
【山 域】北アルプス 蝶が岳(2677m)
【ルート】上高地~徳沢園~蝶が岳山頂(幕営)~蝶槍(ピストン)
【参加者】近常、HK、EE、TK、ST
【目 的】春山の準備、トレーニングから本番まで共通の体験を通し、春山の知識技術を習得、習熟し、会の登山力量を高める。
【記 録】2025年4月27-28日(日・月) 晴れ
2:00 半田発
4:50 平湯P着
5:09 タクシー乗車
5:26 上高地バスセンター着
5:35 上高地発
遊歩道には雪は全くない。山裾に少し残る程度。道も乾いていて歩きやすい。梓川の水は透き通り、朝のスッキリと冷えた空気が気持ちいい。気温は低く、汗をかくことなく快適に歩きを進める。
6:28 明神着(休憩10分)
7:23 徳沢園着(休憩21分)徳沢園のキャンプ場にも雪はない。急登に備え準備。
7:44 登山口スタート
8:45(標高1860m)アイゼン装着 ここから雪の直登が続く。
9:16 2000平 (休憩7分)テント装備を担いで頑張るメンバーは頼もしい。
10:17(2300m) (休憩8分)
11:03 (2480m) (休憩9分)
11:41 長塀山 通過 山手前から急登。
11:47 船窪 (休憩10分)
12:23 妖精の池 (休憩17分)樹林帯を抜け、穂高の山々が姿を現す。山の紹介をし、夏合宿に思いに巡らす。
13:06 蝶ヶ岳到着
長く厳しい登りを終えたことを喜び合い、記念撮影をしてテン場に降りる。強風のためテントは3張りのみ。防風のための雪ブロックを積んでいるテントもある。テン場の半分には残雪がある。雪のない場所にテントを張るか雪の上に張るか迷うが、雪を掘ることを覚悟する。2日目の天気は曇り予報のため、まずは蝶槍に向かうことにする。
13:22 小屋でテント装備をデポして、蝶槍に向け出発
穂高の山々は晴れ渡り残雪に彩られ、強いコントラストが素晴らしい。蝶槍までは素晴らしい景色を見ながらの尾根歩きだ。尾根には雪はなく平坦な登山道だが、風は強い。気温は高く風が心地いい。途中ライチョウに遭遇し、しばらく留まり、かわいい姿に出会えた幸運を喜ぶ。ただ、強風での尾根歩きをしたことで後でメンバーからクレームを受けることになる。
14:10 蝶槍到着。まずは計画していた行程を達成する。
15:04 蝶ヶ岳ヒュッテまで戻り、受付をしてテント設営を開始。風対策をしやすい雪のある場所を数か所 試し掘りして掘りやすい場所を確認。コンパスで方向を確認し今後の風向きの変化を考慮して設営場所を決定。風よけのハイマツの陰に設営を開始する。ピッケルで締った雪を削りスコップで馴らしていく。強風の中でテントを広げ設営する時は、緊張のためメンバーに指示を出しながら、次第に声が荒くなっていく。各自が指示を待つことなく自発的に動かないと冬の厳しい環境だと成り立たない。現場で竹ペグの使い方を教えながらの設営ではどうしようもない。事前のトレーニングが不十分であったと反省した。なんとか1時間強で満足がいく設営ができた。ペグも良く効いていて不安はなかったが、テントが飛ばされることがないように、テントに誰もいなくなることがないようお願いした。
16:30 テント内の片付けをして夕食。食担が準備してくれた焼肉と石狩鍋に舌鼓み。
19:30 就寝。冬装備の荷物の中で、4.5テンで5人で寝ると寝返りもうてない。しかし、一日の疲労ですぐに眠りにつく。
2日目:
4:00 起床。撤収準備をして、4:53の日の出を待つ。あいにく東側は雲に覆われ、日の出をあきらめる。薄曇りだが穂高の山々は展望できる。穂高のモルゲンロートは次回に期待。食事をしてテントを撤収。
6:25 下山開始
7:10 長塀山 (休憩8分)
8:18(2110m) (休憩12分)
9:00(1905m) アイゼン脱。 登りの時には雪に覆われていた地点だが、一日で雪は解け境界が上がっている。登ってくる登山者から雪の状況を聞きながらメンバーの実力に合ったアイゼンをとるタイミングを考える。安全最優先。
9:45 徳沢園着 アイスクリームを食べメンバーの労をねぎらう。遊歩道を歩く途中、お猿さんの家族と出会い、ほっこりとした気持ちになり山行の緊張が解けて疲れを感じるようになったのか、ザックの重さがこたえ始めたようだ。
10:50 明神着
11:53 上高地着 予約したタクシーに乗り込み平湯Pに戻る。
温泉の後、反省会を実施。山行前に渉外・気象・装備・食担について時間をかけて準備できたことが良かった。と感想がある中、強風でのテント設営判断・蝶槍までの尾根歩きの判断についてリーダー判断へのクレームを受ける。
厳しい自然に対峙している中、経験の少ないメンバーに安心して楽しめる山行をすることは難しい。厳しい場面があることを認識してほしい。今回、厳しい環境を経験していただいたことに、合宿の意義があったと思いたい。






