北アルプス 北穂3106m奥穂3190m西穂高岳2909m

 

山行期間:2016年9月2日(金)〜4日(日)

ルート:新穂高温泉P〜南岳新道〜南岳小屋(泊)〜北穂〜穂高岳山荘(泊)〜奥穂〜ジャンダルム〜西穂〜新穂高ロープウェイ〜新穂高P

山行目的:念願の穂高縦走・南岳小屋〜西穂高岳を歩く

メンバー:L/会計:志貴子I

      記録 :厚子N

記録:

2日(金)晴れ

3:30 阿久比町草木公民館 発

7:00 新穂高温泉 着

7:30 計画書提出、出発

8:26 穂高平小屋着 休憩

9:17 白出沢⇔ブドウ谷分岐休憩(水場の水は流れ出ておらず)

10:36 避難小屋近くの岩場で休憩

11:40 槍平小屋 ジュースを買い休憩

12:51 木陰で休憩

13:41 休憩

14:43 南岳⇔槍平分岐 休憩・ガレ場を上がる

15:35 南岳小屋 着

 

3日(土)晴れ

5:15 小屋を出発、防寒にカッパの上着を着る

6:18 上着を脱ぐ

6:44 長谷川ピーク

7:02 A沢のコル

7:25 休憩〜大キレットの核心部、飛騨泣き、垂直に垂れ下がる鎖、梯子の連続を見上げる。北穂高小屋が小さく見える。

8:25 北穂高小屋のテラスでジュース休憩

8:53 小屋を出発・涸沢岳へ、落石、浮き石に注意をしながら登る

9:53 涸沢岳手前で休憩

10:38 休憩

11:06 涸沢岳山頂 休憩

11:35 穂高岳山荘 着

 

4日(日) 霧雨→晴れ!

4:30 霧雨のためカッパを着て出発・途中でカッパを脱ぐ

5:13 奥穂高岳山頂着、霧も晴れうっすらと空が明るくなり、西穂を目指す決断をする。ジャンの展望、槍も富士山も見える(霧雨が止まなければエスケープで下りることになっていた)

ナイフエッジに切れた馬の背を通過

6:30 ジャンダルムの天辺、天使に会えた・しばし展望を眺めて感慨に浸る

7:36 天狗のコル 休憩

8:02 天狗岳 休憩

9:26 休憩・逆層スラブに付けられた長い鎖、先が見えないので一番目に上がってきた方に後続の人数を聞き、上がるまで待機(4人いた)

10:05 西穂高岳山頂 休憩

11:09 独標着 休憩

12:08 西穂山荘 ソフトクリーム休憩・雲が厚くなってきた

13:22 西穂高口ロープウェイ乗り場着

13:45 第二 14:00第一を乗り継ぐ・温泉に寄り、帰路へ

 

岩場歩きを堪能

       志貴子I

 3日間天候に恵まれ1日目に2000mの標高を稼ぎ新穂高温泉から南岳まで天気が良かったので暑い暑いと文句を言いながら小屋へ金曜日ということで一人1枚づつの布団がもらえてゆっくり出来た。

2日目は南岳から穂高山荘まで大キレットを歩く(何年か前に合宿で歩いたところもある)梯子と鎖の連続だが難しくはない。長谷川ピークを過ぎA沢コル飛騨なきと岩場が続くが足場ホールドがしっかりしているので安心北穂小屋に早く着いてしまったのでゆっくり休憩。涸沢岳に向かうがこれも今までと同様岩場続きだが鎖が付いていてどうってことないが疲れてくる。

午前中に小屋に着いたが奥穂岳に行く気はないのでラーメンを食べてゆっくり夕食まで過ごす。今日は土曜日とあって1枚の布団に2人となっていたが2枚に3人で寝れた。

3日目は天気予報がいまいちでしたのでまず奥穂の山頂を踏んでからジャンダルムにするかエスケープルートにするか決めようと思って4時半に小屋を出発。登るにしたがって空が明るくなり周囲の山々がきれいに見えてきましたので計画書道理ジャンダルムに向かった。5月の時と違って岩はホールド手がかりがしっかり見えるしルートも矢印があるしで三点確保を守っていけばどうことはなかった。どちらかというと鎖を持たない方が振られず自分の力で登れて安心できた。西穂山荘に着いたときこれが今の一般道かと少し疑問に思った。雪、氷で埋まっていて岩が濡れた感じの時とこんなに違うのかと通説に感じた山行でした。

無事コースタイム道理歩けて良かったです。天候に恵まれたことが幸いです。

 

天使に会いに!

              厚子N

今回の穂高縦走は私にとって会に入る前からの夢であり目標でもありました。

実は、会に入る前に槍ヶ岳は3回、北穂高岳1回、奥穂高岳1回、会に入る前と入会後合わせて西穂高岳3回登っていますがその間の大キレットや北穂〜奥穂間、奥穂〜西穂間(ジャンダルム通過)は日に日に歩きたいと思い会に入会、そしてこの思いを実現したく2年前は登山学校へも通い、昨年は南山や御在所岳前尾根・・etc、クライミングは一年前より数多く学ばせていただきました。一時は「もうどうでもいいや!」と思った時もありますし「ジャンダルムはただのピーク、通過点でしょ!」と言われたこともありました。いったい自分は何がしたいのか?と自問自答する日々・・・。

 北アルプスが好きで穂高は登った。でも・・・、その間が歩いていない。歩きたい!誰がなんと言おうと穂高縦走にこだわっていると思われようが、点と点を繋げたかったのです。一緒に歩いてくれると言ってくださったIさんには感謝の気持ちでいっぱい。あとは計画書を練ります。提出までに二人で会い打ち合わせもしました。会長にドキドキで提出、「気を付けて行ってこい!」の一言にOKが出たとうれしくなりました。

 当日までにしたことは、登山靴よりもフリクションが効くアプローチシューズで歩くことに決め、捻挫が心配なのでテーピングをすることにしました。詳しい方に捻挫予防のテーピングの貼り方を教わって何度も練習。バテ防止にちょっと高かったけれどMEDALIST″のアミノ酸サプリを持っていくこと。愛読書の「槍・穂高連邦」の本の中の山行ルートの部分を何度も読んだり、ザックの中身の軽量化を図ることは当然のこと、あとは気休めではありますが、運気の良いお守りを持っていくことにした。

 一日目、南岳新道はつづら折りの急坂で汗がひたたり落ちますが爽やかな秋を思わせる風もありガレ場の分岐に着く頃はちょっと肌寒さもありました。「あとちょっと」と岩に書かれた文字に元気が出ましたがなかなか着かなかったですね。

 二日目、どんなに緊張してしまうか?と思っていましたがなぜだかワクワクしている私、ようやく夢だった大キレットに一歩踏み出します。南岳小屋からだんだん離れて行き岩場の連続、急な下り、ココでこけたら元も子もないと慎重に歩く。鎖と梯子の連続ですがしっかりと手を離すことなく一歩一歩確実に足を置く。 岩に書かれたHピーク″、ステップや鎖をたよって安心して歩きます。地図に書かれている大キレットの核心部飛騨泣き″、垂直に垂れ下がる鎖とステップを使ったりして上がっていく。

 北穂のテラスに着き、ガスで見え隠れする槍を見ながらオレンジジュースを飲み、歩いてきた大キレットを見てまた感激。

 涸沢岳までの登りはまだかまだかと思うほど長く、浮き石・落石に細心の注意をしながら冷や汗もかきながら上がって行く。岩と岩の間にほんの少しの隙間がありますがうまくつま先が立たなくてココで止まってどうする?と気焦りもしだした時、ふと横を見るとつま先が立てられるくぼみを見つけて這い上がる。まるで前尾根のクライミングでザイルのない状態で登っている感覚で、鎖も梯子もないのだ。当然ながらココで落ちるわけにはいかなかった。

 涸沢岳から宿泊地である穂高岳山荘が見える。2日目は約6時間の行程でありお昼前に到着。宿泊手続きを済ませて味噌ラーメンをいただいた。下界でいただくよりは高いけどココまでよくがんばったご褒美だ。夜中にたたきつけるような風の音、蒸し暑さで少しも眠れない。

三日目、3:30に起きて朝食を食べるが霧雨が降っている。撤退か?諦めたくなかった。天気予報はお昼まで曇り。それまでに西穂へ着けば・・。奥穂を目指し、山頂で撤退か西穂へ向かうか判断することになった。お守りに願いを込めた。途中で霧雨も止み、カッパを脱いだ。山頂ではうっすらと日も差してジャンダルム〜槍ヶ岳、雲海の上に富士山の頭も見える。行ける!そう思った。Iさんの西穂に行くという決断に感謝!奥穂を少し下りるとこれが馬の背?晴れて視界も良好なために奈落の底までみえるが怖さは不思議となかった。ジャンと書かれた文字にワクワクしてチラっと天使が見えた!あと少し!ジャンダルムのてっぺんに立てた!やった〜!ガスもかかるが私にとっては100点満点の大展望。無事に天狗〜間ノ岳、長い鎖の付いた逆層スラブを慎重に下りる。長かったがようやく辿り着いた西穂高岳。これからはさらに気を抜かずに歩き、独標を越え、西穂山荘でご褒美のソフトクリーム。ようやく土の登山道に出たときにこれまでの穂高縦走を振り返り、充実感、達成感、そして爽快感に浸る。感謝感謝!心配してくださった方に下山メール。ありがとうございました!