2015.9.5・6 登山学校C.コース研修山行
八ヶ岳 稲子岳(2380m)、天狗岳(2645m)
<終了点で全員の記念撮影。ぼけているのがご愛嬌>
9月5・6日、今期の県連登山学校クライミングコースの研修山行が実施された。山域は八ヶ岳・稲子岳〜東天狗岳東峰〜西峰。参加者は受講生12名、コーチング・スタッフ11名計23名。半田ファミリー山の会からは、コーチ(洞井、板津)、スタッフ(O)、受講生(Y江)が参加した。
【期間】
2015年9月5日(土)〜6日(日)
【ルート】
唐沢鉱泉〜黒百合ヒュッテ(設営)→稲子岳南壁登攀→黒百合ヒュッテ(幕営)〜東天狗岳〜西天狗岳〜唐沢鉱泉
【記録】
9月4日(金)
21:00 県連事務所集合(打合せ・仮眠)
9月5日(土)晴れ後曇り
3:30 起床
3:50 県連事務所 出発
7:10 唐沢鉱泉P 到着
7:25 唐沢鉱泉P 出発
8:30 休憩
9:25 黒百合ヒュッテ 到着
9:35 テント設営完了
9:50 黒百合ヒュッテ 出発
10:05 中山峠 通過
10:20 トラバースポイント 通過(ヘルメットを被る)
10:55 稲子岳南壁 取り付き点 到着(登攀準備後、取り付き点で待機)
13:45 1ピッチ目取付き点で待機
14:10 1ピッチ目取付き
14:35 2ピッチ目取付き
15:20 3ピッチ目取付き
16:00 4ピッチ目取付き
16:55 5ピッチ目取付き
17:05 終了点
17:15 下山開始
17:40 トラバースポイント 通過
18:10 中山峠 通過
18:15 黒百合ヒュッテ 到着
20:30 就寝
09月06日(日)曇り
3:15 起床
4:30 撤収完了
4:50 黒百合ヒュッテ 出発
6:00 東天狗岳山頂 休憩
6:20 西天狗岳山頂 休憩
7:00 第二展望台 通過
7:30 第一展望台 休憩
8:50 唐沢鉱泉P 到着
(記録:Y江)
<稲子岳南壁左カンテルート、3ピッチ目を登る。>
研修山行 稲子岳南壁!
板津彰伸
唐沢鉱泉到着し、黒百合ヒュッテに向かう。黒百合ヒュッテ到着後、すぐにテントを張り稲子南壁に向かう。稲子岳の登山道を利用し南壁の取付きに到着。先行組もいて登攀の順番待ちもあり、結局2時間待ちとなった。
【1ピッチ目】左斜め気味に30m 浮石が多いが登りは簡単。
【2ピッチ目】左斜め気味のクラック
【3ピッチ目】途中でピッチ切り
【4ピッチ目】左カンテルート 大きな浮石あり落ちたら大変
【5ピッチ目】左斜めにトラバース くの字状に折返して右斜めに10m
【6ピッチ目】カンテ状を登りあげ終了
終了点は広く平らな場所で、この斜面は沢山のコマクサが人工的に植えられている。後続のパーティーを待つことになり長いコーヒータイム。結局、全員が揃ったのは2時間後。
2日目の降水確率は午前中10%、午後70%で雨の予定だったが午前中はもちそうだったので降られることを覚悟して5時に出発。東天狗、西天狗に登り唐沢鉱泉を目指した。気温的にも高くなく汗もかかずに9時前に唐沢鉱泉に到着。その後に雨が降り始めてラッキーだった。
研修山行を終えて
O.三郎
47期登山学校のクライミングコースの研修山行を無事に終えることが出来た。
一日目、稲子岳南壁でのマルチピッチクライミング
二日目、天狗岳を廻ってからの唐松鉱泉へのルート。
稲子岳の登攀自体は、それほど難易度は高くないのですが、岩が脆く、落石が恐ろしい場所でした。現に先行パーティーの落した石がウチのパーティーの受講生のヘルメットに当たって落ちていくし、私が掴んだ頭ほどの岩がグラッと傾くし・・・気を抜けない状態でした。落ちた石が受講生の顔に当たらなくて良かったです。
学んだ事を生かして
Y.晋平
登山学校研修山行。今までのコーチの方からのアドバイスや指摘など整理して今回の研修山行に臨みました。南壁の取付きルートへ入ってからは、気を引き締め直し、1ピッチ目に取り付きました。
登攀は自体はスムーズに進み、緊張感はありますが、登攀を楽しむ感じが少しあったことが嬉しかった。自分達のパーティは最終組で自分は最後に終了点に辿り着きました。登山学校のメンバーが出迎えてくれたこと、そして南壁終了点に到達したこの達成感は忘れられません。
研修山行で
洞井孝雄
9月5日、唐沢鉱泉の登山口から5つのテント(入下山行動も同じ)・パーティーに別れ出発。天候は晴れ。9時半、黒百合ヒュッテ着、設営。9時50分、7つの登攀パーティーに別れて出発。
中山峠から急な下降。途中、稲子岳への踏み跡に入る。岩場の基部を右(東)に回り込み、南壁左カンテの取り付きへ。
10時55分、登攀具を着け、先頭のパーティーが登攀開始するが、先行パーティーがあり、ちっとも進まない。私のパーティーは二番手。待つこと1時間、登り始めたが、ピッチの終了点手前でまた、順番待ち。すでに12時。先行パーティーが石を落としたらしい。雲の流れが速く、青空が白い雲に隠れ気味になり、陽射しもまばらになって、風が出始めた。
2ピッチ目。チムニーから左上、細かな石の乗ったザクザクの斜面を登ってピッチを切る。前のパーティーと先行パーティーが詰まっている。
3ピッチ目は右側のチムニー状から左上してトラバース、頂上して岩の上に立ち、いったんピッチを切る。さらに右側の壁を登る。このピッチは前の部分と合わせて、15m、W+A0とされているが、身長があれば、左側のクラックから体を外に振り出してフリーで乗り越せる。上がり切ると、傾斜の緩い何人かが立つことのできる細長い広いバンド状に出る。ここからは5mの垂壁。登り切って終了点についたのは14時10分。終了点から尾根上をたどると、黄色い土とザレの崩れやすい斜面で、食害よけの柵が張り巡らされている。味気ない景色だが、振り返ると、東天狗の稜線、さらに硫黄岳の荒々しい壁が望める。足下は深い緑の樹林の海である。
後続のパーティーが登ってくるのを待つ。風が強くなって肌寒い。全員が登り終えたのは、17時過ぎ。17時20分、早々に下山開始。黒百合ヒュッテ18時14分。
雨が心配された翌6日。3時半起床、撤収。5時出発。中山峠経由で東天狗岳に向かう。5時17分東天狗岳山頂。山頂直下からガスで一時眺望は全くなくなったが、西天狗岳へ向かう途中からガスが切れ、くっきりと周囲の眺望が望めるようになった。
6時25分、西天狗岳山頂。
6時30分、下降開始。急な岩の間のザレの下降から、岩の累々と重なる急な下降、そして腐葉土の田んぼのような樹下の登山道、最後は長い岩と土のミックスの下り。
8時50分、唐沢鉱泉に下山。全体でミーティング、無事下山を確認し、それぞれ荷物を積み込んで車に乗り込んだとたん、雨が降り始めた。
午後には県連事務所に戻り、反省会を行って解散。