2015年10月3日

  小岐須峡一回り(野登山〜仙ケ岳〜宮指路岳)

                           洞井 孝雄


<仙ノ石の前で>

 

 10月3日、鈴鹿の野登山(852m)〜仙ケ岳(965m)〜宮指路岳(946m)をぐるっと一回り歩いた。膝を痛めているのでリハビリ山行の位置づけである。天候は晴れ。

鈴鹿ICを降りて、小岐須峡の駐車場に車を止め、駐車場の奥のゲートから御幣川に降り、橋を渡って右岸の斜面から登り始める。急な斜面を登り切ると開けた灌木の中の道となり、深く切れ落ちて暗い一ノ谷の右岸を伝うようになる。暗い廊下を走り落ちている滝をのぞき込むようにして右岸を通過すると登山道は流れを何度も渡り返すようにつけられている。1時間ほどで尾根の上に出、西に続く尾根を登っていく。開けた樹林の中の緩やかなアップダウンを30分ほどで「国見広場」に飛び出す。少し風があるが、空は青く、足下には伊勢湾が一望できる。広場を突っ切って、電波塔への分岐。左に進めば無線中継所、右手に下り気味に進めば、庄内方面から無線中継所に延びる林道に下り、仙鶏尾根の入口に出る。無線中継所の右側の踏み跡は、「国見石」を過ぎて野登寺へ続いている。野登寺に出れば、境内の裏山の樹林の中をたどって仙鶏尾根の入口に下る。踏み跡をしばらく進むと道の右側の一段高くなったところに二等三角点が設置されている。今回は野登寺をパスして、林道を下って仙鶏尾根の分岐に向かった。

仙鶏尾根の入口からは急な下りになっている。日の射さない真っ暗な杉の植林の中を急下降し、一気に鞍部まで下ると、今度はジグザグの急な登りになる。尾根の上からは明瞭な尾根筋をたどるアップダウンが続く。40分ほどで屏風岩(小岐須)方面への分岐に着く。ここから先は仙鶏乗越という急な岩尾根を越えていく。

20分ほどで仙ケ岳の山頂部の「仙ノ石」に着く。ここからは周囲の尾根の連なりがよく見える。手前の分岐から仙ガ岳の最高点・西峰に向かう。途中東峰の分岐から東峰を往復し、再び登山道に戻り、一旦大きく下って登り返すと、15分ほどで西峰の山頂に立つ。空は青く、陽射しもあるが、山頂を吹き抜けるのはやはり秋の風だ。汗ばんだ体に心地よい。

仙ケ岳から小社峠までは一気に下って、登り返しになる。宮指路岳までは小さなピークの基部を痩せた尾根が回廊のようにつないでいて、痩せ尾根をたどってはピークの登り降りを繰り返す。山頂の手前からは、「大返しの険」と呼ばれる風化の進んだ岩稜帯やナギを越えて登り切った、まばらな灌木の中の平坦な部分が宮指路岳のピークである。この周囲はかつては背丈を超すササで覆われていたのだが、今では広々とした見通しのいい山頂になっている。一息入れた後、早々に下山する。ヤケギ谷沿いの道の上部は左岸につけられているが、山腹の踏み跡はところどころ落ちていて、なかなかスリリングな部分もある。下部は暗い磨かれた岩盤の上を流れ落ちるさまやいくつか連続して滝を書けているのを見ながらの下降となる。やがて道は沢から離れ堰堤を越えると、林道の登山口に出る。ここからは御幣林道が緩やかに下っている。20分ほどで駐車場に着いた。

 

【記録】小岐須Ⓟ5:55発〜7:00尾根(鳩ガ峰、庄内方面への分岐)に出る〜7:38国見広場〜7:53国見石〜野登山三角点〜8:27仙鶏尾根分岐〜9:05屏風岩分岐(仙鶏乗越)〜9:45仙ノ石〜9:50東峰〜10:05西峰山頂〜10:34小社峠〜11:48宮指路岳山頂〜13:06登山口着〜13:25小岐須Ⓟ着

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


<仙鶏尾根から御在所岳、鎌ヶ岳を望む>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


<野登山山頂周辺の秋>