北アルプス 笠が岳(2897m)


 


 

<日程> 

6月12日(金)〜14日(日)

<山行目的>

裏銀座の稜線を楽しむ

<ルート> 

1日目:新穂高温泉〜左俣新道〜笠新道〜杓子平(泊)

2日目:杓子平〜抜戸岳〜笠ケ岳〜抜戸岳〜弓折岳〜双六小屋(泊)

3日目:双六小屋〜弓折岳〜春道にて〜鏡平山荘〜小池新道〜左俣林道〜新穂高温泉

<メンバー> 

L:孝俊K SL:一則O 記録:聖子S 会員外:1名(K戸)

<記録> 

6/12(金)雨

3:05 S家発

6:40 新穂高温泉無料PでK戸君と合流 準備をして・・(カッパ着用)

7:10 出発 既に雨が・・・・

7:25 左俣林道ゲート通過

8:10〜15 第一の水場で水を汲む。小屋が開いていないので一人1L

8:25 笠新道登山口通過

9:15〜20 1800m付近で休憩

10:15〜20 2000m付近で休憩 ザックの重みと雨で直ぐに疲れる。

11:15〜20 2200m付近で休憩 この辺りから雪渓が現れる。

11:50〜55 休憩

12:45〜55 視界が悪く、一面雪渓。杓子平手前の2472mのピークへの道が

不明瞭で地図を確認しながらアイゼンを装着し進む。

14:10〜15 進んだ先が視界が悪く行き詰まり、前回の休憩ポイントまで戻り、再度地図を確認。

14:40 杓子平着。時間と現在の状況を考え、リーダーの判断でここでテント泊となった。

19:00 就寝

6/13(土)晴れ時々曇りたまに強風

3:40 起床

5:15 撤収し、アイゼンを装着して出発

ここからも雪渓の為、皆でルートファインディング

5:55〜6:05 休憩。ここから先、どうやって抜けるか、またまた皆でルートファインディング。

6:35〜45 笠ケ岳への分岐に到着。アイゼンを外し、荷物をデポして出発。

7:55〜8:00 笠ケ岳山荘着(休業中)休憩。荷物をデポして出発。

8:15〜30 笠ケ岳山頂。雷鳥に遭遇し、記念撮影!!

8:40 笠ケ岳小屋で荷物を持って

9:45〜10:00 抜戸岳への分岐着。休憩。

10:45〜55 弓折岳分岐にて休憩。

          ここからは雪渓を下って、夏道の登山道まで行かないといけない為 アイゼンを装着。

11:15〜20 夏道に到達したのでアイゼンを外す。でも、ここからも夏道と雪渓のミックスが続く。

12:10〜20 大ノマ岳手前で休憩

12:45〜50 弓折岳手前の下りが怖いため、再度アイゼンを装着!!

12:55〜13:00 下ったところでアイゼンを外す。

13:25 弓折岳通過。

13:40 小池新道の分岐通過。

13:45〜55 2500m付近で休憩。

15:00 双六小屋着。テントは4張のみ。

19:00 就寝。

6/14(日)晴れ

4:10 起床。寝過ごした・・・

5:30 撤収して出発。

6:35 小池新道分岐通過

6:40〜50 春道手前で休憩。

ここから藪漕ぎが続きます。でも、小屋の人がしっかりテープを付け てくれているので、迷うことはありませんでした。

7:05 藪を抜ける。ここからまた雪渓。

7:25〜35 鏡平小屋(休業中)で休憩。

          池に映った逆さ槍が綺麗。ここからもひたすら雪渓を下ります。

7:30〜40 1800m付近で休憩。

夏道も出てきますが、まだまだ雪渓も続きます。

9:30〜35 林道入り口で休憩。もう、雪渓は無いと思いきや・・・雪崩後?まさかの雪渓のトラバースが・・

9:50 ワサビ平小屋通過(休業)

10:00 笠新道入口通過

10:40 左俣林道入り口通過

10:55 新穂高温泉無料P着

 

ジジィひとり

一則O

 旧会員のK戸くんを交えての計画となった。メンバーは、K日くん、Sさん、K戸くんと私の4人。私以外はみな30代、ジジィはわたしひとりだ。ほぼ毎週山へ行っているがこのメンバーの中での体力は、ひいき目にみてもかなり見劣りする。なるべく軽量化に心掛けパッキングをする。共同装備も気をつかってくれたのかかなり少ない。

 まず初日、天候は夕方までは雨の予報。夕方からは回復に向かい、明日は好天の予報。で、北アルプス三大急登のひとつ『笠新道』をのぼる。事前情報では、残雪で夏道が埋まっているところがあり、目じるしも少ないとのこと。笠新道を登りはじめて約4時間、ガスでまわりは見えないし、残雪にかくれて夏道の目じるしは見つからないはで、ルートさがしに1時間半以上かかり、かなりの体力を消耗する。結果的にほんの数十mルートを外しただけだったが、悪条件が重なれば、ルート見失うことは山では日常茶飯事?正規ルートに戻り、杓子平へ着いたのが、14:20。計画では、笠ヶ岳山荘まで行って幕営となっているが、ここから2時間以上はかかる。メンバーの体力消耗も考慮すると、ここ杓子平で幕営がベストとLの判断。風あたりの少ない南側の雪渓の上でテントを設営。このころには雨も止み、槍・穂高の山容がよく見える。この日は他の登山者にはだれにも会わずじまい。

 反省することがある。靴を冬靴ではなく、残雪でも対応可能な夏靴を履いてきてしまったこと。キックステップはしぬくいし、滑り易いので、これがまずかった。予想以上の体力消耗で、ペースダウンしてしまい、みんなに迷惑をかけてしまった。

 2日目。天気は晴れ。杓子平から笠新道分岐までは雪渓の急登で、朝一で結構な体力を使い果たす。分岐でテントやシュラフをデポし、槍穂の山並みを眺めながら、今回のメイン・笠ヶ岳をめざす。喘ぎながら、ヘロヘロで登った笠ヶ岳。山頂ではライチョウさんのつがいがお出迎えはそのご褒美か?ホッとひと息いれる。しかし、まだまだこれから双六山荘までが長かった。昨日に続き、夏道は所々雪渓に隠れていて、行く手を阻む。アイゼンを履いて、ピッケルを突いて、慎重に進んだところも何カ所もあった。秩父平から大ノマ岳、弓折岳のアップダウンは何回も心が折れそうになる。弓折岳から双六山荘まで最後の力を振り絞って牛の如く一歩、一歩すすむ。

 行動時間約10時間。体力の限界に挑戦したような一日だった。幕営後、夕食の準備をしつつ、カンパイ!よる7時半にはみんな爆睡態勢になっていた。

 3日目。快眠、快便で、この日は調子がよさそう。弓折岳まで登り返せば、あとは下るだけ。夏道が雪渓で通れないために、残雪時にはハイマツの尾根をヤブ漕ぎして降りていく。鏡平山荘も雪でまだ3分の1くらいは埋まっている。池も雪で埋まり青く幻想的だ。小池新道も雪で夏道が埋まり、テープや地図、磁石を頼りに下っていく。笠新道登山口に10時着。そこから1時間ほどで駐車場へ。

 ツライ2泊3日の山旅は無事終わった。

負け惜しみじみてはいるが、「残雪の山を満喫した」と言っておこう。

 

実施訓練

孝俊

 梅雨ですが、2泊3日で笠ヶ岳から三俣蓮華山までの縦走を計画。3月にやめたK君の山行。結果は予想以上の雪に阻まれ笠ヶ岳から双六小屋まで行くのが精一杯。今年は雪が少ないと聞いていたので夏道気分だったが、地域によって雪の残り具合が違う。(この山域にしてはすごく少ないらしいが。)初日から道さがし、途中で雪上幕営、二日目は雪面トラバース、三日目も春ルートの這松漕ぎなどリーダー泣かせの状況が次々に現れた。メンバーも体力自慢ばかりだったのでなんとか乗り切れた。自分としても都度対処して終わってみればみんな怪我もなく楽しい山行でした。北アルプスは梅雨の時期といえども油断大敵とわかったのもいい勉強となった。

久しぶりのメンバー

東洋太郎K

 春の異動で転勤になってからしばらくまともに山へ行っておらず、登山靴を履くのは4ヶ月ぶり。今回の山行はまだ引越す前からSさんに話していたものです。(当初と山域は変わってますが)

 6月中旬とあって、新緑の山を想定していたのですが、北アルプスはまだまだ残雪期でした。「あまり使うことはないかな」と考えていたピッケルは終始大活躍で、初日の笠新道から始まり2日目・3日目の雪渓の下降などアイゼンも所々必要なくらい!雪だけが原因ではないでしょうが、予定の行程を消化できずでしたが2日目の幕営地・双六山荘から眺める笠ヶ岳は遠くそしてかなりの急斜面。よく歩いたなと自己満足。

 厳しい3日間でしたが、久しぶりの半田Fのメンバーとの山行は終始楽しいものでした。これからもちょくちょくとは言えませんが、またご一緒させて下さい。

 

壮大な計画が・・・

聖子S

 仕事の関係で、神奈川に行ってしまったK戸君と山に行きたい!!出来れば南アルプスに!!と言う話で始まったこの計画。でも、南をやるには、色々な意味で厳しい。という事で、以前やりたいと言っていた笠新道に行くことに。今年は、雪が少ないという事もあり、出来れば、去年行けなかった双六岳から三俣蓮華の方に行けたらな・・・なんて壮大な計画をたてたのはよかったのですが・・・。初日の雨はもとより、まさかの雪渓。稜線に上がっても雪。考えが甘かったと反省。

 1日目は、雨と視界不良。何より、2泊3日のテント装備が重くてヘロヘロ。途中から雪でルートファインディングをしなくてはいけないのに、それどころではなく、元気なKさんとK戸君に着いて行くのが必死な状態。全く役に立てませんでした。地図読みの絶好の機会だったのですが・・・残念。1日目の目的地は笠ヶ岳山荘でしたが、条件が悪く、杓子平手前でストップ。でも、この場所、穂高の稜線がバッチリ望めます!!そして、反対側にいけば、笠ヶ岳方面の稜線も。テン場としては最高のロケーションとなりました。

 2日目は、初っ端から皆でルートファインディングをして、抜戸岳方面にどうしたら一番安全で楽にイケるかを考えます。雪庇を避けて、一番ノーマルなルートで目指しますが結局最後は急登。気分は奥明神沢から前穂に登っている感じでした。分岐まで辿り着き、一息入れたら、笠ヶ岳へ。ここも微妙なアップダウンと夏道と雪のミックスが続きます。笠ヶ岳山荘で一息入れて、笠ヶ岳山頂に着くと、頑張ったご褒美でしょうか。雷鳥のつがいがお出迎えしてくれました。ここからまた分岐まで戻り、双六山荘を目指します!!今度こそ夏道!!を期待しましたが見事に裏切られます。特に、弓折岳への分岐から先は、雪渓の下り・・・雪渓の先に夏道が見えるのですが、そこまでどうやって下るんだ?またまた皆でルートファインディングしながらのアップダウンの連続。双六山荘が見えても、そこからが遠い・・・・ダラダラして心が折れそうになりながらも、何とか双六山荘へ。小屋明け後初の週末という事でしたが、テントは私たちを含め4張でした。

 3日目は、小池新道の夏道が通れない為、春道を行きます。最初は完全なる藪漕ぎ、その後は、雪渓を下り鏡平へ。そこからも、半分以上は雪渓を下りながら、左俣林道へ出て新穂高温泉へ。3日間、皆でルートファインディングをしながら、残雪の山を堪能する事となりました。メンバーの皆さん、本当にありがとうございました。さて、自分の体力のなさを実感させられた今回の山行。夏合宿に向けて、本気でトレーニングしないと!!