本会は、日本勤労者山岳連盟・愛知県勤労者山岳連盟の加盟山岳会です。

2024/9/28 山口県防府市 右田ヶ岳(426m)

洞井孝雄記

【記録】9月28日(土) 晴れ
   12:05 右田小学校駐車場出発
   12:15 片山登山口
   12:21 堰堤渡る
   13:20 勝坂コース分岐
   14:10 ジョーズ岩
   14:35 アントキ岩基部 
   15:05 西峰。
   15:30 右田ヶ岳(426m)山頂
   15:40 発
   15:47 塚原登山口分岐
   16:57 右田小学校駐車場着

 9月29日に山口県で開かれた安全登山講座の前日、現地の仲間たちと一緒に、防府市の右田ヶ岳(426m みぎたがたけ)に登った。
 標高こそ低いが、切り立った花崗岩の林立するなかなか険しい山容で、いろいろなコースがあり、地元では人気の高い山である。山頂へは、南側に塚原、天徳寺、片山、西側に勝坂と、4つの登山口~延びるコースがある。
 9月28日、早朝に名古屋を発ち、午後1時に登山基点になる防府市立右田小学校に集合。
 国道262号線と山陽新幹線の交わる近くに位置する右田小学校の脇には30台ほども停められる駐車場があり、登山者に開かれている。トイレも校内のものが開放されていて、「右田ヶ岳登山」は大切にされているらしい。
 出発。小学校隣の天徳寺の前を左に折れて、民家の間を抜け、林の間の舗装道路を登って行く。道幅が狭くなって行き止まりになったところが片山登山口だ。
 下草の被った踏み分け道を上っていく。日差しは強く,気温が上がって、暑い。いつもなら、10月になろうとするこの時期はさぞかし爽やかなのだろうが今年は特別だ。
 踏み跡が堰堤の前で切れ、堰堤の真ん中の部分が上り下りできるように三段ほどの階段がつけられている。ダム渡りというそうだ。
 丈の低い左右の樹木のあちこちに、萩の紫の花が揺れている。萩の多い山である。
 やがて道は、露岩の間を登って行くようになる。正面を見ると、樹林の中に岩の溝が急な傾斜でせり上がっている。近づくと、岩が積み重なった急な登山道で、段差が大きい。
 溝を登り切って、下り気味に山腹を巻くと,勝坂コースとの分岐点に出る。ここから再び急な登りになり、上を見上げると、岩が、サメが口先を中空に突き出しているように見える。「ジョーズ岩」というらしい。
 基部まで登ると、正面に岩峰が迫ってくる。かつて、「アントキノイノチ」と言う映画のロケで使われ、アントキ岩と呼ばれている。左手の巻き道に入る。急傾斜の、段差の大きな登りを登り切ったところは、あの岩峰の裏側の基部で、トラバースして回り込むと、ピークに立つことができる。遠くの山並みが何重にも迫って、とても道路脇の標高400m程度の山とは思えない景色が広がっている。
 再び歩き出す。樹下の登りが続く。30分ほどで西峰のピークに着く。灌木に囲まれたピークはあまり見晴らしは良くないが、これまでの登りよりは風が通って、いくぶん涼しい。
 右田ヶ岳の山頂までは、鞍部まで下って登り返す。10分ほどの距離だ。15時30分、「山頂!」という声で見上げると、日の丸の旗が翻っている。山頂に日章旗が立てられている山を初めて見た。日の丸の向こうには防府市街が一望でき、その先には周防灘、条件がいいときには九州の山も見える、とのことだった。振り向くと、樹林に囲まれた広場と三角点。何本かの登山道が合流している。けっこう広い山頂である。
 15時40分、下山開始。北側の山腹を巻いて下っていくと,塚原登山口への分岐に出た。道は南東に向きを変え。ところどころ岩の露出した段差の大きな道がずっと続く。御座所岳の中道と比べても遜色がないような下りで、けっこう険しい。それでも、次第に傾斜が緩やかになり、岩混じりから,落葉の散り敷いた道に変わる。塚原登山口から住宅の間の舗装路に出、右田小学校の脇を通って、日の傾いた駐車場に戻ってきた。16時57分。     (洞井孝雄)

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