南アルプス   北岳(3,193m)

 


「山行目的」キタダケソウを愛でる。

「山行日」 2015 年6月29日(月)⇒30日(火)

「ルート」 広河原⇒大樺沢二俣⇒肩ノ小屋⇒北岳⇒北岳山荘⇒肩ノ小屋⇒二俣⇒広河原

「メンバー」

L・記録:清子S SL:佐枝子M 一美I 医・会:優子S 食担:由美K

「記録」

6/29 晴れ

4:00 阿久比町役場発 新東名新清水IC

8:30 市営芦安P着、タクシーで広河原へ

9:32 広河原発

10:23―30 休憩

11:20―25 休憩、大樺沢に沿って登る。

11:58 二股通過、ミヤマハナシノブに感激。花が少しずつ出てくる。

12:15―25 休憩、シナノキンバイなどいっぱい出てくる。

13:40 草すべり分岐

14:00−10 休憩、アオノツガザクラやミヤマヤハズハハコがきれい。

15:12 肩の小屋着

6/30 晴れ

5:10 肩の小屋発

5:55−6:00 北岳山頂にて休憩

6:30 八本歯への分岐、八本歯の方へ向かうと左右に少しずつキタダケソウ。遅いと言われていたけれど、結構見ることが出来た。ぐるりと北岳山荘の方に向かう登山道に入ると、あるある、嬉しくなるくらい。最盛期にはいかばかりかと思うくらい葉が群落になって生えている。ハクサンイチゲとは違って葉は緑深く細かくて、花もやや小ぶり。

7:37 稜線に出る。

8:08 分岐に戻ってきて、ゆっくりと一周出来た。沢山、見られて堪能した。

8:30―40 北岳山頂休憩

9:20―45 小屋にてコーヒー作って休憩

10:45―50 休憩

11:40―47 二股で休憩

13:00−13:05 休憩

13:42 広河原着 タクシーにて市営芦安Pに戻り、阿久比町役場に向かう。

           (記録:清子S)

 

キタダケソウに逢えた

             一 美I

3年前に登った北岳。その時は、高さ二番目の山の登頂と、絶景を楽しむのが目的でしたが、今回は視線を変え、わが国有数の高山植物の宝庫であり固有種や希種が多いと聞き花を楽しもうと。

幸い天気も恵まれ、念願のキタダケソウにも逢え、多くの高山植物を見る事ができた、でも 自分には、皆同じ花に見え、なかなか区別がつかない、今から一つ一つ覚えたらもっと楽しむことができると感じた山行でした。

 

食坦の練習

由美K

今回の北岳の一泊山行の目的は私には2つあった。一つは世界で北岳だけに咲くキタダケソウを見ること、もう一つは食坦の勉強をすること。

夏合宿に食坦をすることになったものの全くと言っていいぐらい経験がない。どうするといいのか先輩方に色々と相談して情報を集めていた。ちょうどタイミング良く北岳一泊の山行があり練習をさせてもらうことに・・・

山行前から自宅で試しにポテトサラダを作ってみたり、食材を買い重さを計ってみたり水の量を計算したりとやることがいっぱい。大変だ・・・前日には肉やハムなどを冷凍した。野菜は洗ってキッチンペーパーで包んだ。そして皆が同じ位の重さになるように分けた。これで忘れ物はないかと何度もチェックする。

いよいよ日本第2位の北岳の山行が始まった。背中がいつもより重く、高度もあるので息苦しい。しんどいなぁ・・・

二俣には残雪があり凄い眺めだ。ここで絶滅危惧種のミヤマハナシノブに出会えた。薄紫の可愛い花だ。肩の小屋手前では見た事もないような色とりどりの美しい花畑が広がっていた。イワベンケイ、ハクサンイチゲ、オヤマノエンドウetc.

ハイジの世界だなぁ・・・感激!!

肩の小屋に着くと富士山が望め嬉しかった。直ぐに食事の準備をする。野菜、肉の状態も大丈夫だ。先輩方がテキパキとお肉を焼いてくれる。わたしもポテトサラダを作り、楽しい食事タイムを過ごしていた。その時、ブロッケン現象が起きている、との声が聞こえた。慌てて小屋の外に出てみると雲に映った光の輪が見える。そのなかに手を振った自分の影が映った。スゴーイ!!感激!!

食坦の任務も無事に終えることができホッとする。明日は北岳に登るぞー!!

朝、4時起床。東の空がオレンジ色になっている。しばらくすると御来光を拝むことができた。神々しい。すばらしい自然の中にいられることに感謝する。

いよいよ北岳に出発。岩だらけで急勾配の山道を行く。良いお天気に恵まれ仙丈、甲斐駒が目の前に見え、八ヶ岳、槍ヶ岳、遠くに奥秩父の瑞牆山までも望める。山頂からは360度の展望が広がっていた。そこから少し下った岩場に目的のキタダケソウを見ることが出来た。ハクサンイチゲに似た白い花だ。トラバースの山道にも斜面いっぱいに沢山の花々が咲き乱れその中にキタダケソウも咲いていた。世界にここだけに咲いているキタダケソウに出会えてラッキー!!

今回の山行はラッキーな事がいっぱいの山行だった。ありがとうございました。

 

花の北岳

清子S

 キタダケソウはもう遅いのではとの心配をよそに、たくさんのキタダケソウに出会う事が出来た。おまけに富士山は丸見え、ブロッケン現象は起こるわ、日の出はばっちり、肩の小屋からの展望もすばらしい。

自炊の焼肉、サラダなどは小屋のお客さんたちがあーおいしそう、そうやって作るのねーみたいで、和気あいあいだった。

 北岳にあると書いてあるからあれはレンゲイワヤナギだったのかな、ヤマガラシは在来種のちゃんとしたものだったし、ハハコヨモギかキタダケヨモギか、今一度確認してみたい。初めて覚えたもの、キバナノコマノツメ、タカネヒゴタイ、ミヤマハナシノブなどなどたくさん。ミヤマシオガマとタカネシオガマだけれど、タカネシオガマの方が1ヶ月程花期が遅いということになるとミヤマシオガマの方だったのかなー。ミヤマキンポウゲと言っていたけれど、固有種ということならキタダケキンポウゲだったのだろうか。ツマトリソウのツマは端で着物の褄ではないらしいけれど、端っこが彩られるとしたら、どちらでもいいなとか、Sさんの影響で帰ってからも、花の名前でいつまでも楽しむ事が出来ました。

 

日本第二の高峰はお花畑

優子S

芦安市営駐車場からバスで広河原まで行き、大樺沢に沿って歩き始めました。青空に白い雲、目の前には北岳がせまり一足はやい夏山を感じました。花の種類が豊富で始終楽しむことができました。二俣からの右俣コースでは信濃金梅のお花畑が見事でした。小太郎尾根に出るとさらに絶景が待ち受けていました。肩ノ小屋までは時間を気にすることもなくゆっくり、じっくりと高原植物を観察し、心が癒されました。「御山の豌豆」の紫、
「白山一花」の白、「深山金梅」の黄(金)色の組み合わせが絶妙で、斜面いっぱいに広がっており、この感動は言葉にはできないし写真でも伝わりません。自分の足で登って自分の眼で見て、心で感じるしかないと思います。翌日は岩場を楽しみながら、岩陰に咲く花を愛で、「北岳草」にも出会うことができました。「白山一花」との違いも今ではバッチリわかります。「岩梅」「岩弁慶」も大好きになりました。凛々しいイメージの北岳が一変、お花の山になり、何回でも行ってみたいと思いました。

 

花、花、花・・・

      佐枝子M

 やっと行って来ました!「キタダケソウを見たい!」と言い続けて何年になるだろう。

合宿のトレーニングに梅雨が重なるこの時期の、北岳にしか咲かないレアな花、キタダケソウ。今年こそとの思いが通じたのか、お天気に恵まれ北アルプスに火打、妙高まで見える最高の2日間だった。

北岳は合宿で2度行っているが、夏山登山の好適と言われる7月末に行っているのに「花の北岳」という印象が薄かった。今回は、もちろん例年になくという雪解けの早さだが
「花、
花、花・・・」で、もし臨死体験をしたらこの光景を見るんじゃないの?と思えるほどの花園を見てしまった。考えてみれば八ケ岳の稜線の花が7月の中旬に満開になるんだから、この時期に花の山になるのは当たり前だった。目的のパセリの葉っぱのようなキタダケソウもいっぱい見られたし、20年前に初めて白根御池小屋の前でお会いした「ミヤマハナシノブ」にもお会いできました。まだ咲き初めで特徴的な葉を覚えれば、もうそこかしこに。シノブロード状態です。考えてみたら大樺沢から入ったのは初めてだった。北に比べ地味な印象の南アだけれど、こんなに華やかな山だったんだ。次回は「しのぶチャン」目当てに登ろっと!