志賀県 滋賀県立比良山岳センター
<山行期間>2016.6.19(日)
<山行目的>県連 確保技術講習会実技
<メンバー>コーチ 孝雄H
コーチ 彰伸I
スタッフ 晋平Y
受講生 雅仁I
受講生 栄吉M
受講生 那津子M
受講生 圭音留H
受講生 葵S
受講生 慶子M
<記 録>
5:00 アイプラザ出発
9:00 終日講習
@ 確保操作
A セカンド(フォロワ)ビレイ状態からの自己脱出
B 懸垂下降
C 宙づり状態からの登り返し
15:30 終了
雨の確保訓練・・・
彰伸I
今年も雨の確保訓練になってしまった。昨年同様にタイヤ落としの担当になり、場所は屋外なので当然雨に濡れる場所でもある。岩登り中にトップが落ちた時(50Kg以上あるタイヤをトップとみなして9mの高さから一気に落下させる。)確保者にどれだけの衝撃荷重が働いたか、また確保の技術でこの衝撃荷重を減少させることが出来る事を確認する為の訓練である。この衝撃荷重は300Kg以上となるので確保者も宙を舞う事になる。
ロードセルによって計測されたデータを印刷して確保者に解説する役割が自分の担当となった。(この場所は雨に濡れない場所で超ラッキー)参加者もデータを見て解説されるので自分の確保が十分でないことを理解し他のメンバーとのデータの違いも気になっていたようだ。
実際にはこの衝撃荷重がトップにも支点にも確保者自身にも働くので、確保の大切さを感じた事だろう。支点に大きな力が働くので確保姿勢も大切な技術である事を再認識したことだと思っている。
他のセクションも見ていたが、確保中からの自己脱出が実践的なやり方に変わっていた。やはり岩を登っているメンバーは毎年参加することが必要に感じた。自会からの参加者を見ていたが、全員が問題無く、そつなくこなしていたように感じた。色々な経験をして自分にとって確実なスキルにして欲しいものだ。一番心配していたのがMさんであったが、全く問題も無かった。実践的にも初めての懸垂下降だったが上手に出来ていた。昨日、一緒に行ったクライミングジムでも感じたがセンスが良さそうでこれからが楽しみでもある。
宙を舞う
那津子M
雨の中、滋賀県の比良げんき村でクライミングの確保技術の研修を受けて来ました。先ずはビレイヤーとして確保中に、リードが落ちぶら下がっている状態から安全な場所まで下ろす方法を学びました。次に、下から見上げるだけで脚がすくみそうな高さの登攀壁からの懸垂下降。一回目はエイト環、二回目はカラビナに半マストのみ。こんな高さから本当に降りられるのか?と緊張と不安で一杯でしたが、何とか事故する事なく降りる事が出来ました。次はザイルにぶら下がった状態からザイルを伝って自力で上がって行く方法。登山学校実技の第一回目に南山の東屋で学んだ事だったが、既になんとなくしか記憶にない。最後は約60kgのタイヤを落下させ、確保して居る自分自身にどれほどの衝撃が掛かるのかの体験をしました。想像していたより遥かに強い衝撃が掛かり、私よりもずっと体格の良い男性達も皆さん簡単に宙に舞って居て驚いた。ここではトップロープでの確保が全く上手く出来ず、コーチからキツくお叱りを受けた。反省。
やはりいざという時の為に何度もこう言った事を学ぶ場に積極的に参加する事の重要性を改めて感じました。山歩きをしなかった分、体力を使わなかったハズが、緊張の連続で山行以上に疲れましたが、多くを学べ充実した一日でした。
凄い衝撃
雅仁I
滋賀県の山岳センターで確保技術講習を受講して来ました。
・確保操作
・セカンドビレイ状態からの自己脱出
・懸垂下降
・宙吊りからの登り返し
4セクションを各パーティーごとに回って行きます。『宙吊りからの登り返し』は登山学校の実技で行っていたので良い復習になりました。今回の講習のメイン?の『確保操作』では。60s程のタイヤをトップクライマーに見立て落とし止める、その際にザイルを流さずにダイレクトに止めた場合とザイルを少し流し力を逃がして止めた場合の荷重の違いを体験しました。トップが落ちた場合にザイルを流さずにダイレクトに止めると、こんなに飛ぶの?というぐらいに体が宙に浮きあがり凄い衝撃が掛かる事に驚きました。また、制動時の荷重を測定して頂きデータを見せて頂いたのですが、停止方法でかかる衝撃がどのように違うかなども視覚化されとても良い経験になりました。
今回の講習で一番難しかったのが、『セカンドビレイ状態からの自己脱出』で墜落したトップを止めた後の、ピンと張ってしまったザイルの力を、フリクションノットを駆使してスリングに移動させ仮固定をしてビレイ状態から脱出、スリングに掛かっている力を再びザイルに移動させムンターンヒッチでトップを下ろすという方法、手順を覚えようとするのですがなかなかすぐには理解できず、苦労しました。生憎の雨の中の実技になりましたが、とてもためになる講習でした。
頭も体もヘロヘロ…
葵S
「ピリピリしてるよ。」という事前情報を頂き、緊張した面持ちで臨んだ「確保技術講習会」。懸垂下降は一応やった事はあるものの、数える程度のみ。しかも随分と前の話である。あとは初めて経験する事ばかり。登山学校の生徒でない私は、(皆さんの足でまといにならないように。)と一杯一杯だった。セカンドビレイ状態からの自己脱出では頭が確保操作・懸垂下降では体がヘロヘロだった。唯一楽しめたのが、宙吊り状態からの登り返し。「もっと上まで行きたいっ!!!」システムを利用しながら、自分の手と足のみを使って直に垂直に登れる、その事が快感だった。
さて、講習会の途中、日々の寝不足がたたってか、頭が上手く回らない場面もあった。ついでに寝不足とは全く関係ないが、皮手袋をしてのギアの操作がスムーズにいかなかった。「まずは、基本動作の練習だね。」Yさんから、御指摘を受ける。ギアの操作を始め本日の講習内容に関しては、『習うより、慣れろ!反復練習あるのみ!!』つくづくそれを痛感した。
今回消化不良ではあるが、「確保技術講習」という貴重な講習を受けさせて頂き、とっても有意義な時間だった。前日より準備して下さったスタッフの皆様、当日ご指導下さった講師陣の皆様に感謝!!
人の命を預かるということ
慶子M
「場違いなところに来たな〜という感じになるよ。」とは言われたのですが、断られもしなかったので確保技術講習会に行ってきました。幸いマウンテニアリングコースのみなさんを中心に初心者パーティーが編成されたのでそこに入れていただきました。私たち用に特別なメニューも用意され、装備のチェックやザイルの結び方の練習からスタート。習得にはほど遠かったですが「あとは各セクションで怒られながらやってください。」と言われ、早々に本講習に合流しました。ところが怒られるどころか私たち初心者御一行様はどこへ行ってもVIP待遇。デモンストレーション付きの懇切丁寧な説明を受け、待ち時間を利用しての反復練習や補足説明もたっぷりしていただき、終了後に総括までしてくださったところがありました。手のあいたスタッフのみなさんが入れ替わり立ち替わり気にかけてくださり万事手取り足取り。パフォーマンスへの期待値はゼロなのでちょっとできれば「上手上手!」とおだてられ「結局このパーティーが一番得だったねぇ。」などと言われて大変気分よく全てのメニューを体験させて頂きました。
前置きが長くなりました。まず最初に体験したのはタイヤ落としでした。60キロ弱のタイヤが10mの高さから落ちてくると瞬間的に手元に300キロの荷重がかかります。そのまま受け止めたらザイルごと吹っ飛びました。2回目はタイヤと呼吸を合わせて荷重がかかり始めた瞬間から少しずつザイルを繰り出し衝撃を吸収します。荷重は180キロに抑えられて吹っ飛ばなくてすみましたが、実際には不意に落ちてくるわけだし、繰り出したザイルの分だけ長い距離落ちるわけなので、そのせいで地面や他のところに激突しないかなんてとっさに計算できるのかなと思いました。いや、そうじゃなくて、いつも「落ちてくる」と思って心の準備をして呼吸を合わせられるようにしておかないといけない、ということか。でも…その人の命が自分の手元一つにかかっているなんて…。もう少し時間に余裕があるものの、それはビレイ状態からの解除も同じです。「すごい、カラビナとシュリンゲだけでこんなことができるんだ!」と驚いた反面、バックアップもあるもののどこか1カ所でもシステムが緩むと宙づりになっている人はどこまでも落ちていってしまうじゃないか、と身が縮む思いがしました。懸垂下降も、できなければ一刻も早く助けを必要としている人を上から見つめていることしかできない…なんて恐ろしいことだろう…。そういう意味では一番気楽だったのは宙づり状態からの登り返しでした。まぁこれはコツコツ一人で登っていけばいつか着くでしょうから…風がなければ…。
私はクライミングはしませんが、普段リーダーさんたちがやってくださっている確保がどういうものなのか、少し理解できたような気がします。
初心者パーティーを担当されることになったコーチのお二人はもちろんのこと、各セクションでも私たちがやってきた時はきっと他のパーテイーの時の倍以上の労力と神経を使われたことと思います。タイヤの落下装置を作るのにいろいろご苦労があったともお聞きしました。安全登山のための技術を習得させようと心を砕いてくださり、またその機会を初心者にも提供してくださったことに心から感謝しています。あぁ、それにしても生きた心地のしない一日だった〜。
確保技術講習会
栄吉M
技術とゆうものは、すばらしいものだと感じ入った。ザイルで繋がれた人が落下した場合、確保器・ザイル・カラナビのみで、一人の腕力で人を確保する。ザイルと確保器の摩擦で落下を止めます。
講習項目
1・確保技術
2・トップが墜落し、確保者が止めた後のビレーの仮固定
3・懸垂下降
4・トップが宙吊になった場合の登り返し
5・装備装着・基本結束方法他
いずれもクライミング時におこりう るリスクに対する講習でありました。
クライミングだけでなく、登山時でも遭遇する場面でもあるのではないでしょうか。
やってみて、特に2の作業は、コーチの指導手順で作業しましたが、基本的なことはある度理解できましたザイルやシュウリンゲの個個の基本結束のスムーズにできる必要と思いました。 南山での体験である程度理解がすすみましたが何回も実体験が必要と感じました。
確保技術
圭音留H
<確保操作> 60Kのタイヤを落下させて確保器の操作で止めるのは、技術と体重がなく吹っ飛びました。2回目も流すことができなく、止めることはできません。
<セカンドビレイ状態からの自己脱出>
リードの墜落を止めた後、救助要請の為、ビレイから脱出をします。シュリンゲ、カラビナで確保して、ビレイを外すのですが、安全対策は確実で、念入りでした。
<懸垂下降> 最初は、エイト環を使って下降し、途中で止まって、両手を放しても大丈夫のようなザイルワークを学びました。2回目は、半マストで下降ですが、少し怖かったです。
<宙づり状態からの登り返し> クライミング中、宙吊りになった時に脱出するのですがシュリンゲに足を掛け、足と手の力とで体を持ちあげるのに力がなく四苦八苦しました。一番 汗をかきました。
クライミングはもちろん、登山にも必要と思い、確実に出来るようになりたいです。
雨天決行、確保技術
晋平Y
愛知県連主催の確保技術講習会実技に参加しました。半田Fからは登山学校コーチ2名、受講生4名、一般参加2名、自分は研修生として参加しました。
前日より講習会の準備で現地入りしているスタッフメンバーには感謝です。
自分はタイヤ落としのセクションを受け持つことになっていました。唯一4セクション内で屋外です。雨天決行。
ウインチでタイヤ(クライマーに見立てた55kgぐらい)を引揚げタイヤに連結したメインザイルを受講生が確保器にて制動(スタティックとダイナミックビレイ1回ずつ)する。中にはグランドフォールする受講生もいたがビレイの姿勢、意識、重要性、課題が見つかったのではないのかと感じました。
二週連続雨天決行、全身ずぶ濡れ。ある意味トレーニングになりました。