2015年7月31日 白山国立公園・野谷荘司山(1797,3m)
岐阜県側の大白川キャンプ場から日帰りで白山を往復する予定で出発したが、白川街道から登山口までの林道が、雪による崩壊のため、通行禁止。急遽、留守宅本部と連絡を取り、念仏尾根からの道に変更。結果的には、1797.3mの野谷荘司山から白山を遠望して下山することになった。事前の情報確認をしないまま出発してきてしまったこと、が最大の問題である。たまたま、早朝出発、天候は晴れ、登山道変更の手続き・連絡がスムーズにいったので、何もしないまま帰ってくるという状況にはならなかったものの、コトは深刻である。
メンバーは、洞井孝雄(SL)、一則O(SL)、伸子Y、清文S、那津子Mの5人。
<記録> 晴れ
4:00 阿久比町役場臨時P発
6:20 白山公園線ゲート着
林道通行止めの為、大白川へ入れず。ルートを白山北縦走路の登山口鶴平新道に変更して、行けるところまで行く事となる。
今回、洞井会長が同行していたことと、留守宅本部に連絡がついて変更することができた。
7:20 鶴平新道登山口駐車場着 登山道を切り開いた大杉鶴平の墓が目印
7:33 登山口発 樹林帯の中を登って行く
下草を刈ったばかりで歩き易い しばらくして急登になる
8:05 尾根に取り付く 気温が高く暑い
8:21〜30 休憩 視界が開けてきて近くの山並みが見えてくる。
9:10 休憩 急登はまだまだ続く
10:02〜15 休憩 ザレた赤頭山が見えてくる
右に三方岩岳の崖が凄い 眼下に白川郷、鳩ケ谷ダム湖が綺麗
10:25〜32 赤頭山着 発 残雪の白山が青空に映えて美しい
野谷庄司山への鞍部を下る。 細尾根のザレ場にオオコメツツジ、
ミヤマママコナが沢山咲いている
白山から下山してくる人とすれ違う Sさんめまいの為大事をとって待機
10:45 三方岩岳分岐通過 野谷荘司山へあと400m気力を振り絞って登って行く
カライトソウ、ササユリ、シモツケソウ、ゴゼンタチバナ
11:18 野谷庄司山着 西南に白山が更に大きく見える
北は、樹木で展望なし。南に三方崩山 トンボがたくさん飛んでいる
11:28 下山
11:50 Sさん無事合流
12:10 休憩 コブシの実が面白い
12:59 休憩 急坂ザレ場を注意し歩く
13:40 登山口到着
(記録:伸子Y)
一則O
この時期、白山の花は真っ盛り。その花をみたくて計画を立て集まったのは、洞井さんSさん、Yさん、Mさんと私の5人。しかし、立案者(私)の事前確認不足で、平瀬道の林道の通行止めのためルートを変更して白山を目指すことになった。ルートは鶴平新道。トヨタ白川郷自然学校を西に300m程行った標識も何もない登山道だ。整備された道ではあるが、樹林の中で風が通らない。この日は、今夏で一番暑い日だったようで、登りはじめて数分で汗が滴り落ちる。やがて30分も歩けば滝のような汗となる。1時間ほどでブナの林に入る。このあたりのブナはまだ若く、幹が比較的細い。でも、秋には鮮やかな黄葉をみせてくれるのだろう。2時間ほど歩いて、白山本峰が姿を見せる。思ったより雪が残っている。まだまだかなり遠く、とても日帰りで往復できるルートではないので、行けるところまで行って戻ることになる。清文さんは久々の登山で、相当のバテよう。赤頭山を少し過ぎたところで待たせて4人で先へむかう。このあたりのやせ尾根を慎重に渡り、赤頭山から50分ほどで野谷荘司山へ到着。Lの指示でここまでとし、引き返す。待ってもらった清文さんと合流し、下山。風が通らない樹林帯の下りは暑く単調でつらい。約2時間で登山口へ。
合宿から1週間。体は合宿バージョンにはなっているはずだが、暑さにはなかなか慣れずに結構しんどい山行だった。夏の登山、熱中症にはくれぐれも注意しなくては。
あまりの暑さに失神
清文S
白山の平瀬道ルートへの日帰り登山へ参加しました。道中の北陸道は空いていて順調に進み、登山口へ向う最後の分岐の所で事件が起きました。初めての山に登る時にはいつもネットで情報を仕入れるようにしているのですが、通行止めの情報は読み込めなかったです。この様な時には基本は中止ということですが、会長の計らいで別ルートの登山口に向かうことになりました。かなり苦労して登山口らしきところを見つけ出し、白山に向けて行けるところまで登ろうと出発しました。とりあえずの目標は野谷荘司山です。帰宅してから調べたところ、平均斜度9.9度、標高差1,100メールあり、私にはきつい登山でした。ブナやモミジの自然林のやわらかい土道をひたすら登って行ったのですが、風もなく知多と変わらない暑さでズボンまでびしょぬれになるほど汗をかきました。なんとか赤頭山という手前のピークを越えた所で休憩から立ち上がった際、立ちくらみがして倒れてしまいました。歩きだせば回復出来るのですが、下りの急坂を考えて待機することにしました。その間、二日間凍らせた飲み物をわきや首筋に当てて少しでも体を冷やすようにした結果、めまいはおさまりました。下山でも一度、足がもつれて豪快に頭から転んでしまいました。全体的に実力不足を痛感した山行でした。
確認の大切さ
那津子M
憧れの白山。快晴の中、これまで遠くから眺めるだけの山だった白山に遂に登れる!…はずだったが岐阜県側の登山口までの林道はこの冬の豪雪の影響で通行止め。そう言う事もあるさ!と思いながら、入会してから山行の下調べはいつも人任せで、全然自分でしなくなってしまった事を反省した。
通常では滅多に無い事だからと念をおされつつ、洞井会長がご一緒だった事で、幸運な事に急きょ近場の野谷荘司山へ登る事に。
登山口をようやく見付け、登山開始。暑い!暑い!汗が滝の様に流れ落ちる。休憩の度にYさんのザックから美味しいものが飛び出してくる。またまた頂いてばかりで申し訳ありません…と反省しつつ冷えたパイン缶を頬張り生き返る。とっても美味しい。本当にご馳走様でした!
余りの暑さにSさんの足が度々止まる。バテバテの私には、それが逆に有難かったりする。‥が、遂には休憩後に立ち上がる際に立ち眩みで倒れてしまった。大丈夫ですか?!痩せ尾根だったが、幸いにも倒れた側には背の低い樹が生い茂っていたので助かった。休憩場所にも気を配らなければならないと言う事を学んだ。
暑い中でも、安田さんは、眼に映る花々を愛おしそうに愛で、名前が次々に出てくる。夏合宿でも前を行く皆さんがお花の名前を口にする度に「凄いなぁ…私もいつか、皆さんの様に高山植物や、小鳥の鳴き声を楽しむだけの気持ちのゆとりがもてるようになれたらな」と思っていたが、今回は荷物が軽い分少しだけ気持ちに余裕が在ったのか、幾つかのお花の名前を覚える事が出来た‥気がする。これからも少しずつ覚えていこう!
山頂からは雪の残る白山を望み、次回はぜひ!と言う気持ちを新たにした。紅葉の季節にぜひ訪れてみたい。
今日は色々在ったが皆無事下山。道の駅で着替えて帰路へ。小さい頃によく家族でドライブで来た御母衣ダムの前を通った。懐かしい場所。また来たいな!と思ったら‥早速、夢?が叶った。
あれ?登山靴がない。土曜の夜に気が付いた。どこを探してもない。いつもは山行から帰宅すると家に入る前に必ず登山靴を洗うのだが、余りの疲れに、明日洗おう…と思ったのが間違いだった。レンタカーに置き忘れるハズ無いし…。登山口に置き忘れたのか、もしくは道の駅か。大切な登山靴。家着のままで登山口へ向かった。真っ暗な中で探しても見付からず、朝、道の駅の店員さんに尋ねても忘れ物はなし。再度、明るくなった登山口へ行っても、やはり無い。
今更だけど、念のため小栗さんにレンタカーに忘れてなかったか確認してみた。夕方になり「登山靴の忘れ物があった」とのご連絡を頂いた。浜本さんにもご迷惑をお掛けする事になってしまった。最初からレンタカーの中への置き忘れがないかを確認して居れば、休日の間に自らレンタカー屋さんに取りに伺えたのに…。
今回は他にも、ブス板をYさんにお借りしたまま、家へ持ち帰ってしまった。
本当にあれもこれも、オッチョコチョイにも程があるなと、反省してもしきれない。
最初から最後まで、確認する事の大切さをつくづく感じた山行でした。
ご迷惑をお掛けした皆さま、本当に申し訳ありませんでした。
耐暑トレーニング
洞井孝雄
白山までの最短距離、岐阜県側の大白川キャンプ場から白山を往復するつもりで早朝、半田を出発したのだが、白川街道からキャンプ場までの林道は雪による崩壊のため「立ち入り禁止」。それも6月からずっと(!)である。「しまった!」と思ってももう遅い。5人のメンバーのうち、誰一人、直近の情報を確認してきたものはおらず、いつものようにキャンプ場からスタートできるものだとタカをくくっていたのだ。しかも私はLになっている。会の山行管理担当でもある。慣れというのは恐ろしい。日頃から情報収集とそれに備える準備を、と言いつつ、慌ただしさに流されてそれを怠る、ことを自らやってしまって、青くなったのだった。昨今の山行回数の多さは、こんなところにも影響を及ぼしているのかも知れない。
「他の山に変更するわけにはいきませんか?」「当たり前でしょ。コース変更だって難しい。普通なら、そのまま戻ってこい、というところだ」これはもう、ただうつむいて引き返すしかないか、と思いつつ、何か方法はないか、と考えを巡らす。ゲートから徒歩で13kmを歩いてキャンプ場まで行くのは辛い。かといって今から山域変更は許されない。メンバーの残念そうな表情と、あなたまかせで来てしまったことへのうしろめたさが口数を少なくさせている。相応の理由があってコースを変更せざるを得ないということで、留守宅本部に連絡・確認をとってみよう。地図を開いて、ルートを見直す。白川街道を北上して馬狩から白山への登山道がある。当然のことながら、白川道よりはるかに長いので白山へは届きそうもないが、留守宅本部にルート事情と変更する旨連絡を入れた。
変更したコースは、白川郷の手前にあるトヨタ白川郷自然学校を起点にした鶴平新道、赤頭山、野谷荘司山、念仏尾根、間名古の頭、北弥陀ヶ原を越えて、白山に至る道筋である。
トヨタ自然学校まで車で入って、周辺概念図、地図を見比べながら登山口を探したが、この施設のポリシーなのか、それらしき標識がない。概念図に書き込まれた道筋と地名を見ながら山頂の方向と道路のおおよその距離から登山口の見当をつけ、路肩に車を止めて登り始める。入口に「大杉家代々の墓」と彫り込まれた墓が一基、その脇には杉の大木が一本立っている。足下はきれいに下草の刈られた登りが続く。繰り返すが、この道には、標識がひとつもない。ただ、登山道だけが、きれいに整備されて続いている。地図とコンパスで、目指す野谷荘司山の方向を確認して、ゆっくりゆっくり登っていく。ひとり、登山者とすれ違った。白山から下ってきたのだという。杉、ブナの樹下の道が続く。やがて樹林は丈の低い灌木帯に変わり、樹間を透かして青空が見える。登り切ると、目の前に、山頂部が赤い岩で構成されているピークが見える。赤頭山とはよくつけたものだなあ、と思いながら細い尾根筋を歩いていく。このあたりまでくると日陰はなく、じりじりと太陽に焼かれるような登りになる。尾根道をたどり、少し下ると、左の足下には野谷のダム湖荘川の流れ、それを取り囲む山々の連なりが美しい。ここにきてやっと標識が一つ現われた。三方岩岳への分岐だ。野谷荘司山まではまだ900mほどあるらしい。遠くに女性の登山者が下ってくるのが見える。道の両脇の草花や景色を眺めながら進んでいくと、やがて、三角点の置かれている地点にきた。野谷荘司山(1797.3m)の山頂は少し広くなっていて峠に登り切ったような感じである。続く道の向こう遠くに、まだ雪の残った白山が望まれる。が、もう引き返す時間だろう。往路を取って返す。登山口の大杉、墓を過ぎて登山口に来ると、私たちの車の前にタクシーが一台、あの女性パーティーが乗り込むところだった。朝方すれ違った男性も、彼女たちも白山から最短距離の大白川キャンプ場には下れないので、北弥陀ヶ原、念仏尾根を通ってここに下ってきたのだろう。けっこう長い下りだったはずだ。
私たちの迂闊な山行は、「耐暑訓練」になった。下調べの教訓を残しながら。