドキドキしながら渡渉を楽しみました。続いて「二釈迦」「三文殊」「四普賢」「五地蔵」へ。三葉黄連岩鏡がたくさん咲いていました。ほかにも褄取草燕万年青姫一花もありました。そして「六弥勒」「七薬師」「八観音」
「九勢至」へ。残雪もあり、急な岩場の箇所などを慎重に進んだ先に白根葵ロードが待っていました。品のある淡紫色が登山道に彩りをそえてくれました。頂上が「十阿弥陀」です。妙高山などの眺望を脳裏に焼き付けながら、下山時もお花を楽しみました。舞鶴草御前橘山荷葉笹葉銀蘭銀竜草延齢草一葉蘭岩梨白山千鳥…。なんだかんだと、お花の先生にたくさん教えてもらったので、忘れないうちに和名の由来が載っている図鑑で復習しました。花の名前がわかれば山行の楽しみが倍増しそうです。牧場にはあの春咲山芥子がたくさんありました。対策は考えているのでしょうか。次は本場の日光白根山で「シラネアオイ」さまを愛でてみたいです。菅沼(すげぬま)という日本有数の透明度がある湖に登山口があるようです。これは行くしかないと思いました。

 

可憐なシラネアオイ

圭音留H

戸隠牧場から出発です。牛達が放牧されていて、牛のすぐ横を通ります。登り始めるとすぐに、沢筋に残雪があり、登山道も荒れています。山頂には、どんなにたくさんの雪があるのかなあと、不安になりました。一不動避難小屋近くには鎖場がありましたが、足場がしっかりして大丈夫です。途中、シラネアオイが可憐に咲いていました。やったあ!ちょうど開花時期です。シラネアオイロードが楽しみです。

一不動避難小屋から高妻山に向います。石仏が10体山頂まであります。歩行時間の目安にもなりました。登山道はしっかりしていますが、尾根にでると、路肩が、雪のせいか崩れかかっていました。高山植物は、たくさん咲いています。急登ですが、お花がたくさん咲いているので、疲れを感じません。五地蔵山からは、山頂の手前のピークを見ながらどんどん下ります。下り切ったところに、たくさんのシラネアオイが、咲いていました。ここは、景色も良く飯縄山、黒姫山、妙高が見渡され、絶好の休憩場所です。

さあ、高妻山に向います。雪がありましたが、アイゼンを付ける程ではありません。

笹を掴んだり、木を掴んだりし、足を滑らせば、一気に滑り落ちます。慎重になり手にも力が入ります。山頂近くは、岩の尾根道です。

やっと山頂に着きましたが、なんとガスが出て、楽しみにしていた景色が、全然見えなくなりました。

 早々に下山開始です。岩場と雪の上の歩きは、大変です。ドキドキしながら下り、シラネアオイをもう一度鑑賞し、六弥勒まで登り返します。分岐より、弥勒尾根を歩きます。尾根は樹林帯で、下り始めは結構急で、木の根っこにも十分注意しなければいけません。高山植物が、木々の足元に咲いていて、楽しみながら下ることができました。戸隠牧場もみえ、景色もとてもよいです。お天気にも恵まれ、少し疲れたけど、楽しい変化のある山行でした。

 

シラネアオイの道

              佐枝子

 シラネアオイに初めて逢ったのは20年位前の蓮華温泉近くだった。一目見てその薄紫の大きな花弁(正確には萼片)を持つ美麗な花に魅せられてしまった。一科一属一種の日本固有種というその孤高な響きもすてきだ。その後、佐渡のアオネバ渓谷、岩手山とシラネアオイの大群落に逢いに行ったが、再びとなるとあまりに遠く、暫く見る機会がなかった。「高妻山にシラネアオイが咲くんだって。」の話しを去年の秋に聞き、春になったら絶対いかなくっちゃ!と情報を「お気に入り」に入れ春を待った。

高妻山のシラネアオイの咲く時期は残雪の微妙な時期なので、雪に対する準備も考えなくてはいけないしと思っていたら、今年は例年なくという言葉ばかりの春で、沢山降った雪があっという間に解けてしまった。今度はせっかく咲いた花がもう終わってしまうんじゃないかと心配したが、一不動までの沢筋に二輪、三輪と現れ、そして稜線の登山道の両脇はシラネアオイの道となった。初めて白と濃い紫色の花も見た。それ以外にもミヤマアズマギク、サンカヨウ、オオバイワカガミ、ミツバオウレン、ツバメオモトと花盛りだ。岩稜帯のトラバースと残雪の急斜面の登り、信仰の山らしくピークに祀られている祠の数々を抜け、360度の大展望の山頂を満喫した。下りは樹林に沈む弥勒尾根から高原の牧場へと無事辿り着いた。変化があって長さを感じさせない花の山だった。暫くの間、携帯の待ち受けは「孫」  「シラネアオイ」です!