<日程>
3月20日(日)〜21日(月)
<山行目的>
念願の西尾根にチャレンジ
<ルート>
1日目:西穂バスターミナル〜穂高平小屋〜2400M付近で幕営
2日目:幕営地〜第一岩峰〜第二岩峰〜ジャンクションピーク〜西穂高岳〜西穂山荘〜ロープウェイ
<メンバー>
L:良子I SL:三郎O、新海時生 会計・食担:裕幸T 記録:聖子S
<記録>
2/20(日)曇り時々雪?(小雨?)
5:00 あいぷらざ半田発
8:10 ロープウェイ第二駐車場着
冬季は無料のよう。準備をし、新穂高登山指導センターで登山届を提出。
8:50 右俣林道入り口通過
土曜日の雨の影響で?雪は少なく、所々、下のコンクリートが出ている。
9:10〜15 穂高平小屋で休憩
牧場の方に行くと、2か所にトレースが…右側のトレースを使う事に。
9:20 手前の尾根に取り付く。
ここも、ばっちりトレース有り。そして、前方に2人組のパーティも。ここから急登がひたすら続きます。
11:00〜10 1620m付近で休憩。
12:05〜10 1900m付近で休憩。
13:05〜10 2135m付近で休憩。
14:15 2320m付近で幕営。
手前にテント1つ。同じ場所にすでに1つ。私たちのテントと、尾根で出会った2人組が後から来て幕営。この時点で4パーティ!!大入りです。
16:00 Tシェフの夕食
18:00 就寝 夜中、ポロポロと・・・雪が降っていたようです。
2/21(土)晴れ
4:00 起床 朝食をとり、準備をして・・・
5:45 出発。
途中のコルで、幕営跡を発見!!ここからは、笠ケ岳が一望。
そして、これで5パーティ。
6:05 第一岩峰着。
他パーティが、左側を登っています。そして後ろからソロの人が右のトラバースに。雪の状態も良く、トラバースできそうなので、予定通り、右をトラバースする事に。そして、第二岩峰手前までルンゼをひたすら進みます。
7:00〜05 途中、木が生えている所で休憩。 まだまだ第二岩峰までは遠い。
7:40〜45 第二岩峰の下の草付きで休憩。
今日は乗鞍や焼岳がとても綺麗に見えます。
ここからは草付き+岩場+稜線歩き。SLが上手にコース取りしてくれました。
8:25〜35 2840M付近のコルで休憩
山頂まで後、一登り!!山頂が見えるけど・・・最後の急登!!
8:55〜9:10 西穂高岳山頂
皆と握手を交わし、記念撮影。風はありますが、景色は360度のパノラマ!!大休憩となりました。
9:45〜50 ピラミッドピークにて休憩
10:05〜10 独標にて、下山の渋滞待ちの間に、小休止。
10:35 丸山通過
10:45〜55 小屋手前の登山道脇で休憩。
11:45 ロープウェイ着。
(記録:聖子S)
ビーコン装備。
三郎O
2014年3月29日に初めて積雪期の西穂に始めて登り、その時の山頂で西尾根から登ってくる人をみて「いつかは、このルートで登りたい」と思いました
あれから2年。その時のメンバー+良子さんの5人で挑戦することになりました。
しかし出発の前前日からの暖かい気温での雨が雪を腐らせて雪崩が発生するのでは? 新雪が積もって表層雪崩が発生するのでは?・・・・・と心配がつきませんでした。
結局、行ってから雪質をみて判断という事になり出発。 穂高平小屋から牧場を横切り西尾根に取り付くと早速 急登の開始 雪質は絞まっていて良い状態 おまけに先行パーティのトレースがあり大助かりでした。初日は2400m辺りまでの4時間 概ね急登を登り続けると言う試練。
二日目 第一岩峰を尾根ルートで行き掛けたものの、この雪質ならばトラバースでも大丈夫と判断し第二岩峰の取り付きまでトラバースで進み、そこからは岩峰に沿って稜線を進む、雪付きの岩を登る処もあり真剣そのもの。
予想外な事に真正面から太陽が昇り眩し過ぎてルートが見えないのも結構大変でした。
最後の一本 岩を乗り越え絞まった雪の上に出る西穂高は、目の前。
油断は出来ないものの一歩一歩近づく西穂にワクワクする。
山頂でメンバーと握手を交わした。
本当に良く登らせて貰えた あれほど雪崩にビビッていたのに、最高のコンディションで迎えて貰えてくれた西穂とメンバーに感謝します。
楽しく厳しく!
良子I
緩みきった心身に、とても刺激的な山行となりました。1週前に滑落事故があり、雪崩も起こった場所。自分がバリエーションで初めてリーダーをさせていただくこともあり、行く前から緊張感がありました。行く、行かないも含め、前日まで検討し、途中撤退にしても、自分の目で見て、撤退の判断をする力をつけたいとお願いし、決行しました。初日は樹林帯の中を何度も急登を繰り返し、かなり疲れました。そしていよいよ2日目。天気は申し分ありません。でも一歩、油断したら、どこまでも滑っていけるそんなところの連続でした。というより、そういうところで無いところは山頂まで一切ありませんでした。Iさんのおっしゃる「リーダーの覚悟」という言葉が思い出されました。ラッキーなことに雪面がこれ以上望めないほど安定し、アイゼンがよくきくコンディションだったため、急坂のトラバースや登りも、しんどいながら、ビビることなく歩けました。山頂に立てた時は、久しぶりに舞い上がりました。今回は、私に経験を積ませていただくということで私より技術のある人ばかりの中で、リーダーをやらせていただきました。途中途中で、新海さんから的確なアドバイスをいただき、SLのOさんから意見をいただき、私は「じゃあ、○○!」と言うだけで、何をしたのやら。これでコンディションが悪く、ロープを出すとか、進退の判断をする、といったことが起きていたら、私に果たして務まったのか・・・。とにかく今回は、天候、雪質、そしてなんといっても信頼のおけるメンバーに恵まれ、とても貴重な体験をさせていただきました。今後に生かさないと罰があたります。皆さま、楽しく、厳しい山行を、本当にありがとうございました!
歩荷トレ?
裕幸T
西穂高岳は新穂高からロープウェイを利用すれば2156mまでアッという間に行くことが出来ます。それなのに、わざわざ新穂高からずっと歩いて登ろうなんて・・・普通じゃないですよね。2年前に西穂の頂上で西尾根を登って来た人達に出会ったのがそもそもの発端です。ロープウェイから登っただけでも満足感一杯だったのに、西尾根を登って来た人達は別世界の人達のようでした。あれから2年経ち、今度は自分たちで体験してみたい・・・と、物好きが5名集まった。いろいろなリスクを想定したフル装備のザックは肩にずっしり、一歩一歩が筋トレのようでした。幸運だったのは前に数パーティ先行していてトレースがあったこと。二日目は食糧がなくなり幾分軽くなり、好天に恵まれ、雪もしまっていて歩きやすかった。それでもザックは重く、余裕も無くなっていきます。条件に恵まれ、気持ちの良い山行になりましたが、もっと余裕をもって登れるようにならないといけない、“まだまだ・・・だな”と感じました。
成長しました
新海時生
2年前の同じ3月、T・O・S3人を西穂に連れていきました。直前に退会した中堅の若手3人に代わって会の中心になれる人材と期待は持っていました。しかし3人揃ってここまで育ってくれるとは期待以上で、正直ビックリです。もちろん僕の力などではありませんが、とてもうれしい。この先もどんな山ヤさんになっていくのか楽しみです。
その2年前の西穂で出会った70歳のソロ爺さんと二人の若い女子パーティ。真っ白な西尾根から颯爽と登ってきて、ワンデイで下っていくカッコ良さがとても印象的で「君たちもいつかやって」と言った覚えがあります。もう僕無しで挑戦してもいい時期だったかもしれません。迷いながらも同行することにしましたが、リーサブは僕以外で指定させてもらいました。バリエーションはその時々の状況に応じて選択と決断の連続になります。皆にはリーダーとしてその経験をどんどん積んで行って欲しいと思っています。
さて今回、前日が相当量の雨(山では雪?)となり、この時期新雪が積もると雪崩が怖いし、岩場の登攀も厳しいものになると予想され、いろいろ追加装備などし、恐る恐る出かけたのですが、雪の状態はとても良く(山も雨だったらしい)、予想外に歩きやすくて助かりました。天気にも恵まれ、順調に登頂出来ましたが皆の体力、技術が揃っていたのが大きかったでしょう。まさかロープ無しでやれるとは思ってもいませんでした。リーサブのルート取りも完璧だったと思います。いい山行が出来ました。これからも皆があせらず、一歩ずつ成長していってくれることを願っています。
念願の西穂に西尾根
聖子S
2年前の、丁度同じような時期に、富士山のトレーニングとして行った西穂高岳。山頂に立った時に、ひょこっと頭が!!え????こんな所から?しかも、女性2人のパーティ!!とても格好良くみえました。“私もいつか西尾根ルートを行ってみたい!!”と思っていたルートに行って来ました。
暖かい日が続いていたのと、前日の雨若しくは雪で雪崩の心配がありましたが・・・1日目は、急登をひたすら登ります。正直、トレースが無ければ、とても予定の幕営地まで行けなかったかも??休憩の度にどんどん重たく感じるザックと格闘しながらの歩行となりました。2日目もさほどサックの重さは変わりませんが、いよいよ本番!!気持ちが引き締まります。ある意味、一番の核心!!第一岩峰の右トラバース。雪崩の心配がありましたが、雪の状態は良好。そのまま第二岩峰までトラバースをしながら登りつめました。さしずめ、気分は積雪期の富士山。一歩踏み外せば、そのまま滑落。数歩歩いては、あがる息を整え、慎重に足を進めました。第二岩峰からは、SLのルート取りで尾根づたいに山頂を目指します。ここからは、岩場あり。ナイフリッジのような場所あり。ジャンダルム側に出来た雪庇に気をつけながらの歩行。西穂高岳直下の急登は、山頂が見えているだけに遠く感じます。“あと少し”と喘ぎながら山頂へ!!皆で握手を交わしました!!
360度の絶景を堪能して・・・・帰りは西穂山荘経由で戻りますが、丸山までは気が抜けません。そして、ある意味、山荘からロープウェイが一番の難所でしょうか?重たい荷物を2日間持って、急登と危険箇所の通過ばかりしていた身体には、細かいアップダウンが何度も続くこの道はとても堪えました。天気・雪質・メンバー、そしてトレース(笑)この4つが見事にマッチしてスムーズに終えることが出来ました。一番若いはずなのに、一番へばっていた私。今回も、皆さんに助けられました。有難うございました。