剱岳・北方稜線 毛勝山(けかちやま:2424m)

 

 

<山行日程>

2016年6月10日(金)前夜泊〜11日(土)

<山行目的>残雪期の毛勝山〜雪の残る剱岳を望む

<ルート>片貝山荘P〜西北尾根〜毛勝山ピストン

<メンバー>

 L:孝俊K

SL:洋介 S

食担:孝枝E

会計:佐枝子M 

記録:厚子N

<記録>天候 晴れ

6月10日前夜泊

20:00 半田アイプラザ発

23:40 有磯海SA着・ テント幕営

00:20 仮眠

 

11日 天候 晴れ

03:30 起床、テント撤収

04:00 出発

04:40 片貝山荘付近P着

04:55 出発、登山口〜いきなり急登を強いられる。

06:00 ゆるやかな尾根に出て休憩・ゆるやか〜急坂のミックス

07:12 休憩

08:25 休憩

09:30 休憩、Eさん体調不良を訴え、脇の雪渓の雪で氷のうを作り、頭を冷やす〜回復

09:55 出発〜雪渓歩きの始まり〜道が不明瞭で尾根を目指して藪漕ぎ、尾根も不明瞭なため戻って雪渓をトラバース

10:35 雪渓が急坂のためアイゼンを装着

11:03 毛勝山が大きく見える。山頂まであと1時間半程、標高差400mを残しLがタイムリミットの判断

11:12 撤退、下山開始

11:58 雪渓歩き終了、尾根にてアイゼン外す

13:02 休憩

13:55 休憩

14:45 休憩

15:35 P着・満天の湯立ち寄り、帰路へ

 

大きな山だ!

              佐枝子M

 剣北方稜線の山はいつかは行きたいと思っていた山だった。ずいぶん前に猫又山〜赤谷山の周回をした時、次は毛勝山かなあと漠然と思ったが、残雪期なら急峻な雪の谷を詰めて山頂へ、次期が遅ければこれまた急峻で長い尾根をひたすら登って山頂とどう考えても、体力、気力のいる山になることは間違いない。北アルプスに比べれば地味な山で、この山に登りたい!と思うメンバーがいる?と思って時は過ぎていたが、現れた!久しぶりに「ガンバルゾ!」と思ったのに次期が遅くなり、すっかり梅雨になってしまった。さすがに雨でも登る!という山では無いので、予定を前倒しし前夜発日帰りで頑張ることにした。天気は上々、ひと月前なら雪が詰まっている谷はゴウゴウと音をたてて流れている。林道から逸れ登山口へ。長く急峻な尾根の登りが続く。樹林がやっと低くなり展望が良くなると、足元にはタテヤマリンドウ、ツマトリソウ、コイワカガミ、ゴゼンタチバナ、そしてオオヤマレンゲも。辛い登りも癒される。ネマガリタケ、コシアブラもそこかしこに・・・残雪が現れアイゼンを着けトラバースすれば、目の前にドカ〜ンと毛勝山が!・・・残雪の山頂まで標高差400m。残念ながら撤退だ。屏風のように聳える後立山に栂海新道の山々を眺めながら、下山していく。長くて急峻な尾根は下りも緊張状態で神経を使い疲れた。毛勝山は本当に大きな山だった。再チャレンジはあるか?

 

お稽古不足

             孝枝E

山小屋の雨の平日は読書するしかないので、よく写真集を眺めていました。剱岳の写真集がたくさんあって、その中に北方稜線からみた剱がとても美しかったのを覚えています。いつかみたいな、と思い何気に毛勝山の計画を立ててしまいました。

山から少し遠ざかり運動不足のまま行ってしまった毛勝山。いろいろ反省しております。途中で頭がくらくらしてノビてしまいました。足も遅く、引っ張ったなと思います。一つ一つの山様が大きな北方稜線の中でも一番存在感のある毛勝山は大きく、魚津の町からもきれいな稜線が見えました。

あの長く続く尾根道と深い谷、長く残る雪渓は、いつかトレーニングを積みなおしていってみたいものです。

山域に山小屋はなく、関西電力の古い宿舎が登山者のために避難小屋として開放されております。申し込みは魚津教育委員会に前もって申請し、承認が必要です。

古い建物ですが、あの豪雪地帯で建ち続けているだけあり丈夫そうな建物です。

山小屋で富山山岳会の方と一緒に働きました。アプローチ30分で深く大きな山に行ける環境なのか、皆強者ばかりでした。

本当に山が彼らの仕事場でもあり、山が身近にあったのだなと改めて思いました。

 

遠い山

洋介S

 アイゼンを履き雪の斜面をトラバース、そして少し登ると黒白の毛勝山全容が見えました。ここまで6時間、午前11時、残りの高度400m。気力体力時間もない、ピークまで行き帰りまで持つか?無理だろうと引き返すことに。こんなにも遠いつらい山とは思わなかった。山頂から劔岳を見る予定でしたが、残念。何が足らなかったのだろう、いや足りないことばかりであったと反省。皆様お疲れ様でした。

 

富山の山

              孝俊K

藪に覆われており一般登山道がないため、残雪期しか登れない山と言われる毛勝山に登ってきました。今年は雪が少ないためどこまで行けるかわからないがチャレンジ。雪が無いというイメージにとらわれすぎて、雪渓がでてきても雪の隙間を狙って登っていく。これが判断ミスでひとつ越えても次の雪渓。また次の雪渓とどんどん雪渓がでてくる。そのたびにルートファインティングを行いでルート間違い、藪漕ぎなど時間を削られていく。結局2023mのピークで時間切れ。雪が少ないとはいえさすが日本有数の豪雪地帯の富山県の山。来年はテントで再チャレンジしたい。

 

長く遠い毛勝山

              厚子N

登山口からいきなりの急登でずっと這い上がるように四つん這い姿勢で一時間登る。登山道にはすっかり雪はなかったが、雪渓があるとのことで計画書にピッケルにチェックが入っていた。最初から手に持っていたピッケルは土や木の根に引っ掛け随分と役に立ち有り難い。

一本入れたあと少しは緩やかになったかと思ったが容赦なく急坂が出てくる。ほぼ一時間置きに休憩を取り、水分と行動食はいつもより多めに摂った。4度目の休憩後から雪渓をトラバースし道が不明瞭で藪こぎを強いられたり戻ったりで身体がホトホト疲れてくる。展望の良いところまで行くと存在感たっぷりな毛勝山のてっぺんと周りの山々が見渡せてしばらく景色を堪能した後、Lの判断にてタイムリミットで下りることになったが、もう山頂まで歩く気力もなくなっていて、撤退宣言に安堵した。しばらく毛勝山を眺めていたのですが、あの雪渓を上がるのか?もういい。情けないが下りたいと弱気になっていた。

そして、「まだまだ先は長いぞ〜!」と毛勝山に言われているようにも思えた。

 小さな虫にまとわりつかれながら休憩のたびにスプレーをするのですが、しばらくするとまた寄ってくる。

急な坂を下りるのはしんどく、かなり長い時間、神経を使ったようにおもう。いつものことではあるが、木の根に足を引っかけないように、滑らないようにと登山口へ下りるまでの長い長い距離は大変でした。

 林道が見え始めたころ、頭や体が熱くなって火照っているのがわかる。登山口に下り、停めた車のところで冷えたお茶をいただき、立ち寄った温泉〜サービスエリア、車の中で随分と水分を摂った。家に帰ると空っぽのペットボトルがいっぱい!

 よい体力トレーニングができました。皆さま、ありがとうございました。